ISBN | 9784750347479 |
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判型・ページ数 | A5・368ページ |
出版年月日 | 2018/11/15 |
教員政策と国際協力
未来を拓く教育をすべての子どもに
「コンピテンシー」や「21世紀型学力」など、新しい学力観が世界を席巻するなか、学校教育のあり方や教員に求められる資質能力は何か。歴史、社会、経済、文化、制度的な多様性に着目しながら、教員政策と国際協力の潮流を読み解き、課題と展望を考察する。
【執筆者一覧】
興津妙子(おきつ・たえこ) OKITSU Taeko -編著者、はしがき・序章・おわりに
大妻女子大学文学部 准教授
荻巣崇世(おぎす・たかよ) OGISU Takayo -第1章
名古屋大学大学院国際開発研究科 学術研究員
牧貴愛(まき・たかよし) MAKI Takayoshi -第2章
広島大学大学院国際協力研究科 准教授
小原優貴(おはら・ゆうき) OHARA Yuki -第3章
東京大学大学院総合文化研究科・教養学部 特任准教授
川口純(かわぐち・じゅん) KAWAGUCH Jun -編著者、第4章・おわりに
筑波大学人間系教育研究科 助教
中和渚(なかわ・なぎさ) NAKAWA Nagisa -第4章
関東学院大学建築・環境学部 専任講師
小野由美子(おの・ゆみこ) ONO Yumiko -第5章
早稲田大学教師教育研究所 招聘研究員
近森憲助(ちかもり・けんすけ) CHIKAMORI Kensuke -第5章
鳴門教育大学大学院学校教育研究科 特命教授
中井一芳(なかい・かずよし) NAKAI Kazuyoshi -第6章
国際協力機構(JICA)技術協力専門家
下田旭美(しもだ・あさみ) SHIMODA Asami -第6章
広島大学大学院国際協力研究科 研究員
馬場卓也(ばば・たくや) BABA Takuya -第6章
広島大学大学院国際協力研究科 教授
石坂広樹(いしざか・ひろき) ISHIZAKA Hiroki -第7章
鳴門教育大学大学院学校教育研究科 准教授
横関祐見子(よこぜき・ゆみこ) YOKOZEKI Yumiko -第8章
国連教育科学文化機関(ユネスコ)アフリカ地域能力開発国際研究所(IICBA) 所長
服部浩幸(はっとり・ひろゆき) HATTORI Hiroyuki -第9章
国連児童基金(ユニセフ)インドネシア事務所 教育チーフ
深尾剛司(ふかお・つよし) FUKAO Tsuyoshi -第10章
世界銀行 上級教育専門官 教育グローバル・プラクティス 南アジア地域局
宮島智美(みやじま・ともみ) MIYAJIMA Tomomi -第10章
世界銀行 教育専門官 教育グローバル・プラクティス 中央・西アフリカ地域局
金澤大介(かなざわ・だいすけ) KANAZAWA Daisuke -第11章
教育のためのグローバルパートナーシップ(GPE)事務局 上級教育専門官
保坂菜穂子(ほさか・なおこ) HOSAKA Naoko -第11章
教育のためのグローバルパートナーシップ(GPE)事務局 上級モニタリング・評価専門官
マーク・ギンズバーグ MARK Ginsburg -第12章
メリーランド大学教育学研究科国際教育プログラム 客員研究員
エンリケ・ホセ・バロナ教育科学大学 客員教授
石原伸一(いしはら・しんいち) ISHIHARA Shinichi -第13章
岡山大学大学院教育学研究科 教授
序章 途上国における教員政策の分析視角――グローバルとローカルの相互作用[興津妙子]
はじめに
第1節 教員供給
第2節 公正な教員配置
第3節 教員の量的拡大と質的確保のジレンマ
第4節 教師教育に関する課題――教員養成と継続的職能開発
第5節 カリキュラム改革と途上国の教員
第6節 教員を取り巻く「ガバナンス改革」
おわりに
第Ⅰ部 途上国の教員政策
第1章 カンボジアの教員政策――変わる教職[荻巣崇世]
はじめに
第1節 激動の教員政策
第2節 教職の高度化
第3節 待遇と教員配置
第4節 教員評価
第5節 カンボジアの教員と国際協力
第2章 タイの教師教育改革――混迷する政局下の革新的な取り組み[牧貴愛]
