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共生の障害学
本体3,000円+税
ISBN 9784750335315
判型・ページ数 4-6・292ページ
出版年月日 2012/01/31

共生の障害学

排除と隔離を超えて

堀 正嗣 編著

生産的労働を前提とする現代社会の人間観に、障害当事者はいかに立ち向かうか。排除と隔離の論理に対する批判と抵抗の原理を、これまでの日本やイギリスでの運動・研究をふまえ、「共生」というキーワードのもとに捉え直した、新しい障害学を呈示する。

 まえがき

 共生へのことば(1) 難病からの障害を持ち地域で共に生きる(木崎美千代)

第1章 自立生活の多様性を求めて――沖縄県宮古島市を事例にして(岩田直子)
 はじめに
 1 沖縄県の歴史、文化、社会
 2 宮古島市の概況
 3 宮古島の障害者の暮らし
 4 宮古島の障害者の暮らしからみえてきたこと
 おわりに――土地の力を信頼して創り出す宮古島流の自立生活

第2章 日本における障害学の源流としての青い芝の会の思想――「われら」の地平と障害学(頼尊恒信)
 はじめに
 1 日本における障害者運動の原点――青い芝の会の生成と崩壊
 2 われら――共なるいのち
 3 「御同朋」としての地平
 4 青い芝の会テーゼ
 5 「われら」の地平に立つ障害学

第3章 障害者介助にみる「社会モデル」の可能性――障害者が介助を利用するときの呼びかけと応答の関係(橋本眞奈美)
 はじめに
 1 介助者に感じる嬉しさ、好ましさと言いづらさ
 2 介助の場における「医学モデル」と「社会モデル」
 3 非対称の関係と「医学モデル」
 4 介助の場における障害者のエンパワメント
 5 「社会モデル」の介助の可能性

 共生へのことば(2) 自立生活とは迷惑をかけること(猪俣敦)

第4章 「社会モデル」を採用するソーシャルワークの可能性――ICFの「統合モデル」を越えて(城戸禎子)
 はじめに
 1 ソーシャルワーカーの抱えるジレンマと「利用者」
 2 障害者ソーシャルワークの拠り所としてのICFの限界と障害の「社会モデル」の意義
 3 「社会モデル」を採用するソーシャルワークの可能性
 おわりに

第5章 精神医療・保健・福祉サービスへの精神医療ユーザー参加の可能性――イングランドでの実践から(平直子)
 はじめに
 1 ユーザーと専門職者
 2 ユーザーの参加――政策・概念・アプローチ
 3 支援サービスへのユーザー参加の意義とバリア――試行的調査の分析と考察
 4 ユーザーの専門性を活かすために
 おわりに

第6章 「共に生きる教育」の運動における条件整備論の陥穽――熊本の運動の分析から(二見妙子)
 はじめに
 1 「共に生きる教育」運動における条件整備をとらえる視点
 2 熊本における「共に生きる教育」運動と条件整備論
 3 第一期の運動における条件整備論への批判
 4 第二期の運動における条件整備論の変化の背景
 おわりに――条件整備論の陥穽

 共生へのことば(3) 「なんで、こんなに報道特番ばっかしなの」――東日本大震災当日の友人の言葉から(井上裕介)
第7章 脱能力主義、脱近代、脱主体の思想を――重度知的障害者の施設職員として障害学に期待する(夏目尚)
 1 施設
 2 行き詰まる
 3 そもそもノーマルである
 4 障害学に期待する

第8章 黒川温泉宿泊拒否事件の差別文書の背景にあるもの――ねたみ差別、ストレス解消としての差別(新開貴夫)
 はじめに
 1 ハンセン病回復者黒川温泉宿泊拒否事件の概要
 2 差別文書に見る「ねたみ差別」
 3 差別による〈癒し〉――差別する側の理屈(Sの事例から)
 おわりに

第9章 水俣病の差別と共生(原田正純)
 はじめに
 1 公害の特徴
 2 水俣病
 3 共存への道

第10章 共生の障害学の地平(堀正嗣)
 はじめに
 1 障害学の課題としての共生
 2 英米の障害学をどうとらえるか
 3 新自由主義と「共生の障害学」
 4 政策化された共生概念の問題点
 5 自立を欠いた共生概念の問題点
 6 「共生の障害学」の地平

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