本体2,000円+税
ISBN | 9784750331553 |
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判型・ページ数 | 4-6・316ページ |
出版年月日 | 2010/03/01 |
セネガルとカーボベルデを知るための60章
小川 了 編著
「パリ-ダカール・ラリー」で知られるアフリカ西端のセネガルと、その沖合500キロメートルに位置する小島の集まりで形成されているカーボベルデを紹介する一冊。かたやフランスの、かたやポルトガルの植民地であった両国の歴史や今の姿を鮮やかに描き出す。
はじめに
セネガル
I セネガルという国――その「発見」からフランス植民地を経て、独立に至るまで
第1章 セネガルはいかに「発見」されたか――15世紀半ばのカダモストによる内陸部調査の記録
第2章 フランスによる植民地化はどのようになされたか――植民地化に至る前段階
第3章 フランスによる植民地化の完成からセネガル独立への動き――奴隷解放、イスラーム教団、そして落花生栽培
II セネガルの宗教――イスラームとその特質
第4章 イスラームの国セネガル――サハラ以南西アフリカで最も早くイスラーム化したイスラーム教徒の国
第5章 セネガル独自のイスラーム教団――ムリディーヤ(ムリッド教団)の創設とその後の発展
第6章 ムリッド教団とインフォーマル・セクター――セネガル経済を支える隠然たる力をもつ人びととイスラーム教団の関係
第7章 若者たちと「イスラーム」――ダカール大学を事例として
III 自然と社会の環境
第8章 セネガルの自然環境の特質――雨季と乾季の交代、土地条件の地域差がもたらす多様性
第9章 自然資源管理と環境問題――強まりゆくヒューマン・インパクトと気候変動の下で
第10章 サバンナの巨木バオバブ――その豊かな有用性
第11章 セネガルの民族構成――アフリカ諸国中では民族数は少ない方
IV セネガルの経済
第12章 セネガル国民経済の概要――高い第3次産業比率とインフォーマル・セクター
第13章 セネガルの通貨の成り立ちと現在――通貨の安定とフレキシビリティーの間で
第14章 セネガルと援助――重債務国からの脱却
第15章 セネガルへの日本の関わり――アジアの隣国との協力は可能か?
V 国内問題と国際問題
第16章 首都ダカールの生成と発展の諸相――変わりゆく都市を「カーラピッド」でゆく
第17章 カザマンス分離独立運動――北部地域とは異なった環境を背景においた地方の反乱
第18章 セネガル・モーリタニア紛争――出来事から紛争への変貌
第19章 セネガルとガンビア――その歴史と現在
第20章 アフリカの地域統合とセネガル――欧州とアフリカ諸国双方との経済関係深化の模索
第21章 セネガルとイスラーム諸国会議――ローカル、ナショナルとグローバルの挟間で
第22章 国境を越えて移動する人びと――アフリカと世界をつなぐ商業活動
第23章 アフリカとヨーロッパの壁――国を「脱出する」人びと
VI 教育、芸術とスポーツの諸側面
第24章 セネガルの公用語と国語問題――多くの国民が理解しない公用語と整備されていない国語
第25章 ウォロフ語とはどんな言語か――拡大を続ける事実上の共通語
第26章 セネガルの教育の諸側面――初等教育を中心に
第27章 セネガルの大学教育――その始まりと現代の問題
第28章 IFANの栄光と変容――「フランス黒人アフリカ研究所」から「黒人アフリカ基礎研究所」へ
第29章 「アフリカ」の将来像を描いたシェク=アンタ・ジョップ――人と思想
第30章 セネガルにおける文学の芽生え――植民地時代のさまざまな文学の形
第31章 セネガル現代文学――現代文学に記されたセネガル人の心
第32章 セネガル映画は存在するか――人と社会を映す情熱、セネガル映画の歩み
第33章 セネガルの美術―サンゴールの夢のつづき
第34章 アフリカ・ポピュラー音楽の宝庫――伝統音楽からユッスー・ンドゥール、PBS、ダーラJまで
第35章 セネガルの「国技」(?)――農耕儀礼を起源とする伝統競技としての相撲
VII セネガルの衣・食文化
第36章 セネガルの食文化の特質――雑穀を基盤に、米食が広く受け容れられる
第37章 「国民食」としてのチェブジェン――植民地時代に生まれ多くの人に必須のものとなった「魚ご飯」
第38章 セネガルの装い――「着倒れ」する女性たち
VIII 歴史のかなたから
第39章 サン・ルイ、そしてシニャールと呼ばれた女性たち――独自の政治文化が形成されたセネガルの古都
第40章 ゴレ島――大西洋奴隷交易のひとつの拠点であった小島
第41章 セネガルでの奴隷制と大西洋奴隷交易――アフリカ社会内の奴隷制が大西洋奴隷交易正当化の根拠にされた
第42章 フェデルブ総督が来た――内陸部「平定」の内実は?
