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芝園団地に住んでいます
本体1,600円+税
ISBN 9784750348940
判型・ページ数 4-6・240ページ
出版年月日 2019/10/01
フォーマット 価格
単行本 1,600円+税
電子書籍 1,280円+税

芝園団地に住んでいます (単行本)

住民の半分が外国人になったとき何が起きるか

2016年の米大統領選挙で排外主義の台頭を目の当たりにした著者は、取材から帰国した後、住民の半数が外国人の芝園団地(埼玉県川口市)に移り住む。日本人住民の間に芽生える「もやもや感」と、見えない壁を乗り越えようとする人々を描いたノンフィクション。

 

共存? 共生? コミュニティは誰のもの?芝園団地をめぐる葛藤と努力は、移民社会を迎えようとする私たち一人ひとりの羅針盤だ。――星野博美(作家)



芝園団地やほかの外国人集住地域に関する報道や研究は少なくない。本書に独自性があるとすれば、外国人住民が増えた地域で暮らす日本人の「感情」に焦点を当て、掘り下げようと試みたことにあると思う。外国人に対する不安や不満といった住民感情は、否定するだけでその人たちの心から消えていくものではない。向き合い、そうした感情を生み出す根源を探る。そのことに意味があるはずだという思いは、この団地に住む中で、そして世界でますます反外国人・移民感情が広がる中で強まっていった。(「あとがき」より)
日本人と外国人が同じ場所で暮らすとき、何が起きるのか。
住民には、どのような感情が生まれるのか。
そこで起きること、芽生える感情に対して、どうすればいいのか。

これは、そんなことを問いかけながら芝園団地で暮らす、一人の住民の記録だ。
 プロローグ

第一章 一つの団地、二つの世界
 新たなチャイナタウン
 自治会に入る
 高齢化する日本人住民
 外国人住民が過半数に
 交わらないパラレルワールド
 団地の光と影

第二章 ふるさと祭り
 団地が最もにぎわう日
 日本人住民の「もやもや感」
 心の中のトランプ
 露店めぐり「誰の祭りか」
 「昔からの住民のことも」
 中国人住民も参加
 やぐらは解体された

第三章 「もやもや感」の構造
 「言っちゃいけないけど思っちゃう」
 「ただ乗り」批判
 見えない壁
 少数派になる不安
 「私たちの団地」という意識
 生活トラブル
 ステレオタイプ

第四章 中国人住民の実像
 中国人社員旅行への視線
 住民の多くはIT技術者
 なぜ中国人住民が増えたのか
 八割が「日本人住民と交流したい」
 「もう都会の若者は来ない」

第五章 共生への模索
 芝園かけはしプロジェクト
 顔が見える関係
 一緒に何かをする
 共存か共生か
 浮上した避難所分割案
 文化の折り合いをつける
 自治会と住民の思い

第六章 芝園団地から見る日本と世界
 多数派の不安
 守るべき中核文化とは
 ディープストーリー
 多数派の特権意識
 反外国人感情の芽を摘む
 外国人政策のパラドックス
 新しい「私たち」というアイデンティティ

 エピローグ

 あとがき
 参考文献
日本の「非正規移民」

日本の「非正規移民」(電子書籍)

五色のメビウス

五色のメビウス(単行本)

五色のメビウス

五色のメビウス(電子書籍)

 
ルポ コロナ禍の移民たち
移民の人権

移民の人権(単行本)

移民の人権

移民の人権(電子書籍)

 
日本の移民統合

日本の移民統合(単行本)

日本の移民統合

日本の移民統合(電子書籍)

アンダーコロナの移民たち
 

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