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夢とミメーシスの人類学
本体5,700円+税
ISBN 9784750329420
判型・ページ数 A5・412ページ
出版年月日 2009/02/01

夢とミメーシスの人類学

インドを生き抜く商業移動民ヴァギリ

ミメーシス(擬態)とは、他者の期待や行為を「ありそうな」仕方で模倣的に再現することをさす。インドの商業移動民ヴァギリは、移動先で出会う他者の夢を自分たちの神としてミメーシスする。流動的な環境の中で持続的に自らを創出していく彼らの戦術を探る。

 タミル語表記

 凡例

序論 模倣からミメーシスへ
 1 はじめに
 2 先行研究と理論的射程
  2-1 商業移動民ヴァギリ
  2-2 操作と模倣という移動民像
  2-3 ミメーシスとしての夢
 3 調査地の概要
 4 調査方法
 5 本書の構成

第1部 ミメーシスという生存戦術

第1章 複数の名前の狭間で
 1 他称と社会的なイメージ
  1-1 さまざまな他称
  1-2 異人としてのヴァギリ
 2 ヴァギリをめぐる政策
  2-1 コミュニティ分類
  2-2 住居政策
  2-3 教育政策
  2-4 森林・動物保護政策
 3 他者とわれわれ
  3-1 自称を名乗らないということ
  3-2 非ヴァギリに対する忌避と接近
  3-3 カースト序列の浸透
 4 「われわれ」の再生産
  4-1 婚姻形態
  4-2 外婚集団とリネージ
  4-3 被差別リネージの存在
  4-4 通婚圏外のヴァギリ
 5 まとめ

第2章 複数の生業と生活戦術
 1 生業の実態とその変容
  1-1 狩猟採集とその加工品販売
  1-2 狩猟採集から行商へ
 2 行商におけるミメーシス
  2-1 資金の調達
  2-2 販売品、材料の購入
  2-3 巡礼地での行商
  2-4 観光地での行商
  2-5 海外での行商
 3 まとめ

第2部 夢見による社会構築

第3章 他者が神となる空間
 1 他者をめぐる言説
  1-1 創造神ダダジ
  1-2 リネージ神
  1-3 グル
  1-4 霊
 2 他者になる空間としての儀礼
  2-1 社会の再生産とリネージ神儀礼
  2-2 儀礼の不発
  2-3 絶対的な他者化としての死
  2-4 不吉な他者
 3 まとめ

第4章 夢の想起と社会構築
 1 夢見に関する言説と実態
  1-1 ヴァギリ社会における夢
  1-2 夢見の実態
  1-3 夢に現れる神の姿
 2 生業と夢
 3 儀礼と夢
 4 語りきれない夢
 5 まとめ

第3部 夢見による社会変容

第5章 地域の神々との節合
 1 南インドの神々とヴァギリ
  1-1 コロニーに祀られている神々
  1-2 村落の神々との対比
  1-3 脱領域的な神の取り込み
 2 神々をたどる――巡礼へいざなう夢
  2-1 マーリアンマン寺院への巡礼
  2-2 巡礼で活性化される差異
  2-3 神々が競合する夢
 3 呪術への接近
  3-1 カルプサーミ信仰の広がり
  3-2 カルプサーミ神と儀礼
  3-3 呪力を求めて
 4 まとめ

第6章 キリスト教宣教と改宗
 1 南インドのキリスト教受容とヴァギリ宣教
 2 ペンテコステ派キリスト教の進出
  2-1 インドにおけるペンテコステ派キリスト教の展開
  2-2 ペンテコステ派教会によるヴァギリ宣教
   a ジプシー・ワークス・フェローシップの宣教活動
   b グッド・シェパード・チャーチの宣教活動
   c 他の宣教会の参入
  2-3 ゆきづまるヴァギリ宣教
 3 信仰を告白するコミュニティ
  3-1 ペンテコステ派の普及と改宗にともなう問題
  3-2 教会礼拝と信仰告白
  3-3 信仰告白を支える環境
 4 改宗をみちびく夢の語り
  4-1 信仰告白の内容
  4-2 象徴の連鎖と語られる「私」
  4-3 象徴の文脈と「私」の変容
 5 まとめ
 結論

 追記・謝辞

 付録
 (1)人称・親族名称
 (2)ヴァギリとマドゥホが分かれた神話
 (3)リネージ構成
 (4)ヴァギリの供儀の起源神話
 (5)神々の系譜・性質
 (6)儀礼の次第
   1.オダノ、2.ハワリ・プージャー、3.ベホ/ボクド・プージャー、4.カルマーディ
 (7)ノコッド神儀礼の司祭職をめぐる会話
 (8)改宗したヴァギリの信仰告白の変遷

 参考・引用文献

 関連用語
 索引

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