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立ち読み
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本体2,500円+税
ISBN 9784750329253
判型・ページ数 4-6・304ページ
出版年月日 2009/01/01

「ことば」という幻影

近代日本の言語イデオロギー

『「国語」という思想』の続編ともいえる本著では、「植民地異民族」から方言話者、ろう者、外国人労働者までをも視野に入れつつ、近代日本で「言語イデオロギー」が果たしてきた役割をさらに深くたどり、来るべき言語的民主主義のすがたを展望する。

 まえがき

第1章 言語という装置
 ことばの道具性
 ことばの力
 感情のことば/ことばの機械
 単語連鎖装置とロゴクラシー

第2章 文字から文体へ――漢字と言語的近代
 “Singlish”の寓話
 朝鮮における漢字・漢文
 日本における漢字と言語的近代
 漢字問題から文体問題へ

第3章 「東京語」の表象の成立
 失われた「京都語」の威信
 「言語の混合」としての「東京語」
 標準語政策と東京語

第4章 柳田国男と「国語」の思想
 「国語」と「一国民俗学」――近代批判とナショナリズム
 「標準語制定」政策の成立
 「選択」と「同意」
 「標準語」と「方言」の概念
 方言周圏論と言語地理学
 地名の権力
 日本語と日本人の起源

第5章 「狭義の日本人」と「広義の日本人」――山路愛山『日本人民史』をめぐって
 「日本人」とは誰のことか
 山路愛山の『日本人民史』
 古代の「日本帝国」
 愛山の「ツラン主義」
 愛山流比較言語学と進化論
 むすび

第6章 「正音」の帝国
 音声としての「国語」の発見
 「正音」の帝国としての「国語」
 アメリカの「ろう教育」の展開と視話法の発明
 「視話法」と伊沢修二

第7章 国語学・言語学・国学
 「国語学」と「国学」の距離
 ヨーロッパにおける文献学と言語学の対立
 時枝誠記の言語学批判

第8章 「国語」ということばの新しさ
 「国語」という新しいことば
 語か言語全体か?
 普通名詞か固有名詞か?
 内と外の視点
 国語と祖国

第9章 「日本語」と「国語」のはざま
 日本語のふたつの顔
 植民地の「国語」・帝国の「日本語」
 「国語/日本語」の二分法

第10章 「日本語」への絶望
 「桎梏」としての「国文学」
 志賀直哉と北一輝の「日本語廃止論」

第11章 「国語」と言語的公共性
 「国語」と「日本語」
 「国語」と「母語」
 「国語」とグローバリゼーション
 公用語と言語的公共性
 グローバリゼーションとナショナリズムのはざまで

第12章 手話言語と言語政策
 マイノリティ言語としての手話
 手話に対する言語政策――EUを例にして
 言語育成と言語態度

第13章 多言語主義と言語的民主主義
 近代国家と「言語政策」
 多言語状況と多元的社会構造
 ダイグロシアと機能分担

 注
 初出一覧
 あとがき

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