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やもめぐらし
本体3,200円+税
ISBN 9784750325651
判型・ページ数 4-6・344ページ
出版年月日 2007/05/01

やもめぐらし

寡婦の文化人類学

寡婦・寡夫をめぐる環境は、伝統的な生活・慣習が残っている場合もあれば、もはや「寡婦」というカテゴリー自体が意味を失いつつある場合さえ見られる。世界各地のフィールドワークから、人類学者による「やもめ」の位相やその過去・現在・未来を検証する。
はじめに(椎野若菜)
この本を読む前に(伊藤 眞・椎野若菜・福井栄二郎・渡邊欣雄)
第1部 制度のなかで生きるやもめ
 第1章 配偶者亡きあとの再婚――逆縁婚と順縁婚(渡邊欣雄)
 第2章 くらしに埋めこまれた「レヴィレート」――ケニア・ルオ社会(椎野若菜)
 第3章 寡婦がうまれる条件――オーストリア農村の結婚について(森 明子)
 【コラム1】北欧の寡婦たち(レグランド塚口淑子)
 第4章 タプタニがやって来る――女性同士の結婚の「夫」というやもめ(小馬 徹)
第2部 やもめとセクシュアリティ
 第1章 ヴェドヴァの「力」の背後にあるもの――イタリアの寡婦(宇田川妙子)
 第2章 夫を亡くした女が困らないわけ――ニューギニア・テワーダ社会(田所聖志)
 【コラム2】寡婦の誕生――ヴァヌアツ・アネイチュム女性の過去と現在、そしてキリスト教(福井栄二郎)
 第3章 白いサリーと赤いシンドゥール――北インド農村の寡婦の物語(八木祐子)
 【コラム3】サティー(田中雅一)
第3部 慣習、宗教と戦いのなかのやもめ
 第1章 漢人寡婦と儒教倫理――その理想と現実(秦兆雄)
 【コラム4】最後に笑うのは寡婦――南タイにおけるムスリムと仏教徒(華人系、タイ系)の混住村落にて(西井凉子)
 第2章 戦争未亡人の物語と社会の軍事化・脱軍事化(上杉妙子)
 【コラム5】イスラーム法における寡婦(堀井聡江)
第4部 変容する社会と「たゆたう」やもめ
 第1章 「イエ」の外に曝される寡婦――儒教的寡婦像とグローバル化のはざまで(岡田浩樹)
 第2章 南海の島の寡婦たち――パプアニューギニア・マヌス島クルティ社会(馬場 淳)
 第3章 結婚の絆、夫婦の絆――家族の観点から(伊藤 眞)
おわりに まとめと新たなはじまりにむけて(椎野若菜)

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