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「原発避難」論
本体2,200円+税
ISBN 9784750335476
判型・ページ数 4-6・396ページ
出版年月日 2012/03/11

「原発避難」論

避難の実像からセカンドタウン、故郷再生まで

原発事故を受け約15万人が福島県内外に避難し、今も帰る見通しが立っていない。置かれた状況は多様であり、問題は深刻化している。長期的避難を前提とするセカンドタウン構想をも視野に入れながら、見えざる難民たちの実像を追い、故郷再生の回路を探る。

 まえがき(山下祐介)

第1章 東日本大震災と原発避難――避難からセカンドタウン、そして地域再生へ(山下祐介)
 1 原発事故と避難問題
 2 多様化する避難
 3 時間が経過する中で
 4 再生と復興への道―地域再生基金とセカンドタウンを軸に
 5 福島第一原発事故の収束が目指すもの―次の大災害への事前復興として

第2章 ある聞き書きから――原発から追われた町、富岡の記録(山下祐介・吉田耕平・原田峻)
 1 富岡から川内へ――3月11日~3月16日(緊急期1)
 2 大規模避難所、ビッグパレットふくしまでの苦悩――3月17日~4月21日(緊急期2)、4月22日~8月末まで(避難所生活期)
 3 長期化する避難の中の課題――避難長期化期へ
 4 希望はどこに?――原地帰還とセカンドタウン

第3章 全村避難をめぐって――飯舘村の苦悩と選択(佐藤彰彦)
 はじめに
 1 飯舘村の概況と村づくりの経緯
 2 村にとっての東日本大震災と原発事故
 3 避難の過程で変容する村民の不安・悩み・憤り
 4 計画的避難――その前後をとおして見えるもの
 おわりに

第4章 原発避難と家族――移動・再会・離散の背景と経験(吉田耕平)
 はじめに
 1 原発避難における家族
 2 「なーんにもやれね。畑も田んぼも、だめだ」――赤井さんの家族・親族
 3 「しかたなく」、「われわれはてんでんこなのさ」――柿崎さんの家族・親族
 4 「帰りたい」「帰れない」「私たちはここに住む」――斉藤さんの家族・親族
 5 家族における原発避難

第5章 大規模避難所の役割――ビッグパレットふくしまにおける支援体制の構築(須永将史)
 はじめに
 1 郡山市民の被災と支援――緊急放送/傾聴ボランティア/物資支援
 2 社協職員――避難者/支援者
 3 県外からの支援者――中越防災安全機構
 4 ビッグパレットふくしま以外の郡山市内避難所
 5 女性専用スペースの成立
 おわりに

第6章 首都圏への遠方集団避難とその後――さいたまスーパーアリーナにおける避難者/支援者(原田峻)
 はじめに
 1 避難所としてのさいたまスーパーアリーナの特異性
 2 さいたまスーパーアリーナにおける避難者の特徴
 3 さいたまスーパーアリーナにおける支援の特徴とその課題
 4 避難者/支援者たちのその後
 おわりに

第7章 「ホットスポット」問題が生んだ地域再生運動――首都圏・柏から岡山まで(宝田惇史)
 はじめに
 1 私と3・11――発災直後の行動と心境
 2 首都圏の「ホットスポット」問題
 3 柏市における「ホットスポット」問題への取り組み
 4 「おいでんせぇ岡山」について
 5 シェアハウス「やすらぎの泉」が生んだ新たな絆
 6 リスクをいかに認識するか
 7 自主避難者を取り巻く今後の課題
 おわりに――新しい価値観の創造へ

第8章 いわき市における避難と受け入れの交錯――「オール浜通り」を目指して(高木竜輔)
 はじめに――原発災害から半年後のいわき市
 1 原発避難地域の半年――その概要の紹介
 2 住民移動に追われる行政――楢葉町
 3 「まだスタートラインにも立っていない」――広野町
 4 受け入れ自治体の苦悩――いわき市
 6 浜通りの復興を目指して

第9章 「難民」として原発避難を考える(開沼博)
 「難民」の時代に
 1 今、原発避難を問うことの意味
 2 直後の周辺自治体
 3 集団ではない避難
 4 避難しない論理
 5 多様性への意識

 あとがき(開沼博)

 概説 原発周辺自治体の避難の経緯(吉田耕平・原田峻)

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