第43章 ラット・ジョール王――フランス植民地勢力への抵抗
第44章 アーマド・バンバの奇跡――「海の上で祈った聖人」の物語
第45章 ブレーズ・ジャーニュ――アフリカ黒人初のフランス国会議員
第46章 「セネガル歩兵」とはなにか――世界の広い地域でフランスのために戦ったセネガル兵士たち。その正と負の側面
第47章 チャーロイ・キャンプの暴動――「祖国フランスのために」戦ったセネガル兵たちの反乱
第48章 ネグリチュードとサンゴール――黒人意識とフランス語
第49章 サンゴール大統領とママドゥ・ジャ首相――性急な理想主義の挫折
第50章 サンゴール大統領のアフリカ社会主義――文化的夢想と寄生的官僚主義
第51章 ダカールの68年5月――未完の脱植民地化と都市エリート層
カーボベルデ
I カーボベルデという国の成り立ち
第52章 国の成り立ち(1)前史――カーボベルデはいかにして「発見」されたか
第53章 国の成り立ち(2)地理――9つの有人島とひとつの無人島
第54章 国の成り立ち(3)発見された後の歴史――ポルトガル人と西アフリカ諸国からの人びとの混成文化の国
第55章 アミルカル・カブラルの闘争――カーボベルデの独立はいかにして勝ちとられたのか
II 経済と政治の特質
第56章 カーボベルデ経済――MIRABエコノミーの典型
第57章 政治文化の特色――アフリカ初の民主的な選挙による政権交代がなされた国
III 言語・芸術
第58章 繰り返しおそった干ばつ――ロペスの小説『シキーニョ』に描かれたすさまじさ
第59章 クレオールという言語――書かれないリンガフランカ
第60章 奴隷貿易から生まれたハイブリッドな音楽――哀愁のモルナからダンサブルなフナーナまで
セネガル基礎情報
セネガル概略図
カーボベルデ基礎情報
カーボベルデ概略図
参考文献
セネガル
I セネガルという国――その「発見」からフランス植民地を経て、独立に至るまで
第1章 セネガルはいかに「発見」されたか――15世紀半ばのカダモストによる内陸部調査の記録
第2章 フランスによる植民地化はどのようになされたか――植民地化に至る前段階
第3章 フランスによる植民地化の完成からセネガル独立への動き――奴隷解放、イスラーム教団、そして落花生栽培
II セネガルの宗教――イスラームとその特質
第4章 イスラームの国セネガル――サハラ以南西アフリカで最も早くイスラーム化したイスラーム教徒の国
第5章 セネガル独自のイスラーム教団――ムリディーヤ(ムリッド教団)の創設とその後の発展
第6章 ムリッド教団とインフォーマル・セクター――セネガル経済を支える隠然たる力をもつ人びととイスラーム教団の関係
第7章 若者たちと「イスラーム」――ダカール大学を事例として
III 自然と社会の環境
第8章 セネガルの自然環境の特質――雨季と乾季の交代、土地条件の地域差がもたらす多様性
第9章 自然資源管理と環境問題――強まりゆくヒューマン・インパクトと気候変動の下で
第10章 サバンナの巨木バオバブ――その豊かな有用性
第11章 セネガルの民族構成――アフリカ諸国中では民族数は少ない方
IV セネガルの経済
第12章 セネガル国民経済の概要――高い第3次産業比率とインフォーマル・セクター
第13章 セネガルの通貨の成り立ちと現在――通貨の安定とフレキシビリティーの間で
第14章 セネガルと援助――重債務国からの脱却
第15章 セネガルへの日本の関わり――アジアの隣国との協力は可能か?
