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近代筑豊炭鉱における女性労働と家族
本体4,500円+税
ISBN 9784750331423
判型・ページ数 A5・272ページ
出版年月日 2010/02/01

近代筑豊炭鉱における女性労働と家族

「家族賃金」観念と「家庭イデオロギー」の形成過程

筑豊炭鉱で働く女性が、雇用労働者から「主婦」としての位置づけに変容した過程を通して、労働の場におけるジェンダー関係がいかに構築されたか、さらにその構築過程において「家庭」「主婦」「母性」等のイデオロギーがどのように浸透したのかを明らかにする。
《序章》
  1.課題設定
  2.先行研究の整理と本研究の方法

《第一章》夫婦共稼ぎの筑豊炭鉱
 第一節 炭鉱女性労働の就労形態
  1.女性鉱夫の賃金と出来高払
  2.夫婦共稼ぎの坑内労働
  3.就労と育児の未分化
 第二節 炭鉱女性労働の特質
  1.年齢・配偶関係
  2.年齢別賃金
  3.就業年数と就業賃金
 第三節 家計における炭鉱女性労働
  1.「後山夫」の生活を支える労働
  2.「選炭夫」の家計補助的労働
 第四節 小括

《第二章》坑内保育所の成立・発展と女性鉱夫
 第一節 坑内保育所成立の歴史的要因
  1.日露戦後の炭況活発化
  2.女性労働力の確保
 第二節 労務管理としての坑内保育所
  1.保育所監督は「鉱夫係員」
  2.保育児の年齢構成と保育時間
  3.保育条件としての勤続年数
  4.稼働日数としての保育日数
 第三節 坑内保育所の運営と内容
  1.会社による保育所運営
  2.坑内保育所の保育内容
 第四節 鉱夫家族による就労保障要求
  1.所得保障のための保育所設置要求
  2.坑内保育所の増設
  3.労働者懐柔策としての坑内保育所
 第五節 坑内保育所の発展
  1.「坑内夫」から「坑外勤務者」への保育拡大
  2.保育児童数の増加と会社運営費の増大
  3.坑内保育所「幼児部」の設置
 第六節 小括

《第三章》女性鉱夫の変容
 第一節 鉱夫労役扶助規則の改正とその背景
  1.鉱夫労役扶助規則改正をめぐる議論
  2.機械化と産業合理化
  3.坑内労働における男女の能率比較
  4.労働組合が求める「保護」
  5.坑内女性労働の排除と世論
 第二節 坑内保育所の衰退
  1.坑内保育所の廃止と幼稚園化
  2.「家庭教育」の補完となった坑内保育所
 第三節 坑内労働禁止への対策
  1.「家族賃金」の登場
  2.女性鉱夫への副業奨励策
 第四節 炭鉱女性労働の実態と変容
  1.坑内女性労働の実態
  2.炭鉱女性労働の特質の変容
 第五節 小括

《第四章》炭鉱主婦会による生活改善活動
 第一節 炭鉱主婦会の成立
  1.炭鉱主婦会の設置経過
  2.炭鉱主婦会の目的と組織
 第二節 社宅における炭鉱主婦会
  1.炭鉱主婦会と女性労働
  2.社宅での炭鉱主婦会行事
 第三節 炭鉱主婦会の生活改善活動
  1.赤ん坊審査会と近代的育児
  2.家計簿と消費節約・勤倹貯蓄
 第四節 小括

《第五章》安全運動における「家庭」イデオロギー
 第一節 内務省政策としての安全運動
  1.安全運動の導入
  2.全国安全週間の開始
  3.炭鉱の安全運動と能率増進
 第二節 「安全は家庭より」の安全運動
  1.安全週間の中の「家庭」
  2.安全運動における「家庭」の役割
  3.炭鉱主婦会による安全週間
  4.安全運動とミシン内職
 第三節 戦時体制下の安全運動と女性労働
  1.非常時と「自発的」安全運動
  2.「三位一体」の安全運動
  3.国民精神総動員運動と安全運動
 第四節 小括

《終章》
  1.「家族賃金」観念の形成過程
  2.イデオロギー装置としての坑内保育所・炭鉱主婦会・安全運動

 【主要参考文献】
 あとがき

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