はじめに
第1節 「聖職者教師」と「専門職的教師」の調和を目指す改革
第2節 不安定な政治と複数の教育改革案
第3節 『教師教育改革戦略(2015-2029年)』にみる改革の方向性
第4節 研究に重きを置いた教員養成
第5節 革新的な学校教育の取り組み
おわりに
第3章 インドにおける学習者中心教育と教員養成をめぐる課題――求められる教員の学びの支援[小原優貴]
はじめに
第1節 インドにおける教育のパラダイムシフト
第2節 インドの教員をめぐる状況
第3節 学習者中心教育の理念と実態との乖離
おわりに
第4章 マラウイの教員養成制度の改定にともなう課題[川口純/中和渚]
はじめに
第1節 マラウイの初等教員養成制度
第2節 教員養成制度の改定とその背景
第3節 教員養成政策の改定が教員に与えた影響
第4節 2008年の教員養成課程における教授法の変更による影響
おわりに
第5章 南アフリカの教員の挑戦――民主的教育の実現[小野由美子/近森憲助]
はじめに――マンデラ政権の誕生
第1節 カリキュラム改革
第2節 南アフリカの教育制度
第3節 教員養成政策
第4節 現職教員研修と教員評価
第5節 南アフリカの教員の課題
おわりに
第6章 ザンビアの教員を取り巻く環境と教員政策の課題――教育の質の保証に向けた取り組み[中井一芳/下田旭美/馬場卓也]
はじめに
第1節 教育の拡充と教員政策の変遷――独立から現在まで
第2節 質の高い教員の育成をめざして
第3節 教員の継続的な成長を支える取り組み
第4節 教員政策・教師教育の課題と展望
第7章 ボリビア多民族国における教師教育のゆくえ――Ley070による教育政策の転換の影響と課題[石坂広樹]
はじめに
第1節 エボ・モラレス政権の新政策――Ley070
第2節 教師教育に係るシステムの再編
第3節 教師教育における新しいモデル・講義・演習・教材
第4節 教師教育の政治的運用とその教育的効果
おわりに――今後のゆくえ
第Ⅱ部 教員政策に対する国際協力のアプローチ
第8章 ユネスコによる協力――SDG4教育の質の向上のために[横関祐見子]
はじめに
第1節 ユネスコの教育協力と教員支援プログラム
第2節 教員に関する国際タスクフォースの活動
第3節 ユネスコ・アフリカ地域能力開発国際研究所(IICBA)の活動
おわりに
第9章 ユニセフによる協力――子どもの権利に基づくアプローチ[服部浩幸]
はじめに
第1節 ユニセフの教育に対するアプローチの変遷
第2節 ユニセフの教員支援プログラム
第3節 ユニセフの遠隔地における教員支援プログラム――インドネシアの事例
おわりに
第10章 世界銀行による協力[深尾剛司/宮島智美]
はじめに
第1節 教育戦略2020とSABERの概要
第2節 SABER Teachersの8つの政策目標
第3節 SABER Teachersの活用事例
おわりに
第11章 教育のためのグローバル・パートナーシップ(GPE)による協力――教育セクター計画強化を通じた教員支援[金澤大介/保坂菜穂子]
はじめに
第1節 GPEとは何か
第2節 GPEのファンディング・メカニズム
第3節 教育セクター計画(ESP)の態様
第4節 GPEファンディング・モデルの学習成果改善へのアプローチ
第5節 GPEの教員支援
第6節 GPEの授業改善への支援
おわりに
第12章 米国国際開発庁(USAID)による協力――内容分析からみる教員の位置づけ[マーク・ギンズバーグ]
はじめに
第1節 教員政策の構成要素
第2節 米国政府の教員政策に対する考え方を理解する源泉としてのUSAID
第3節 3つのUSAID戦略文書の内容分析の結果
第4節 3つのUSAIDプログラムにおける教員に関する目的の分析結果
おわりに
第13章 国際協力機構(JICA)による協力――教員の授業実践の改善から子どもの学びの改善へ[石原伸一]
はじめに
第1節 JICAによる教員政策分野のプロジェクトの特徴
第2節 教員の授業実践の改善に向けての協力――草創期(1994年度-2002年度)
第3節 教員の授業実践の改善に向けての協力――展開期(2003年度-2013年度)
第4節 子どもの学びの改善に向けての協力――多様化(2014年度以降)
おわりに
おわりに