ホーム > 「食育」批判序説
「食育」批判序説
本体2,800円+税
ISBN 9784750330525
判型・ページ数 A5・292ページ
出版年月日 2009/08/01

「食育」批判序説

「朝ごはん」運動の虚妄をこえて、科学的食・生活教育へ

食育基本法は「食」を介した国家総動員法である。現代栄養学の教育領域への安易な援用を戒め、朝ごはん推進運動に科学的根拠がないことを指摘。問題視される「孤食」がむしろ日本の伝統であることを説き、官・民・学の連携による食育推進運動を鋭く批判する。

 まえがき

第1章 「朝ごはん」運動の虚妄――飢餓の世紀、ケトン体の復権のために
 はじめに
 一.朝食推進論批判
  1.科学的食本質論への垂鉛
  2.恣意的糖質代謝論/脂質代謝の無視
  3.脂質代謝――ケトン体に言及する朝食推進論
  4.実践的朝食必要論の陥穽
 二.空腹時脂質代謝――ケトン体研究の潮流
  1.ケーヒルグループのケトン体研究
  2.ケトン体研究が示唆すること

第2章 階層原理に見る近代食養運動の科学性――生活次元の食理論構築のために
 はじめに
 一.自然界と食行動の階層性
  1.何故ナイチンゲールか?
  2.大瀧丈二の階層理論
 二.生活科学としての栄養学へ
  1.現代栄養学における階層問題
 三.食事指針の意義と限界
  1.栄養素から食事指針へ
  2.高橋久仁子のフードファディズム論批判
 四.科学的食事理論としての近代食養理論
  1.近代食養運動
  2.桜沢如一――正食理論の科学性と限界
  3.村井弦斎――天然食論・根本食論の科学性

第3章〈火の神信仰への叛逆〉顛末記――神なき時代「食卓の戦後体制」崩壊の先に
 はじめに
 一.〈火の神信仰〉の時代
  1.近世的封建小農家族の成立と食事
  2.近代的家族論の登場
 二.生きられた近代食卓の諸層
  1.戦前の食卓風景
  2.食卓の戦後体制
  3.労働――家族形態と食卓
 三.「食育」に見る食卓論の政治
  1.教育主義的・心理主義的食卓論の横行

 あとがき
 引用文献