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東南アジア・南アジア 開発の人類学
本体5,000円+税
ISBN 9784750329291
判型・ページ数 A5・280ページ
出版年月日 2009/02/01

東南アジア・南アジア 開発の人類学

東南アジア・南アジア各地で見られる開発の事象を丹念に考察。開発が現地の人びとに及ぼした影響に目を向け、「開発をする側」ではなく「開発をされる人びとの側」からの人類学構築を目指す。人類学が開発援助にどのように貢献できるのかを模索した一冊。
国立民族学博物館「機関研究」の成果刊行について(松園万亀雄)
 まえがき(信田敏宏)

第1章 人類学からのメッセージ――所収論文解題(信田敏宏/真崎克彦)

第 I 部 筋書きを超える事業結果

第2章 筋書きを超えて「持続」する開発事業――ネパールとブータンの参加型ガバナンスの批判的考察(真崎克彦)
 1 はじめに――視座の設定
 2 ネパールの「ローカル・ガバナンス・プログラム」
 3 ブータンの「分権化支援」
 4 結論――「持続」状況への着目のすすめ
第3章 ジェンダー・プログラムが織りなす新たな関係性――北インド農村の事例(菅野美佐子)
 1 はじめに
 2 調査地の概要
 3 プログラムがもたらす姉妹関係
 4 差異の生成過程
 5 「頼る」、「世話をする」相互関係の形成
 6 おわりに

第 II部 「犠牲者」救済の社会背景

第4章 開発の風景――マレーシア先住民オラン・アスリの事例(信田敏宏)
 1 はじめに
 2 オラン・アスリの概説
 3 「開発の犠牲者」としてのオラン・アスリ
 4 ドリアン・タワール村の開発
 5 おわりに
第5章 熱帯雨林のモノカルチャー――サラワクの森に介入するアクターと政治化された環境(金沢謙太郎)
 1 サラワクの森――開発最前線と人類学
 2 ポリティカル・エコロジー論の視角
 3 熱帯雨林に介入するアクター
 4 政治化された環境
 5 熱帯雨林のモノカルチャー

第III部 「国際的」な基準と「ローカル」な価値

第6章 開発を翻訳する――東ティモールにおける住民参加型プロジェクトを事例に(辰巳慎太郎)
 1 はじめに
 2 NGOの概略――市民運動から国際協力事業へ
 3 東ティモールにおける住民参加型プロジェクト
 4 開発を翻訳する
 5 おわりに
第7章 開発に巻き込まれる「子ども」たち――バングラデシュ農村社会における「子ども」の定義をめぐって(南出和余)
 1 はじめに
 2 現代社会の「子ども」の定義
 3 バングラデシュの制度における「子ども」
 4 日常のなかの「子ども」
 5 おわりに

第 IV部 「する側」と「される側」のもつれあい

第8章 市民社会と先住民族――フィリピン・ミンダナオにおける先住民族支援NGOの設立と活動(玉置真紀子)
 1 サンパロック村から
 2 フィリピンのNGOと南部ミンダナオ概況
 3 先住民族支援NGOの設立と活動
 4 考察
 5 再びサンパロック村から
第9章 開発と「村の仕事」――スマトラ、プタランガン社会におけるアブラヤシ栽培をめぐって(増田和也)
 1 はじめに
 2 プタランガンと調査地の概況
 3 大規模開発の概要
 4 開発を拒む
 5 アブラヤシ栽培の不均衡な受容
 6 主体的なアブラヤシ栽培へ
 7 おわりに

 あとがき(真崎克彦)

 索引

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