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正義のアイデア
本体3,800円+税
ISBN 9784750334943
判型・ページ数 4-6・684ページ
出版年月日 2011/11/25

正義のアイデア

経済の分配・公正と貧困・飢餓の研究でノーベル経済学賞を受賞した著者が、不公正・不平等が蔓延する時代に、どうすれば正義を促進し、不正義をおさえられるかという問いを徹底的に追究する。ロールズの正義論を踏まえて、センの正義に関する議論を網羅した集大成。

 序文
 謝辞

序章 正義へのアプローチ
 推論と正義
 啓蒙運動と基本的な相違
 出発点
 唯一の先験的合意の実現可能性
 三人の子供と一本の笛――例証
 比較に基づく枠組みか、それとも先験的枠組みか
 達成、生活、ケイパビリティ
 インド法における古典的区別
 過程と責任の重要性
 先験的制度尊重主義とグローバルな無視


第1部 正義の要求

第1章 理性と客観性
 啓蒙主義的伝統に対する批判
 アクバルと理性の必要性
 倫理的客観性と理性的精査
 アダム・スミスと公平な観察者
 理性の及ぶ範囲
 理性、感情、啓蒙運動

第2章 ロールズとその後
 公正としての正義――ロールズのアプローチ
 公正から正義へ
 ロールズの正義の原理の応用
 ロールズのアプローチから得られる積極的な教訓
 効果的に解決できる問題
 新たな検討を要する問題
 ユスティティアとユスティティアム

第3章 制度と個人
 制度選択の依存的な性質
 契約論的理由による行動の規制
 権力とそれに対抗する必要
 基礎としての制度

第4章 声と社会的選択
 一つのアプローチとしての社会的選択理論
 社会的選択理論の射程
 先験主義と比較主義との距離
 先験的アプローチは十分か
 先験的アプローチは必要か
 比較は先験性を特定できるか
 推論の枠組みとしての社会的選択
 制度改革と行動変化の相互依存

第5章 不偏性と客観性
 不偏性、理解、客観性
 混乱、言語、コミュニケーション
 公共的理性と客観性
 異なる領域における不偏性

第6章 閉鎖的不偏性と開放的不偏性
 原初状態と契約論の限界
 国内の市民と国外の他者
 スミスとロールズ
 ロールズのスミス解釈
 「原初状態」の限界
 排他的無視とグローバルな正義
 包摂的矛盾と対象グループの可塑性
 閉鎖的不偏性と偏狭主義


第2部 推論の形

第7章 立場、妥当性、幻想
 観察と知識の立場性
 立場性の明快さと幻想
 客観的な幻想と立場による客観性
 健康、病気、場所による変化
 性別による差別と立場に基づく幻想
 立場性と正義論
 立場に基づく限界の克服
 誰が我々の隣人か

第8章 合理性と他者
 合理的選択と実際の選択
 合理的選択 vs. いわゆる「合理的選択理論」
 主流派経済学の偏狭さ
 利己心、共感、コミットメント
 コミットメントと目標

第9章 不偏的理由の複数性
 他者が理性的に拒否できないもの
 非拒否性の複数性
 協力の相互利益
 契約論的推論とその範囲
 力と義務

第10章 実現、帰結、行為主体性
 アルジュナの議論
 最終的結果と包括的結果
 帰結と実現
 実現と行為主体性


第3部 正義の材料

第11章 暮らし、自由、ケイパビリティ
 自由の評価
 自由――機会と過程
 ケイパビリティ・アプローチ
 なぜ達成を越えて機会に進むべきなのか
 通約不可能性の懸念
 評価と公共的推論
 ケイパビリティ、個人、コミュニティ
 持続可能な発展と環境

第12章 ケイパビリティと資源
 貧困とケイパビリティの欠如
 障害、資源、ケイパビリティ
 ロールズの基本財
 ロールズ理論からの離脱
 ドウォーキンの資源の平等論

第13章 幸福、福祉、ケイパビリティ
 幸福、ケイパビリティ、責任
 経済学と幸福
 幸福の範囲と限界
 幸福の証拠的関心
 功利主義と厚生経済学
 情報的限界と不可能性
 幸福、福祉、優位性
 健康――認識と計測
 福祉と自由

第14章 平等と自由
 平等、不遍性、本質
 ケイパビリティ、平等、その他の関心
 ケイパビリティと個人の自由
 自由の多面性
 ケイパビリティ、依存、干渉
 パレート的リベラルの不可能性
 社会的選択 vs. ゲーム形式


第4部 公共的推論と民主主義

第15章 公共的理性としての民主主義
 民主主義の内容
 限られた民主主義の伝統?
 民主主義のグローバルな起源
 中東は例外か?
 報道とマスメディアの役割

第16章 民主主義の実践
 飢饉防止と公共的推論
 民主主義と発展
 人間の安全保障と政治権力
 民主主義と政策の選択
 少数者の権利と包摂的優先順位

第17章 人権とグローバルな義務
 人権とは何か
 倫理学と法
 立法のルートを超えて
 自由としての権利
 自由の機会の側面と過程の側面
 完全義務と不完全義務
 自由と利害
 経済的社会的権利の妥当性
 精査、実行可能性、利用

第18章 正義と世界
 激怒と理性
 正義が行なわれるのを見ること
 理由の複数性
 不偏的理由と部分順位
 部分的決定の及ぶ範囲
 比較の枠組み
 正義と開放的不偏性
 正義の要件としての非偏狭性
 正義、民主主義、グローバルな理性
 社会契約と社会的選択
 差異と共通点

 訳者解説
 訳者あとがき
 原注
 事項索引
 人名索引

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