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児童自立支援施設の子どもと支援
本体2,000円+税
ISBN 9784750334448
判型・ページ数 4-6・288ページ
出版年月日 2011/08/20

児童自立支援施設の子どもと支援

夫婦制、ともに暮らす生活教育

かつて同じ教護院(現・児童自立支援施設)の夫婦制による寮舎で、児童相談所や家庭裁判所の判断で入所した非行少年・少女たちと生活をともにした各寮長たちの実践内容及び抱き続けた思いを丁寧に書くことで、今日的な子育てや家族のあり方等について問いかける。

 はじめに

序章 児童自立支援施設の概要(小林英義)
 1 施設の概要
 2 入所の経路
 3 寮舎の運営
 4 入所理由とその背景
 5 学校教育

第I部 小舎夫婦制における実践

第1章 小舎夫婦制における「共生共育」について(相澤仁)
 1 なにげない家庭的な日常生活の中で楽しむことができたT君
 2 長い年月をかけて信頼関係作りに取り組んだH君
 3 相互の合意・納得を基盤にした問題解決によって成長したA君
 4 小舎夫婦制における「共生共育」――子どもの許容のうえに成り立っている
 ◆コラム……「共生共育」寮母としての私が子どもたちから学んだこと(相澤孝予)

第2章 家庭裁判所からの受け入れ――女子寮での生活(小林英義)
 はじめに
 夫婦制での養育
 女子寮の担当
 明子との出会い
 ◆コラム……寮母としての15年間(小林妙子)

第3章 「試し行動」を繰り返す児童への支援(須藤三千雄)
 1 問題の発生
 2 生育歴
 3 A学園での生活
 4 A学園退園、社会的自立
 さいごに
 ◆コラム……息子たちも家庭を持ち(大川直美[仮名])

第4章 無断外出を繰り返す児童への支援――寮指導(高橋幸治)
 失望の中で
 無断外出
 寮指導
 貧困
 その後の太一
 寮母のことなど
 ◆コラム……大切なことは自分に負けないこと(T男[39歳])

第5章 精神疾患を抱えた子の自立に向けて(中山政一)
 突然の入所依頼
 [H子の家庭環境と生育歴]
 H子との出会い
 学園生活の状況
 学園での成長
 進路について
 退所後……
 ◆コラム……はじめての家庭生活(H子)

第6章 子どもとかかわる大人の役割(船崎勲)
 はじめに
 ともに歩む
 信じるということ
 俺を認めて
 届かなかった想い
 ◆コラム……16年振りに戻ってきた娘(H子の母)

第7章 退園後の教え子たちとの交流(吉岡一孝)
 寮長になる決意
 退園後の教え子たち
 「生徒」と「わが子」
 天涯孤独でも生きる
 ◆コラム……寮舎で育った実子として(吉岡龍一)

第II部 課題別にみる現場の知恵

第8章 施設における非行少年援助の概要(相澤仁)
 1 児童自立支援施設における援助の概要
 2 少年院における援助の概要
 3 児童自立支援施設と少年院との比較

第9章 施設と児童相談所・家庭裁判所との連携(須藤三千雄)
 1 児童相談所や家庭裁判所からのA学園への入所
 2 入所理由とその対応について
 3 A学園からの退所の状況
 4 関係機関との連携

第10章 子どもの声を受け止める――施設での日記指導(小林英義)
 施設での日記指導
 入所間もない幸子の日記
 子どもの声を受け止めて

第11章 「無断外出」を通してみえる施設の諸問題(高橋幸治)
 はじめに――教護院の三重苦
 1 開放処遇
 2 児童の問題
 3 関係性
 おわりに

第12章 「自立支援」から施設の新しいあり方を考える(中山政一)
 教護院時代
 法律の改正後
 学園における自立支援の経過
 高等部開設
 年長児寮の開設
 今後のアフターケアについて

第13章 福祉と教育の連携――A学園の学習体制から(船崎勲)
 少人数クラス
 習熟度別クラス:算数・数学・英語[中学生]
 文化クラブ、体育クラブ
 行事
 学校教育実施
 いま、思うこと

第14章 小舎夫婦制の現在と未来――A学園における特別寮制度を通じて(吉岡一孝)
 はじめに
 夫婦制の寮長・寮母の休暇
 「特寮制」の運営方法
 A学園運営検討委員会の経緯
 小舎夫婦制とファミリーホーム

 巻末資料[1.少年事件手続概略図/2.全国児童自立支援施設とA学園の充足率の推移]
 おわりに
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