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スピノザ 〈触発の思考〉
本体3,000円+税
ISBN 9784750349114
判型・ページ数 4-6・384ページ
出版年月日 2019/11/05
フォーマット 価格
単行本 3,000円+税
電子書籍 2,400円+税

スピノザ 〈触発の思考〉 (単行本)

「哲学史上の〈異物〉」とも称されるスピノザ――その異例の思考を、シュトラウス、アドルノ、バーリン、ネグリ、シュミット、三木清らと対峙させ、思想史の読み替えとオルタナティヴな政治哲学の可能性を探ろうとする試み。

―――――
スピノザの思想は、そこに姿を映した者が、自らの歪みや偏り、あるいは秘してきたものを大写しで見させられる、精巧に磨き上げられた水晶玉のようなものなのかもしれない……。思想史を反転させ、「もう一つのあり得る思考」の水脈を明るみに出す。良心、徳、暴力、民主主義、自由、権力、国家、政治的思想の中心概念を揺るがす、「異物」が照射する未聞の思想史。
―――――


◆書評掲載
2020年01日26日 読売新聞 朝刊 評者:山内志朗 氏
2020年02月22日 図書新聞 No.3436 評者:平尾昌宏 氏


【書評情報・関連記事】
『スピノザ〈触発の思考〉』の世界(Webあかし)

 はじめに

第1章 〈触発の思考〉 〈良心〉の不在と遍在――morsus conscientiaeの行方
 1 良心の現在とニーチェの洞察
 2 スピノザにおける良心の位置
 3 様々な良心論の特徴
 4 スピノザの「良心」論・再考
 5 悲しみと共同性

第2章 〈シュトラウス〉 〈徳〉をめぐる係争
 1 シュトラウスに抗うスピノザ
 2 シュトラウスにおける「エルサレム」と「アテナイ」
 3 スピノザに抗するシュトラウス――〈徳〉をめぐる差異
 4 シュトラウスの影響と意義

第3章 〈アドルノ〉 「ひとつの場所」あるいは反転する鏡像
 緒言――三つの契機
 1 アドルノの啓蒙批判と自己保存
 2 スピノザにおける理性の役割――自然と自己保存
 3 アドルノによる「同一性」批判
 4 スピノザにおける二つの「外部性」
 5 否定とユートピア
 6 現存するものへの眼差しと理性
 7 残酷な平和

第4章 〈ネグリ〉 「絶対的民主主義」とcivitasの条件
 1 ネグリの民主主義――国家の廃絶と〈歴史〉の終局
 2 スピノザの民主主義――自生する共同社会(キウィタス)と法的秩序
 3 「国家」による簒奪ではなく

第5章 〈バーリン〉 「二つの自由」の彼方
 1 バーリンの自由論
 2 ウエストとバーリンの論争
 3 スピノザにおける自由
 4 バーリンによるパターナリズム批判
 5 消極的自由を超えて

第6章 〈シュミット〉 不純なる決断
 1 シュミットの「レヴィアタン」論
 2 シュミットの主権論――垂直性と空間的包摂
 3 シュミットとスピノザの接点と差異――主権の構成をめぐって
 4 戦後のシュミット――権力をめぐる問い

第7章 〈三木清〉 ある「理想的公民」の軌跡
 はじめに
 1 スピノザ理解の先進性
 2 「対自(フュア・ジッヒ)」以前のスピノザ
 3 三木における弁証法
 4 「理想的公民」の限界

 あとがき
 初出一覧

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