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グローバル化の中のアジアの児童労働
本体3,800円+税
ISBN 9784750331744
判型・ページ数 A5・240ページ
出版年月日 2010/04/01

グローバル化の中のアジアの児童労働

国際競争にさらされる子どもの人権

経済のグローバル化の中で、アジア諸国には搾取的労働に従事する児童が数多く存在する。パキスタン、バングラデシュ、ベトナム、中国等の実態から児童労働の存続する要因をとらえ、国際機関、多国籍企業、NGOなどによる廃絶に向けた取り組みを検討する。

はしがき

序章 児童労働とはなにか
 1 児童労働の定義
 2 児童労働の数
 3 本書のねらい

第1部 児童労働の実態

第1章 パキスタン・インドにおけるサッカーボールの生産と児童労働
 1 はじめに
 2 児童労働がなぜサッカーボールの生産現場で見られるのか
 3 児童労働の実態
 4 児童労働をなくすための試み
 5 おわりにあたって

第2章 バングラデシュの船舶解体に見られる児童労働
 1 はじめに
 2 解体作業で働く児童の実態
 3 法的保護の状況
 4 小括

第3章 中国の児童労働
 1 はじめに
 2 中国の児童労働の実態
 3 児童労働をなくすための対策
 4 外国資本の児童労働への対策

第4章 ベトナムのストリート・チルドレン
 1 はじめに
 2 ストリート・チルドレンの定義
 3 ストリート・チルドレンの実態
 4 ストリート・チルドレンの救済対策
 5 まとめ

第2部 児童労働をなくすための対策

第5章 児童労働に関する国際的指針
 1 OECD多国籍企業ガイドライン(1976年、2000年改訂)
 2 ILO多国籍企業および社会政策に関する原則の三者宣言(1977年、2000年、2006年改訂)
 3 国連グローバル・コンパクト(2000年、2004年改訂)
 4 国連・多国籍企業人権規範(2003年)

第6章 児童労働に関する使用者団体・業界団体の行動規範
 1 国際使用者連盟
 2 日本経団連
 3 観光業界行動倫理規範
 4 電子業界行動規範
 5 中国におけるCSC9000T

第7章 グローバル(国際的)枠組み協定による児童労働廃絶
 1 はじめに
 2 高島屋の事例
 3 IMF-JCの場合
 4 国際使用者連盟の見方
 5 小括

第8章 児童労働に関する民間団体の企業行動規範
 1 SA8000
 2 サリバン原則(1977年)およびグローバル・サリバン原則(1999年)
 3 クリーン・クローズ・キャンペーン(Clean Clothes Campaign=CCC)の行動規範
 4 ISO26000

第9章 多国籍企業からの対応事例――ナイキの場合
 1 はじめに
 2 問題の発生
 3 行動規範の内容
 4 監査・モニタリングの問題
 5 NGOとのつながり
 6 監査の結果
 7 小括

第10章 児童自身の主体的な試み
 1 児童による労働組合の設立
 2 児童によるNGOの設立
 3 児童による国際会議での発言

第11章 様々なレベルでの児童労働対策
 1 児童労働撲滅計画(IPEC)
 2 タイ労働基準(TLS8001)
 3 裁判所による救済
 4 ラグマーク運動
 5 フェアトレード運動

第12章 カンボジアの2008年人身売買禁止法と日本の協力
 1 はじめに
 2 制定の経過
 3 内容の検討
 4 実効性確保のための支援
 5 おわりに
 〔資料〕カンボジア 人身売買および性的搾取の取締に関する法律

終章 まとめ
 1 児童労働の実態分析
 2 児童労働をなくすための多様な対策
 3 児童労働をなくすために配慮すべき課題
 4 今後の課題

 参考文献
 索引

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