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多文化共生と生涯学習
本体2,200円+税
ISBN 9784750326634
判型・ページ数 4-6・224ページ
出版年月日 2007/10/01

多文化共生と生涯学習

矢野 泉 編著
本書はエスニック・マイノリティの学習権を論じたものである。横浜の多文化共生を目指す学校とフリースペースとの協働について、川崎での多文化共生を実現した社会教育関連施設の取り組み、南米日系人が多住する浜松での教育問題、図書館での多文化サービスを取り上げる。

まえがき

第1章 マイノリティの居場所が創る生涯学習
 1 生涯学習の定義
 2 生涯学習におけるマイノリティの居場所の探究
 3 多文化共生の居場所としてのフリースペースと学校
  (1)差別と闘う信愛塾
  (2)フリースペースXと協働するL小学校
  (3)開放感あふれるフリースペースX
    1.日本語学習サポート
    2.教科学習サポート
    3.生活情報の発信と相談事業
    4.フリースペースXの居場所づくり
 4 マイノリティの生涯学習に関する先行研究
  (1)地域多文化教育再考
  (2)「多文化共生」言説および「援助主義」批判について
 5 まとめ
  参考文献
  資料

第2章 川崎市の多文化共生社会の創造
 1 はじめに
  (1)国際的な人権思想の高揚
  (2)当事者が立ち上がり自治体政策をつくる
  (3)教育市民討議と人権思想
  (4)川崎市の概要と在日韓国・朝鮮人
 2 川崎市の外国人市民施策
  (1)多文化共生と「内なる国際化」への取り組み
  (2)外国人市民の日本語学習支援
 3 「外国人教育基本方針」の策定
  (1)主として在日韓国・朝鮮人教育
  (2)多文化共生の社会をめざして
 4 多文化共生の公民館・児童館統合施設「ふれあい館」
  (1)日本初の「ふれあい館」が生まれる
  (2)ふれあい館による「おおひん地区」の街づくり
 5 「外国人市民代表者会議」
  (1)川崎市における多文化共生の元年
  (2)地方参政権と外国人市民代表者会議
  (3)外国人市民代表者会議の成果と意義
 6「子どもの権利条例」
  (1)子どもの権利条例の意義
    1.自治体と子どもの権利保障
    2.子ども観の転換と共有
    3.市民立法の理想実現
   4.縦割り行政と子ども施策の統合化
  (2)川崎市子どもの権利に関する条例
 7 まとめ 生涯学習と多文化共生
  参考文献・年表

第3章 浜松市における外国人の教育問題と協働―カナリーニョ教室による不就学対策より
 1 はじめに
 2 浜松市の外国人教育の現状
 3 浜松市における教育支援
 4 カナリーニョ教室に通う子どもたち
  (1)教室の概要
  (2)学校だけでは抱えきれない問題群
  (3)カナリーニョ教室が有効に機能した事例
  (4)学校、外部との連携の課題を示唆する事例
  (5)ブラジル人学校から日本の学校への橋渡し
  (6)経験から得られたこと
 5 マルチエージェンシーによる協働的な支援へ向けて
  参考文献

第4章 図書館における多文化サービス
 1 図書館の多文化サービスとは
  (1)図書館の多文化サービス:その定義
  (2)サービスの発展経緯
  (3)サービスの意義
  (4)図書館の多文化サービスの内容
    1.住民ニーズの把握
    2.コレクションについて
    3.職員
  (5)日本の図書館における多文化サービス
   1.大阪市立生野図書館の「韓国・朝鮮図書コーナー」
   2.むすびめの会(図書館と在住外国人をむすぶ会)
 2 言語権について
  (1)「言語権」とは
  (2)言語権の内容
  (3)国際的動向と日本での提起
 3 生涯学習と図書館サービス
  (1)「教育」と図書館
  (2)過去―現在―未来、そしてすべての人へ
 4 まとめ:「同じこと」と「違うこと」
  参考文献

 執筆者紹介

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