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多文化社会の社会教育
本体2,500円+税
ISBN 9784750348094
判型・ページ数 A5・208ページ
出版年月日 2019/03/28

多文化社会の社会教育

公民館・図書館・博物館がつくる「安心の居場所」

入管法改正により、多文化多民族化が加速するなか、地域社会において、社会教育施設は、すべての住民にとっての公共空間(安心の居場所)をつくる役割を担う。公民館、図書館、博物館等における、国内外の先進的で具体的な取り組みをわかりやすく紹介する。

 

内容紹介

『多文化社会の社会教育』リーフレット【PDF:4.2MB】

 はしがき

序章[渡辺幸倫]
 多文化共生政策の流れ
 2018年の多文化社会日本
 社会教育の課題
 本書の構成――各章の概略
 各施設の課題

第Ⅰ部 日本の外国人集住地域の「安心の居場所」

第1章 協働・共創を支える「安心の居場所」――内発的社会統合政策を拓く[川村千鶴子]
 1.「安心の居場所」創出への地域の実践
 2.移民・難民の定住と世代間サイクルの視点
 3.「安心の居場所」と社会統合政策

第2章 地方都市部の社会教育ならびに施設における多文化共生活動――静岡県磐田市南御厨地区を事例として[金塚基]
 1.磐田市・南御厨地区の外国人住民の概況
 2.磐田市および南御厨地区における多文化共生活動の経緯
 3.南御厨地区のアンケート調査結果

第Ⅱ部 居場所としての公民館

第3章 多文化社会における公民館の役割 難民申請者と地域住民の交流――埼玉県川口市の住民の取り組みを事例に[土田千愛]
 1.川口市に在留するトルコ国籍クルド人難民申請者の実態
 2.川口市における公民館
 3.難民申請者と地域住民との文化交流の事例

第4章 二つの法体系が支える韓国の地域学習施設――光州広域市における「教育」と「支援」の連携事例を中心に[呉世蓮]
 1.韓国の社会教育・生涯学習と多文化家族支援に関する法的規定
 2.光州広域市の地域学習施設の取り組み

第5章 成人移民へフィンランド語教育を提供する公共施設――地域社会とのかかわりと学習以外の機能にも着目して[大谷杏]
 1.フィンランド政府の移民統合政策
 2.第2言語としてのフィンランド語学習
 3.フィンランド語学習施設

第Ⅲ部 本から広がる図書館の取り組み

第6章 日本の多文化都市における図書館の取り組み――「多文化サービス」のあゆみと「安心の居場所」であるための提言[阿部治子]
 1.図書館の多文化サービスのあゆみ
 2.調査からみる図書館の多文化サービスの現状と課題
 3.多文化共生施策と図書館の多文化サービス
 4.「安心の居場所」としての図書館


第7章 多民族国家シンガポールを支える図書館――国民統合と多民族共生[宮原志津子]
 1.国民「統合」と多民族「共生」のための政策
 2.図書館サービスによるシンガポール人への「統合」
 3.図書館サービスによる多民族の「共生」


第8章 移民・難民のくらしに寄り添う公共図書館――デンマークにおける取り組みに着目して[和気尚美]
 1.統計にみるデンマークに滞在する移民・難民の公共図書館利用
 2.移民・難民に図書館サービスを届ける仕組みと多言語資料
 3.移民・難民の多様な課題解決を支える公共図書館のプログラム

第Ⅳ部 見て聞いて触って学ぶ博物館の役割

第9章 学校と博物館の連携の可能性――先住民族について学ぶ「国立アイヌ民族博物館」設立を受けて[若園雄志郎]
 1.博物館活動と民族についての基礎的認識
 2.地域住民以外の博物館利用
 3.博物館と学校との連携

第10章 文化の由来を知る――「順益台湾原住民博物館」が担う社会的包摂機能[郭潔蓉]
 1.台湾「原住民」の苦難の道のり
 2.原住民の固有文化と民族的アイデンティティの喪失
 3.「順益台湾原住民博物館」の誕生と原住民文化再建への想い
 4.展示する「博物館」から原住民文化の「安心の居場所」へ

第11章 ニュージーランドにおける太平洋諸島移民の文化的学習――博物館を中心に[玉井昇]
 1.多文化社会ニュージーランドにおける太平洋諸島移民の経緯
 2.国立博物館テ・パパ・トンガレワの取り組み
 3.オークランド博物館の取り組み

 あとがき

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