V 国内問題と国際問題
第16章 首都ダカールの生成と発展の諸相――変わりゆく都市を「カーラピッド」でゆく
第17章 カザマンス分離独立運動――北部地域とは異なった環境を背景においた地方の反乱
第18章 セネガル・モーリタニア紛争――出来事から紛争への変貌
第19章 セネガルとガンビア――その歴史と現在
第20章 アフリカの地域統合とセネガル――欧州とアフリカ諸国双方との経済関係深化の模索
第21章 セネガルとイスラーム諸国会議――ローカル、ナショナルとグローバルの挟間で
第22章 国境を越えて移動する人びと――アフリカと世界をつなぐ商業活動
第23章 アフリカとヨーロッパの壁――国を「脱出する」人びと
VI 教育、芸術とスポーツの諸側面
第24章 セネガルの公用語と国語問題――多くの国民が理解しない公用語と整備されていない国語
第25章 ウォロフ語とはどんな言語か――拡大を続ける事実上の共通語
第26章 セネガルの教育の諸側面――初等教育を中心に
第27章 セネガルの大学教育――その始まりと現代の問題
第28章 IFANの栄光と変容――「フランス黒人アフリカ研究所」から「黒人アフリカ基礎研究所」へ
第29章 「アフリカ」の将来像を描いたシェク=アンタ・ジョップ――人と思想
第30章 セネガルにおける文学の芽生え――植民地時代のさまざまな文学の形
第31章 セネガル現代文学――現代文学に記されたセネガル人の心
第32章 セネガル映画は存在するか――人と社会を映す情熱、セネガル映画の歩み
第33章 セネガルの美術―サンゴールの夢のつづき
第34章 アフリカ・ポピュラー音楽の宝庫――伝統音楽からユッスー・ンドゥール、PBS、ダーラJまで
第35章 セネガルの「国技」(?)――農耕儀礼を起源とする伝統競技としての相撲
VII セネガルの衣・食文化
第36章 セネガルの食文化の特質――雑穀を基盤に、米食が広く受け容れられる
第37章 「国民食」としてのチェブジェン――植民地時代に生まれ多くの人に必須のものとなった「魚ご飯」
第38章 セネガルの装い――「着倒れ」する女性たち
VIII 歴史のかなたから
第39章 サン・ルイ、そしてシニャールと呼ばれた女性たち――独自の政治文化が形成されたセネガルの古都
第40章 ゴレ島――大西洋奴隷交易のひとつの拠点であった小島
第41章 セネガルでの奴隷制と大西洋奴隷交易――アフリカ社会内の奴隷制が大西洋奴隷交易正当化の根拠にされた
第42章 フェデルブ総督が来た――内陸部「平定」の内実は?
第43章 ラット・ジョール王――フランス植民地勢力への抵抗
第44章 アーマド・バンバの奇跡――「海の上で祈った聖人」の物語
第45章 ブレーズ・ジャーニュ――アフリカ黒人初のフランス国会議員
第46章 「セネガル歩兵」とはなにか――世界の広い地域でフランスのために戦ったセネガル兵士たち。その正と負の側面
第47章 チャーロイ・キャンプの暴動――「祖国フランスのために」戦ったセネガル兵たちの反乱
第48章 ネグリチュードとサンゴール――黒人意識とフランス語
第49章 サンゴール大統領とママドゥ・ジャ首相――性急な理想主義の挫折
第50章 サンゴール大統領のアフリカ社会主義――文化的夢想と寄生的官僚主義
第51章 ダカールの68年5月――未完の脱植民地化と都市エリート層
カーボベルデ
I カーボベルデという国の成り立ち
第52章 国の成り立ち(1)前史――カーボベルデはいかにして「発見」されたか
第53章 国の成り立ち(2)地理――9つの有人島とひとつの無人島
第54章 国の成り立ち(3)発見された後の歴史――ポルトガル人と西アフリカ諸国からの人びとの混成文化の国
第55章 アミルカル・カブラルの闘争――カーボベルデの独立はいかにして勝ちとられたのか
II 経済と政治の特質
第56章 カーボベルデ経済――MIRABエコノミーの典型
第57章 政治文化の特色――アフリカ初の民主的な選挙による政権交代がなされた国
III 言語・芸術
第58章 繰り返しおそった干ばつ――ロペスの小説『シキーニョ』に描かれたすさまじさ
第59章 クレオールという言語――書かれないリンガフランカ
第60章 奴隷貿易から生まれたハイブリッドな音楽――哀愁のモルナからダンサブルなフナーナまで
セネガル基礎情報
セネガル概略図
カーボベルデ基礎情報
カーボベルデ概略図
参考文献
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