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福祉文化学の源流と前進
本体2,200円+税
ISBN 9784750334646
判型・ページ数 4-6・280ページ
出版年月日 2011/09/15

福祉文化学の源流と前進

福祉文化とは何かを福祉文化学の歴史を辿ることで明らかにする。一番ヶ瀬康子の福祉文化学はどのように展開されてきたのか、地域での理念と実践を背景に福祉文化学はどう深化してきたのか、行政側の福祉文化理論はどのようなものなのかなどの視点から検証する。

 

【執筆者一覧】

赤星 礼子(あかほし れいこ)
江藤 さおり(えとう さおり)
片岡 千鶴子(かたおか ちずこ)
河東田 博(かとうだ ひろし)
工藤 裕美(くどう ひろみ)
沈 潔(しん けつ、Shen jie)
杉山 博昭(すぎやま・ひろあき)
薗田 碩哉(そのだ・せきや)
津曲 裕次(つまがり・ゆうじ)
永峯 恵理子(ながみね・えりこ)
永山 誠(ながやま まこと)
日比野 正己(ひびの・まさみ)
溝部 佳子(みぞべ・よしこ)
本保 恭子(もとやす・きょうこ)
山田 幸子(やまだ・さちこ)

 読んでいただく前に(研究委員会:永山誠)


第I部 一番ヶ瀬福祉文化学の源流をたどる

第1章 21世紀の福祉と福祉文化――一番ヶ瀬福祉文化学との出会い(片岡千鶴子)
 第1節 恵の丘長崎原爆ホームの福祉活動
 第2節 純心女子学園の被爆体験のこと
 第3節 ヨハネ・パウロII世訪日最後の訪問地:「恵の丘」原爆ホーム
 第4節 21世紀の福祉を担う人材の養成

第2章 一番ヶ瀬福祉文化学――その人物と学問の歴史(津曲裕次)
 第1節 序論
 第2節 本論 一番ヶ瀬福祉文化学――その人物と学問の歴史


第II部 福祉文化学の21世紀における展開

第1章 福祉文化の二つの潮流とその論点――行政側の福祉文化論を理解する(永山誠)
 第1節 「社会関係」の視点から考える
 第2節 福祉文化についての二つの系譜
 第3節 行政資料にみる「福祉文化」の内容
 第4節 福祉文化の論点と21世紀の課題

第2章 被爆者福祉学という課題(山田幸子)
 はじめに
 第1節 福祉における「被爆者」の位置づけ
 第2節 教育と福祉の接点
 おわりに

第3章 一番ヶ瀬福祉文化学と東アジア福祉研究(沈潔)
 第1節 東アジア福祉文化への思い
 第2節 一番ヶ瀬の東アジア福祉文化論への接近
 第3節 アジア福祉文化論の展開:異文化介護と多文化共生

第4章 豊楽美なHM福祉文化学(日比野正己)
 第1節 福祉文化学との出会い
 第2節 福祉文化(学)の概念の検討
 第3節 HM福祉文化学の展開と課題

第5章 地域生活史の視点――近代社会事業史研究の課題(杉山博昭)
 第1節 福祉文化学と歴史研究
 第2節 東京都養育院百年史研究の視点
 第3節 地域生活史研究の展開

第6章 精神障害者への「集団料理活動」を介した生活福祉支援の意義――一番ヶ瀬福祉文化学にひかれて(溝部佳子)
 はじめに
 第1節 本論
 第2節 その後の展開
 おわりに

第7章 総合的な生活保障の視点――三田谷啓に関する研究(本保恭子)
 はじめに
 第1節 三田谷の治療教育の実践とその理論に関する研究
 第2節 「子どもの相談」を中心とした児童保護事業に関する研究
 第3節 母性教育と育児啓蒙に関する研究
 第4節 三田谷の執筆物に関する研究
 第5節 児童文化に関する研究
 第6節 三田谷治療教育院所蔵史資料に関する研究
 おわりに

第8章 マザーテレサの生涯――個人史的視点での研究(工藤裕美)
 はじめに
 第1節 種まき――マザーテレサとの出会い
 第2節 発芽――博士論文への道のり
 第3節 これからの開花と実り――研究の成果を生かす

第9章 労働の意義としての「人間の尊厳」――国立ハンセン病療養所の「患者作業」研究(江藤さおり)
 はじめに
 第1節 博士論文の目的と課題
 第2節 博士論文の方法
 第3節 博士論文の結果及び考察の要約
 第4節 博士論文での結論
 おわりに――博士論文の限界とその後の研究

第10章 高齢者の「周死期」研究と福祉課題の再検討(永峯恵理子)
 はじめに
 第1節 これまでの高齢者福祉におけるAging in Place
 第2節 離島生活高齢者の終末期介護の変遷とその実態分析
 第3節 高齢者福祉における「Aging in Place」と「周死期」の構造

第11章 高齢期生活モデルに関する研究(赤星礼子)
 第1節 博士論文の概要
 第2節 一番ヶ瀬康子先生に学んだ「福祉文化学」の一端
 第3節 博士号取得後の研究状況・成果


第III部 福祉文化学についての論点――第20回東京大会と第21回長崎大会のこと

第1章 長崎大会がめざしたこと――特徴・成果・課題(日比野正己)
 第1節 全国大会のイノベーション
 第2節 4つの課題と具体化
 第3節 長崎大会の開催案内
 第4節 大会長挨拶
 第5節 全国大会の課題と学恩

第2章 東京と長崎の二つの大会が提起したもの(河東田博)
 はじめに
 第1節 第20回全国大会東京大会からの提起
 第2節 第21回全国大会長崎大会からの提起
 おわりに――「創造的福祉文化」の創出に向けて

第3章 批判の学としての福祉文化学(薗田碩哉)
 第1節 「福祉文化」研究の基本的な視点
 第2節 文化批判という研究視点
 第3節 遊びと楽しみ=快楽原則の再評価について

第4章 福祉文化に関する研究状況と課題
 第1節 二つの全国大会における研究分野での成果
 第2節 福祉文化学関連テーマの学位取得者の増加
 第3節 包括的な学問としての福祉文化学の未来


 あとがき(研究委員会:永山誠)

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