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モルディブを知るための35章
本体2,000円+税
ISBN 9784750352855
判型・ページ数 4-6・300ページ
出版年月日 2021/12/22
フォーマット 価格
単行本 2,000円+税
電子書籍 1,600円+税

モルディブを知るための35章 (単行本)

「インド洋の真珠」と呼ばれ観光地のイメージが強いモルディブだが、実は様々な側面も持っている。本書はモルディブの全体像とともに、イスラム化の歴史、独特な教育制度、インドと中国の狭間での関係模索、気候変動に起こした行動などを描き出す。まだ知られていないモルディブを覗き見ることのできる類例なき一冊。


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【執筆者一覧】

アイシャット・シファーナ
ダルマワンサ・スクール教諭

荒井悦代(あらい・えつよ)※編著者紹介を参照

稲田明宏(いなだ・あきひろ)
ヤマキ株式会社原料部

今泉慎也(いまいずみ・しんや)※編著者紹介を参照

越後学(えちご・まなぶ)
インテムコンサルティング株式会社自然環境部 次長。論文:The Marshall Islands & Japan. In: In the Era of Big Change Essays about Japanese small-scale fisheries. TBTI Global Publication Series( 2020)https://tbtiglobal.net/tbti-japan/よりダウンロード可能

岡村隆(おかむら・たかし)
探検家・NPO法人南アジア遺跡探検調査会 理事。著書:『モルディブ漂流』(筑摩書房、1986)、『狩人たちの海』(早川書房、1992)、『泥河の果てまで』(早川書房、1996)。2018年植村直己賞受賞

河崎充良(かわさき・みつよし)
JICAモルディブ支所 支所長

菅浩伸(かん・ひろのぶ)
九州大学浅海底フロンティア研究センター センター長。九州大学大学院地球社会統合科学府 教授。著書:「モルディブ諸島にみる環礁立国崩壊の危険性――災害と開発の連鎖」日本地理学会災害対応委員会・平井幸弘・青木賢人編『温暖化と自然災害――世界の六つの現場から』(古今書院、2009)、「サンゴ礁景観の成り立ちを探る」小泉武栄・赤坂憲雄編『自然景観の成り立ちを探る』(玉川大学出版部、2013)

日下部尚徳(くさかべ・なおのり)
立教大学異文化コミュニケーション学部 准教授。著書:『ロヒンギャ問題とは何か―難民になれない難民』(編著、明石書店、2019)、『わたし8歳、職業、家事使用人。―世界の児童労働者1億5200万人の1人』(合同出版、2018)、『バングラデシュを知るための66章』(編著、明石書店、2017)

近藤則夫(こんどう・のりお)
日本貿易振興機構アジア経済研究所地域研究センター 南アジアグループ 主任研究員。著書:『現代インド政治――多様性の中の民主主義』(名古屋大学出版会、2015)、『Indian Parliamentary Elections after Independence: Social Changes and Electoral Participation 』(Development Perspective Series No.4)(Institute of Developing Economies, 2003)

重谷泰奈(しげたに・やすな)
モルディブ現地旅行会社S&Yツアーズアンドトラベル

丁可(てい・か)
日本貿易振興機構アジア経済研究所開発研究センター 企業・産業研究グループ 主任研究員。著書:『中国 産業高度化の潮流』(今井健一と共編著、アジア経済研究所、2008)

濱田美紀(はまだ・みき)
日本貿易振興機構アジア経済研究所開発研究センター センター長。著書:「インドネシア商業銀行の外資導入による変容」三重野文晴編『変容するASEANの商業銀行』(アジア経済研究所、2020)

プレマクマラ・ジャガット・ディキャラ・ガマラララゲ
(公財)地球環境戦略研究機関(IGES)CCET センター長

箕輪佳奈恵(みのわ・かなえ)
筑波大学芸術系 特任助教。論文:「イスラムと美術教育をつなぐもの――ムスリムの教師たちとの対話をめぐって」『美術教育学』第37号、2016,pp.401-413.

