本体3,800円+税
ISBN | 9784750332475 |
---|---|
判型・ページ数 | A5・240ページ |
出版年月日 | 2010/07/30 |
ベルギー分裂危機
その政治的起源
松尾 秀哉 著
ヨーロッパの中心に位置し、EU、NATOの本部が置かれ、数多くの多国籍企業がひしめくベルギー。しかし、一方でオランダ語圏とフランス語圏との間の確執は深く、政治的には現在も分裂の危機をはらんでいる。1960年代にさかのぼる危機の起源を探る。
はじめに――西欧の小国・ベルギーが投げかける問題
第1章 ベルギーの歴史と政治制度
1.ベルギーの歴史
1-1 地理的概要
1-2 ベルギーの連邦制
1-3 支配と抵抗の歴史
1-4 独立から第二次世界大戦後まで
1-5 初期の言語問題
1-6 言語紛争の激化と改革
1-7 分裂にむかうベルギー?
1-8 ベルギーの60年代
2.ベルギーの政治制度
2-1 立憲君主制
2-2 議会
2-3 内閣
3.政党
3-1 カトリック
3-2 社会党
3-3 自由党 他
4.労働組合、言語運動
5.政治家
6.外交
第2章 60年代のベルギー政治研究――問題の所在とアプローチ
1.先行研究
1-1 エスニック論
1-2 経済的・社会的格差論
1-3 クリーヴィッジ論
2.多極共存型民主主義論
2-1 構造か、主体か――多極共存型民主主義の安定・変化を決める要因
(1)「安定」を説明する文脈
(2)「変化」を説明する文脈
5.政治的リーダーの行動分析
5-1 協調的行動
5-2 柱の動態
6.小括
第3章 第2次エイスケンス政権における学校協定(1958年)
1.はじめに
2. 学校協定
3.エイスケンス単独少数政権の成立と学校協定の成立過程
3-1 1958年選挙結果と議会内状況
3-2 エイスケンスの協調的行動と党の安定
4.小括
第4章 第3次エイスケンス政権と一括法(1959-1960)
1.はじめに
2.自由党連立の影響――カトリックの内的不安定化
3.反一括法ストライキ
3-1 反一括法スト下での政治的エリート間関係
3-2 協調的行動の影響
3-3 社会党不安定化の影響
4.フランデレン運動
5.小括
第5章 ルフェーブル政権から「終焉」選挙へ(1960-1965)
1.はじめに
2.エイスケンス政権の崩壊
3.61年総選挙過程の動向
4.ルフェーブル政権
4-1 「労働主義」的協調
4-2 言語諸政策の過程とカトリックの動態
(1)言語境界線の確定
(2)ブリュッセル首都圏をめぐる問題
(3)議員定数是正問題
5.ルフェーブル政権の政治的エリート間関係
6.65年選挙
7.65年選挙における協調的行動の影響
8.社会党からの離党
9.小括
第6章 ファンデンボイナンツ政権と政党分裂(1965-1968)
1.はじめに
2.65年選挙の帰結――アルメル政権
2-1 政治的エリート間関係の質的変化
2-2 カトリックの内的混乱とエリートの枯渇
3.ファンデンボイナンツ政権
3-1 「反エリート」のエリート
3-2 ファンデンボイナンツ政権の成立
4.ルーヴァン大学紛争の歴史的経緯
5.政治的エリート間関係とルーヴァン大学紛争
5-1 予算案をめぐる混乱――「ワンマン」への批判
5-2 「凍結」への固執の影響
5-3 政権の崩壊
6.小括
7.68年選挙――分裂の確認
8.第4次エイスケンス政権の成立
第7章 政治的エリートの行動変化
1.はじめに
2.協調的行動の影響
3.理論的考察――構造か、主体か
(1)党構造
(2)状況
(3)主体の属性
4.小括
終わりに――統一ベルギーの終焉か?
1 BHV問題
2 フランデレンとワロンの経済格差の拡大
3 2007年総選挙結果
【注】
【参考文献】
【付録】
あとがき
索引
第1章 ベルギーの歴史と政治制度
1.ベルギーの歴史
1-1 地理的概要
1-2 ベルギーの連邦制
1-3 支配と抵抗の歴史
1-4 独立から第二次世界大戦後まで
1-5 初期の言語問題
1-6 言語紛争の激化と改革
1-7 分裂にむかうベルギー?
1-8 ベルギーの60年代
2.ベルギーの政治制度
2-1 立憲君主制
2-2 議会
2-3 内閣
3.政党
3-1 カトリック
3-2 社会党
3-3 自由党 他
4.労働組合、言語運動
5.政治家
6.外交
第2章 60年代のベルギー政治研究――問題の所在とアプローチ
1.先行研究
1-1 エスニック論
1-2 経済的・社会的格差論
1-3 クリーヴィッジ論
2.多極共存型民主主義論
2-1 構造か、主体か――多極共存型民主主義の安定・変化を決める要因
(1)「安定」を説明する文脈
(2)「変化」を説明する文脈
5.政治的リーダーの行動分析
5-1 協調的行動
5-2 柱の動態
6.小括
第3章 第2次エイスケンス政権における学校協定(1958年)
1.はじめに
2. 学校協定
3.エイスケンス単独少数政権の成立と学校協定の成立過程
3-1 1958年選挙結果と議会内状況
3-2 エイスケンスの協調的行動と党の安定
4.小括
第4章 第3次エイスケンス政権と一括法(1959-1960)
1.はじめに
2.自由党連立の影響――カトリックの内的不安定化
3.反一括法ストライキ
3-1 反一括法スト下での政治的エリート間関係
3-2 協調的行動の影響
3-3 社会党不安定化の影響
4.フランデレン運動
5.小括
第5章 ルフェーブル政権から「終焉」選挙へ(1960-1965)
1.はじめに
2.エイスケンス政権の崩壊
3.61年総選挙過程の動向
4.ルフェーブル政権
4-1 「労働主義」的協調
4-2 言語諸政策の過程とカトリックの動態
(1)言語境界線の確定
(2)ブリュッセル首都圏をめぐる問題
(3)議員定数是正問題
5.ルフェーブル政権の政治的エリート間関係
6.65年選挙
7.65年選挙における協調的行動の影響
8.社会党からの離党
9.小括
第6章 ファンデンボイナンツ政権と政党分裂(1965-1968)
1.はじめに
2.65年選挙の帰結――アルメル政権
2-1 政治的エリート間関係の質的変化
2-2 カトリックの内的混乱とエリートの枯渇
3.ファンデンボイナンツ政権
3-1 「反エリート」のエリート
3-2 ファンデンボイナンツ政権の成立
4.ルーヴァン大学紛争の歴史的経緯
5.政治的エリート間関係とルーヴァン大学紛争
5-1 予算案をめぐる混乱――「ワンマン」への批判
5-2 「凍結」への固執の影響
5-3 政権の崩壊
6.小括
7.68年選挙――分裂の確認
8.第4次エイスケンス政権の成立
第7章 政治的エリートの行動変化
1.はじめに
2.協調的行動の影響
3.理論的考察――構造か、主体か
(1)党構造
(2)状況
(3)主体の属性
4.小括
終わりに――統一ベルギーの終焉か?
1 BHV問題
2 フランデレンとワロンの経済格差の拡大
3 2007年総選挙結果
【注】
【参考文献】
【付録】
あとがき
索引