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長崎唐通事の満洲語学
本体5,500円+税
ISBN 9784750349237
判型・ページ数 A5・296ページ
出版年月日 2019/10/31

長崎唐通事の満洲語学

鎖国下の江戸時代に幕府直轄地の長崎で唐船貿易に関わって中国語の翻訳・通訳といった外交業務に携わった地役人である唐通事たちが、満洲語を学び満洲語辞書を編纂していった経緯、および、何のために満洲語を学んだのか、といった問題を深く考察する。
序言
 序言の注

第1章 『翻訳満語纂編』と『翻訳清文鑑』の編纂過程
 1. 辞書の編纂を開始するまで
  1.1. 満洲語の学習を命じられる
  1.2. 満洲語の学習を始めなかった理由
  1.3. 満洲語の学習を再開した理由
 2. 辞書の編纂過程
  2.1. 世話掛
  2.2. 訳編者
  2.3. 底本と参考書
  2.4. 『翻訳満語纂編』の編纂計画
  2.5. 『翻訳清文鑑』の編纂時期
 3. 辞書編纂の打ち切り
 4. まとめ
 第1章の注

第2章 『翻訳満語纂編』の語句選択基準
 1. 部類別による分析
 2. 他に選択基準として考えられるもの
  2.1. 見出し満洲語の漢語訳
  2.2. 派生語
  2.3. 熟語
  2.4. 反義語
  2.5. 同音異義語
  2.6. 擬声擬態語
 3. 手抜き
 4. 語釈の長さ
 5. まとめ
 第2章の注

第3章 満洲文字のかな表記
 1. 「清文字頭国字対音」について
 2. 先行研究の見解
 3. 本書の見解
  3.1. 音節末子音以外の表記
  3.2. その他の表記
  3.3. 「清文字頭国字対音」にない音節を表す工夫
 4. 満洲語かな表記の誤り
  4.1. 満洲文字に対する理解不足が原因の誤り
  4.2. かな表記の「決まり」の煩雑さが原因の誤り
  4.3. 実際の発音が表記に反映したと考えられる誤り
  4.4. 空白・欠如
  4.5. 原因不明の誤り
 5. まとめ
 第3章の注

第4章 見出し満洲語の表記
 1. 見出し満洲語のつづり字の誤り
  1.1. 圏点の有無に関する誤り
  1.2. 子音字に関する誤り
  1.3. 母音字に関する誤り
  1.4. 注意不足が原因と思われる誤り
  1.5. 日本語にない音の区別ができなかったことが原因の誤り
  1.6. 原因不明の誤り
 2. 見出しの満洲語語句に見られる特徴
  2.1. 満洲語の語釈からの修正
  2.2. 『清文鑑』に確認されない語句
 3. まとめ
 第4章の注

第5章 満洲語語釈の日本語訳
 1. 日本語訳の原則
  1.1. 先行研究
  1.2. 文法の理解
  1.3. 語句の理解
   1.3.1. 漢語(訳)をもとに訳文を作る
   1.3.2. できれば自然な日本語に
   1.3.3. 日本語にならないものは説明
   1.3.4. 長崎方言
   1.3.5. 個人差
 2. 意訳
  2.1. 語句に関するもの
  2.2. 文法に関するもの
  2.3. その他
 3. 誤訳
  3.1. 語句に関するもの
  3.2. 文法に関するもの
   3.2.1. 助詞に関する誤訳
   3.2.2. 文の構造に関する誤訳
  3.3. その他の誤植
 4. 訳編者間の語釈比較
  4.1. 『翻訳清文鑑』との比較
  4.2. 重複する語句の語釈比較
 5. まとめ
 第5章の注

第6章 駒澤大学図書館濯足文庫本について
 1. 歴博本との書誌比較
 2. 濯足本は稿本(草稿)である
  2.1. 序文の記述
  2.2. 訳編者名と筆跡
  2.3. 欠如箇所
  2.4. 追加・修正箇所
  2.5. その他
 3. 濯足本の資料的価値
  3.1. 歴博本の補足
  3.2. 内容比較
   3.2.1. 収録語句の比較
   3.2.2. 満洲語のかな表記の比較
   3.2.3. 満洲語語釈の日本語訳の比較
   3.2.4. 修正するのかしないのか
 4. まとめ
 第6章の注

第7章 唐通事にとって満洲語学習とは何だったのか
 1. 満洲語の学習を再開したもう一つの理由
 2. 満洲語辞書の編纂をやめたもう一つの理由
 3. 職位の昇格
 4. その後の唐通事
  4.1. 鄭幹輔と鄭永寧
  4.2. 潁川道恭と潁川春重
 5. まとめ
 第7章の注

 参考文献
 付録
 あとがき
 人名索引
沖縄戦と琉球泡盛

沖縄戦と琉球泡盛(単行本)

沖縄戦と琉球泡盛

沖縄戦と琉球泡盛(電子書籍)

北朝鮮帰国事業の政治学
 

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