本体2,600円+税
ISBN | 9784750327891 |
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判型・ページ数 | A5・372ページ |
出版年月日 | 2008/05/01 |
世界の幼児教育・保育改革と学力
EU各国・東アジア諸国では幼児教育改革は国家を挙げた課題となっているが、日本でも就学前教育の義務化論議や、学力低下論議を背景とした人材育成政策、少子化対策などの要請から改革の模索が始まっている。その特徴を明らかにし政策的提言も模索する。
はじめに(汐見稔幸)
第1章 世界の幼児教育・保育改革最前線――問われる保育の質・動き出す公共政策(泉千勢)
第2章 欧米の幼児教育・保育改革――欧米の幼児教育・保育改革の構図(泉千勢)
フィンランド 保育・幼児教育・学校の連携――子どもの健康と幸福のために(橋睦子)
ドイツ PISAショックによる保育の学校化――「境界線」を越える試み(小玉亮子)
フランス 3歳以上すべての子どもの学校――幼小一貫のカリキュラム(赤星まゆみ)
イギリス 人的資源のクオリィティ・コントロール――実用主義と思考の最先端(埋橋玲子)
アメリカ 学力の底上げをめざすユニバーサルな政策へ(深堀聰子)
ニュージーランド 「テ・ファリキ」に基づきすすむ改革(鈴木佐喜子)
第3章 アジアの保育・幼児教育改革――アジアの保育・幼児教育改革の構図(一見真理子)
韓国 出発点の不平等と少子化のはざまで――子育ての社会化をめぐるジレンマ(相馬直子)
中国 全人民の資質を高める基礎「早期の教育」――競争力と公平性の確保(一見真理子)
台湾 過度な早期教育熱は改まるか?――教育偏重から「教育とケア」へ(翁麗芳)
シンガポール 「考える学校、学ぶ国家」――遊びをとおして学ぶ体験学習へ(大和洋子)
タイ 自国の文化をたいせつにし社会体験を重視する(高橋順子)
インド 「万人のための教育」を支え階級社会を変える(宮地敏子)
第4章 日本の幼児教育・保育改革のゆくえ――保育の質・専門性を問う知的教育(汐見稔幸)
あとがき(泉千勢)