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不可能を可能に 世界のハンセン病との闘い
本体1,800円+税
ISBN 9784750331218
判型・ページ数 4-6・284ページ
出版年月日 2010/01/01

不可能を可能に 世界のハンセン病との闘い

回復者には未来を、患者には希望を、新たな発生にはストップを。飛行機、船舶、ジープを乗り継ぎ、村々を訪ね、薬の配布と医療の組織づくり、他方でねばり強く役人を説得……。ハンセン病制圧に向けて年間120日をこえる世界各地の現場を訪ねる旅は今もつづく。

 まえがき

序章 ハンセン病制圧の到達点

1.二十一世紀のハンセン病と人権
  MDTにより一六〇〇万人が治癒
  世界に共通の差別
  回復者の尊厳を取り戻す
  差別をなくす闘い

2.病との闘い、差別との闘いは車の両輪
  長い差別の歴史
  薬の無料配布で患者激減
  国連で人権を訴える
  インドで回復者の全国組織を作る

I 章 人権問題としてのハンセン病

1.ハンセン病は人権の問題
  差別をなくすためのガイドラインを
2.ハンセン病の根絶をめざして
  ハンセン病制圧の現状
  世界の蔓延国を訪問して
  ハンセン病の制圧に重要なこと

3.私の考えるハンセン病制圧
  笹川記念保健協力財団の使命
  ブリスターパックの考案と数値目標の設定
  世界で唯一の活動団体
  目標に向かっての努力
  国連への人権の訴え

4.社会的差別の制圧こそ悲願
  社会的偏見への訴え
  重要なのは回復者が声を上げること

5.声を上げ始めた回復者たち
  差別の解決に向けて
  参加者たちの強い信念
  以前のコロニーは死を待つ場所
  進むコロニーの調査
  国連に向けての提案

6.差別を世界に訴えた「グローバル・アピール」
  ついにインドが制圧国に
  回復者の自立支援
  正しい認識が何よりの要
  回復者という言葉のなくなる日まで

7.国連人権理事会へ人権回復のアピール
  パネルや映画も動員しての訴え
  「ハンセン病人権啓発大使」に任命される

II章 最大患者数の国・インドの希望と現在

1.回復者が声を上げる日
  なぜハンセン病制圧にかかわるのか
  制圧の歩み
  ハンセン病と差別
  現状打破のための活動
  回復者の機会平等を求めて

2.一〇〇マイルの道のりは九九マイルで半ば
  社会的統合の訴え
  病気と治癒に差別なし

3.努力実り始めたビハール州
  人権守る啓発活動
  回復者の社会参加を

4.インドで訴える三つのメッセージ
  心の痛み和らげるキャンプ
  回復者から感動と勇気をもらう
  コロニーの消える日まで

5.回復者との協力めざすデリー会議
  回復者自らの言葉の力

6.回復者施設で得た希望
  回復者運営の工場

7.回復者の尊厳とメディアの役割
  メディアの力は大きい
  法律にまだ残る差別
  コロニー指導者の全国会議を提案

8.社会的差別とメディア
  必要な正しい知識と興味
  若い世代への働きかけも
  社会的差別との闘いは続く

9.はじめてのハンセン病コロニー代表者会議
  回復者が一堂に
  メディアも政府も一体となって

10.世界の患者の七割以上がインドに
  差別語「ハンセン病カースト」
  難しい経済的自立
  尊厳の回復を求めて

11.尊厳の回復とコロニー
  「制圧」は「撲滅」のためのマイルストーン
  政府とNGOの連携から
  課題は回復者の経済的自立
  自立へのシステム作りのお手伝い

12.差別問題を教育に
  コロニーの統合をめざして
  教科書にハンセン病を

13.社会復帰と自立への道
  「国際ガンジー賞」をいただく
  アナンダワン(喜びの森)にババ・アムテ氏を訪ねる

14.インドの一一〇〇万人の回復者のために
  社会復帰に大切なこと
  支援者の声より当事者の声を

15.「ナショナル・フォーラム」を大きな潮流に
  回復者同士の連携
  実を結ぶ早期発見活動
  差別のなくなる日のために

III章 世界のハンセン病制圧の日まで

1.「グローバル・アピール2009」を発表
  差別の解消めざして
  世界の宗教指導者が一堂に

2.絶望の島「クリオン島」とタラ村(フィリピン)
  隔離から一〇〇年の歴史
  悲劇の島から希望の島へ
  一般患者と同じ病棟で
  ともに助け合う姿に感動

3.制圧まであと一歩(ネパール)
  女性回復者の地位向上も
  進む「早期発見、早期治療」
  路上劇で啓発活動

4.太陽の国の統合政策(ブラジル)
  制圧に向け活動盛ん
  ブラジル式「社会復帰」
  きめ細かなモーハンの活動
  コロニーに健常者が
  奥地まで届いているMDT

5.確実な成果を喜ぶ(マダガスカル、モザンビーク)
  制圧達成したマダガスカル
  まだ残る差別
  制圧の日近いモザンビーク
  市民に周知を呼びかけ

6.制圧に向け進む協力体制(ニジェール)
  大切なパートナーシップ作り
  早期発見に不可欠、メディアの力

7.制圧維持活動を励ます(ギニア)
  課題は社会復帰の促進
  活動活発なNGO

8.制圧達成への感謝(コンゴ民主共和国)
  予想より早かった制圧
  強くメディアに訴える

 あとがき
 資料
 初出一覧
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被災地のジャーナリズム
 
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二極化する若者と自立支援
 

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