村山真弓(むらやま・まゆみ)
日本貿易振興機構アジア経済研究所 理事。著書:『Northeast India and Japan: Engagement through Connectivity』(共編, Routledge, 2021)

モハメド・ハムダン
スリランカ環境省プロジェクト調整員

森下稔(もりした・みのる)
東京海洋大学学術研究院 教授。論文:「民主主義の定着過程における市民性教育の課題――モルディブの児童生徒の現状から」『九州教育学会研究紀要』vol.40, 2013、「モルディブの障害児を対象とする学校教育――2010~2013年の政策展開と現状」『アフリカ教育研究』No.5, 2014

ラジブ・クマル・シン
(公財)地球環境戦略研究機関(IGES)持続可能な消費と生産領域 研究員

 はじめに

Ⅰ モルディブ概観

第1章 モルディブの地理――サンゴ礁からなる大小の島々
第2章 サンゴ礁とサンゴ洲島――独特なサンゴ礁地形をつくるインド洋の気候

Ⅱ 歴史

第3章 イスラム教改宗以前のモルディブ――伝説と外国人の目に映った島国
 【コラム1】モルディブの島々―特色や人々
第4章 仏教遺跡――未知のまま消えゆくイスラーム以前の歴史遺産
第5章 スルタンの治世――度重なる侵略
第6章 イギリス保護領時代――南部の分離独立運動とイギリスからの独立

Ⅲ 暮らしと文化

第7章 人々の暮らし――リゾートだけでは分からない多様な文化
 【コラム2】スクリューパインのジュース
第8章 言語――ディベヒ語の起源と他の言語の影響
 【コラム3】首都マーレ住宅事情
 【コラム4】ジョーリとモルディブ人

Ⅳ 教育

第9章 教育制度――すべての島で10年一貫のナショナルカリキュラム制度
第10章 障害児教育――特別ニーズ教育とインクルーシブ教育の同時実現
第11章 イスラム国家の美術教育――文化と制度のあいだで

Ⅴ 社会・環境

第12章 人間開発指数から見る社会開発――国民皆保険制度への挑戦と教育開発の推進
第13章 ジェンダーから見たモルディブ――平等化への取り組みと課題
第14章 海を埋め立てた人工島――フルマーレからみる島嶼国の未来
第15章 環境と気候変動――沈みゆく国の生存戦略
第16章 廃棄物処理と環境問題①―始まったばかりの廃棄物管理
第17章 廃棄物処理と環境問題②―島嶼国の廃棄物管理の課題

Ⅵ 政治

第18章 独立後の政治――大統領独裁と民主主義
第19章 ナシード大統領と民主化の挫折――民主主義定着の苦悩
第20章 ヤーミーン大統領独裁と民主主義の復活――改革のゆくえ
第21章 憲法制度――イスラームと大統領制
第22章 司法制度――政治に翻弄される裁判所
 【コラム5】伝統法と近代化における外国法の影響

Ⅶ 経済・産業

第23章 拡大する経済――貿易赤字をリゾートで稼ぐ
第24章 産業と貿易――リゾートと魚の国
第25章 財政赤字――外国頼みの財政
第26章 金融セクター――規模の小さい国内金融
第27章 観光産業――国家戦略としての観光開発
第28章 観光産業と経済発展――重要な収入源と弱い波及効果のジレンマ
 【コラム6】エコツーリズムへの取り組み
第29章 外国人労働者―経済への貢献と社会的包摂の課題
第30章 移りゆく水産業―モルディブとカツオのはなし
 【コラム7】モルディブのかつお節
 【コラム8】社史に残る水産業への日本の貢献

Ⅷ 国際関係

第31章 国際関係――地球温暖化問題で世界をリードするモルディブ
第32章 インドとの関係――外交関係多角化の追求
第33章 中国との関係――一帯一路への参加と政権交代による波乱
第34章 モルディブとスリランカ―経済的な依存から第2のホームタウンに
第35章 日本の対モルディブ国開発協力―足跡と展望

 モルディブを知るための参考文献
 モルディブの100年
 スルタン一覧

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