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ひきこもり支援論
本体2,800円+税
ISBN 9784750332390
判型・ページ数 A5・280ページ
出版年月日 2010/07/29

ひきこもり支援論

人とつながり、社会につなぐ道筋をつくる

なかなか支援の手が届かず、長期・年長化するひきこもり。本書では、ひきこもり支援の枠組みを示し、支援の実践方法、ライフステージに対応した支援、ひきこもり支援の社会的手立て・法制度等を解説する。「ひきこもり支援論(学)」の構築に向けた意欲的な論考。

 まえがき

第1章 ひきこもりの理解と支援――人とつながり・社会とつながる支援方法論

1 はじめに――ひきこもり支援の基本姿勢
2 ひきこもり支援の方法論
 [1]不登校の統計と不登校の原因について
 [2]ひきこもりとはどんな問題か・ひきこもる人とはどんな人か
 [3]ひきこもる人の支援――個別の諸事情を考慮した長期・総合支援方式
 [4]ひきこもる人の支援目標――「ゆるやかな支援目標」について
 [5]ひきこもりへの道と回復への道
 [6]健康心理学の考え方と支援への活用
 [7]ひきこもる人への具体的支援方法――「暮らしの世界」を基本にした支援
 [8]ひきこもる人との「適正距離」(ほどよい距離)を保つことについて
 [9]関わる入り口のない人とはどう接したらよいか(1)――触れられたくない領域を大切に
 [10]関わる入り口のない人とはどう接したらよいか(2)――支援者との間接的対話関係の形成
 [11]関わる入り口のない人とはどう接したらよいか(3)――安全な人間関係を「人工的」につくる
 [12]関わる入り口のない人とはどう接したらよいか(4)――いつか関係は形成される、その機会はいつ来るのか
 [13]本人が来所したときの対話について
 [14]家庭内暴力へどう対処したらよいか
 [15]就労に向かう支援はどう考えどう取り組んだらよいか
 [16]回復過程(自立過程)の不安――ひきこもっているとき以上に慎重な支援を
 [17]「ひきこもる人の個別支援計画」と「親と語り合うこと」について
 [18]ミニサポートチームとは何か・どう活用できるか
 [19]家庭訪問型サポートについて
 [20]居場所の意義、居場所づくり、居場所につなぐ働きかけ、関連した支援手段
 [21]まとめ(1):家族・支援者の「共同支援」の諸段階
 [22]まとめ(2):「共同支援」を「世代間と世代内支援関係」から見る
 [23]まとめ(3):ひきこもり支援に必要な社会資源の活用の諸段階
3 おわりに:ひきこもる人への支援の段取り――親・家族へのメッセージ
 [資料1]ひきこもる人の個別支援計画の例示
 [資料2]ひきこもる人への支援のために親と語り合うこと

第2章 年齢段階から見たひきこもり支援の実践・事例――多様な支援方法の柔軟な活用
 1 はじめに
 2 ひきこもり支援の具体的局面――実践・事例
 3 ひきこもりと支援に関する再確認(まとめにかえて)
 4 ひきこもりについてさらに考えたいこと:論点の例示

第3章 ミニサポートチームによるひきこもり支援――当事者にも支援者にもたよりになるチーム支援の方式
 1 はじめに
 2 ミニサポートチームの手法
 3 ミニサポートチームの作業開始から終了まで:ケアマネージャーの役割
 4 「長期・年長ひきこもり」の家族・当事者にそれぞれのミニサポートチームを
 5 ミニサポートチームの費用負担という問題

第4章 ライフステージに対応したひきこもり支援――「ひきこもり状況」と支援課題
 1 はじめに
 2 「ひきこもり状況」の類型と必要とされる支援
 3 考察――各群・期に必要とされる重点的支援課題(論点)をめぐって
 4 結語――ライフステージに対応した支援を構築するために

第5章 ひきこもる人のニーズの多様性と社会的支――包括的支援の法制化を展望して
 1 はじめに
 2 ひきこもる人の「長期総合的支援方式」をめぐって
 3 ひきこもる人およびその家族の個別的支援と社会的支援(ネットワーク)
 4 行政に期待されるひきこもり支援――社会資源整備とネットワーク形成
 5 従来および現行のひきこもり支援関連制度・施策例
 6 ひきこもり支援の法整備をめぐって
 7 「ひきこもり支援推進法案(仮称)」のイメージ案――ひきこもる人の包括的支援の制度化のために
 8 おわりに

第6章 「青少年総合対策推進法案」および「子ども・若者育成支援推進法」をめぐって――「ひきこもり支援新時代」を展望して
 1 はじめに――これまでの経過にふれて
 2 青少年総合対策推進法案の主な内容
 3 青少年総合対策推進法案の評価・課題など
 4 修正法「子ども・若者育成支援推進法」の成立をめぐって
 5 「ひきこもり問題の独自の難しさ」と支援の手立て
 6 まとめとして――新しい法・施策への期待


第7章 ひきこもり支援をめぐるいくつかの論点――「ひきこもり支援論」の提唱をふまえて
 はじめに
 1 「ひきこもり支援論(学)」のイメージ
 2 ひきこもり支援者論――ひきこもり支援者のタイプについて
 3 ひきこもり支援は必要なのか・お節介なのか

あとがき

 巻末資料
  1)青少年総合対策推進法(案)
  2)子ども・若者育成支援推進法
  3)子ども・若者育成支援推進法・概要

 索引

 初出に関するメモ

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