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アフリカの同時代美術
本体4,200円+税
ISBN 9784750333403
判型・ページ数 A5・372ページ
出版年月日 2011/02/15

アフリカの同時代美術

複数の「かたり」の共存は可能か

多くのアフリカ人アーチストとの出会い・語らいの中から、現代アフリカのアートを同時代美術(コンテンポラリーアート)としてとらえる試み。西洋美術史観から、エスニックアートとしてアフリカ美術をとらえる視点を超えて、新たなアフリカ美術像を描き出す。

第1章 スター誕生――アフリカ同時代美術ブームの中で
 1.アクパンとの再会
 2.アートになった棺桶
  ◇ハロー家具工房
  ◇カネ・クウェイ木工所
  ◇パー・ウィリー・六フィート工芸
  ◇パー・ジョー木工所
  ◇ガポヌ木工建具ワークショップ
 3.シェリ・サンバ――キンシャサのスーパースター

第2章 一九八九年以後――せめぎあう美術史と文化人類学
 1.マウントの分類と一九九〇年代
 2.「マジシャン・ドゥ・ラ・テール」展の冒険
 3.アメリカからの回答――「アフリカ・エクスプロアーズ」展
 4.「セヴン・ストーリー」展の試み
 5.「インサイド・ストーリー」展――日本からの声

第3章 一九八九年以前――「闇の奥」のアート
 1.ルバキとジラテンドの「発見」
 2.フリースクールの時代
  ◇ルブンバシ派
  ◇ポトポト派
  ◇オショボ派
 3.フリースクールの神話の構造

第4章 独立の時代――模索するモダン・アート
 1.セネガル――幻と現実、あるいはエコール・ド・ダカールとガラス絵
  ◇ガラス絵という存在
  ◇三〇年後のエコール・ド・ダカールとガラス絵
 2.ヴォウヴォウ――アビジャンのモダニズム
 3.ナイジェリア――ザリアの反逆児たち

第5章 グローバル・マーケットに船出するアーティストたち
  ◇アブラデ・グローヴァー
  ◇エル・アナツイ
  ◇スレイマン・ケイタとムスタファ・ディメ
  ◇アブドゥライ・コナテ
  ◇ウスマン・ソウ

第6章 語り始めたアフリカ
 1.アフリカの外側で
  ◇ヴェネツィア・ビエンナーレの中のアフリカ
  ◇「ショート・センチュリー」展と「ドクメンタXI」――オクゥイ・エンウェゾールの活躍
 2.アフリカの内側で
  ◇持続への意志――ダカール・ビエンナーレ
  ◇ヨハネスブルク・ビエンナーレ――虹のかなたに
  ◇第二回ヨハネスブルク・ビエンナーレ
  ◇ナイジェリア、エヌグ――若者たちの挑戦

終章 二一世紀のアフリカ同時代美術――新たな語りの可能性を求めて
  ◇「アフリカ・リミックス」展とケ・ブランリー美術館の開館
  ◇複数の視座からの語りは可能か

 あとがきにかえて
 註記
 参考文献