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新装版 人間と放射線
本体4,700円+税
ISBN 9784750334547
判型・ページ数 A5・788ページ
出版年月日 2011/09/10

新装版 人間と放射線

医療用X線から原発まで

1991年に社会思想社より刊行された『人間と放射線』の復刊。低線量放射線が人に与える影響について、学問的・体系的にまとめられている。著者のジョン・W・ゴフマン博士は、エリートに支配されてきた科学を社会に開放し、市民が放射線の影響について計算と評価ができるようにと本書を執筆した。放射能汚染時代を生きざるをえなくなった私たちが今こそ読むべき書といえるだろう。

 

著者紹介

ジョン・W・ゴフマン(John W. Gofman)
1918年オハイオ州クリーブランド生まれ。1943年カリフォルニア大学バークレー校理学博士(核物理学)、1946年カリフォルニア大学サンフランシスコ校医学博士。1973年リバモア研究所、カリフォルニア大学を辞め、原子力の危険性を伝えるため本格的な市民運動を開始し、市民に情報を提供した。2007年心不全のため、サンフランシスコの自宅で死去、88歳。

訳者からのメッセージ

今中哲二「放射能汚染と向きあうための知恵を私たちに提供してくれる本。放射能汚染と放射線被曝、それにともなう健康影響リスクを「自分で考える」ために」

小出裕章「被曝とは何かを知るための必須にして最高の本。そのうえ、科学的とはどういうことかも教えてくれる。今このときの再刊をありがたく思う」

関連情報

フリージャーナリストの岩上安身氏による訳者・小出裕章氏へのインタビュー動画です。本書はこのなかで紹介されている『人間と放射線』の新装版です(動画の1分40秒頃)。

(インディペンデント・ウェブ・ジャーナル:2011年5月9日)

 謝辞
 日本語版の序
 単位についての注

第1章 放射線と人の健康

第2章 放射線の種類と性質
 第1節 放射線のエネルギー
 第2節 放射線による生態影響の仕組み
 第3節 放射性崩壊の性質と測定
 第4節 線量と吸収エネルギー

第3章 ガンの起源
 第1節 ガンとはなにか
 第2節 染色体の基礎知識
 第3節 ガン細胞の染色体異常
 第4節 細胞の放射線損傷とガン
 第5節 染色体とガンの遺伝

第4章 放射線によるガンと白血病

第5章 放射線と発ガンの定量的関係の基礎
 第1節 最大1ラド当り過剰率と追跡期間不足の補正

第6章 放射線によるガンの疫学的研究
 第1節 広島・長崎のガン
 第2節 強直性脊椎症の関連ガン
 第3節 広島・長崎の悪性リンパ腫および多発性骨髄腫
 第4節 甲状腺ガンおよび甲状腺腫
 第5節 唾液腺腫瘍
 第6節 脳腫瘍
 第7節 皮膚ガン
 第8節 骨盤内臓器ガン
 第9節 職業上の被曝による放射線誘発ガン
 第10節 年齢別最大1ラド当り過剰率の総合評価
 第11節 広島・長崎に基づく値がもっと大きい可能性
 第12節 自然放射線と医療放射線に対する補正

第7章 乳ガン
 第1節 乳ガンの定量的解析
 第2節 乳ガンデータの総合評価

第8章 年齢別のガン線量
 第1節 年齢別最大1ラド当り過剰率
 第2節 年齢別ガン線量の算出

第9章 ガン線量の具体的な適用
 第1節 個人が被曝した場合
 第2節 集団が被曝した場合
 第3節 BEIR委員会等の危険度との比較

第10章 部分被曝と臓器別ガン線量
 第1節 最大1ラド当り過剰率の共通性
 第2節 臓器別ガン線量
 第3節 臓器別ガン線量の使い方
 第4節 複数臓器の被曝と臓器の部分被曝
 第5節 ガン線量を変更する手順
 第6節 ガンの発生率と死亡率
 第7節 倍加線量

第11章 線量‐反応関係と「しきい値」
 第1節 直線性と上に凸の曲線
 第2節 低線量で1ラド当りの影響は減少するか
 第3節 分割照射であれば安全か
 第4節 しきい値の存在
 第5節 公衆の健康

第12章 内部被曝と被曝線量の評価方法

第13章 アルファ線による内部被曝:ラジウムとラドン娘核種

第14章 人工アルファ線放出核種:プルトニウムと超ウラン元素

第15章 プルトニウムの吸入による肺ガン
 第1節 大気圏核実験降下物による影響
 第2節 プルトニウム被曝労働者

第16章 プルトニウム社会における肺ガン

第17章 原子力社会がもたらす被曝とその影響

第18章 自然放射線、生活用品、職業による被曝
 第1節 自然放射線とその影響
 第2節 工業製品や生活用品に伴う放射線核種
 第3節 職業上の被曝とその影響

第19章 医療用放射線による被曝
 第1節 X線:被曝線量のあいまいさ
 第2節 X線:被曝線量があいまいなときどうするか
 第3節 医療に用いられる放射性ヨウ素

第20章 白血病
 第1節 発症追跡調査:広島・長崎データ
 第2節 広島・長崎の被曝線量評価に関する重大な疑問
 第3節 白血病に関する履歴比較調査
 第4節 医療被曝白血病に関する3州調査
 第5節 リノスらによる医療被曝白血病の研究

第21章 胎内被曝による先天的影響
 第1節 非確率的影響:中枢神経系、骨格、臓器、代謝系
 第2節 胎内被曝の確率的影響:ガン、白血病

第22章 放射線による遺伝的影響
 第1節 はじめに
 第2節 遺伝障害の種類
 第3節 遺伝子・染色体病は過小評価されている
 第4節 突然変異率と平衡発生頻度の関係
 第5節 広島・長崎被爆生存者の子どもの若年死
 第6節 放射線で誘発されるトリソミー
 第7節 1世代1ラドの被曝により生じる遺伝子・染色体障害の数
 第8節 不規則遺伝病の新しい解釈

付章 大きい数、小さい数、および単位のあつかい

 主な放射能の特性一覧

 訳者あとがき
 著者紹介
 参考文献
 索引

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