ホーム > バルカンを知るための65章
バルカンを知るための65章
本体2,000円+税
ISBN 9784750320908
判型・ページ数 4-6・364ページ
出版年月日 2005/04/01

バルカンを知るための65章

柴 宜弘 編著
混乱と紛争を繰り返す激動のバルカン。しかし多くの民族が集まるこの地には豊かな歴史や文化がある。国を超えた「地域としてのバルカン」の共通性と多様性を紹介し、過去の紛争の経験から生まれてきた、民族共生の地としてのバルカンの今後のあり方を考える。
はじめに
1 歴史から
第1章 神話化される中世のバルカン王国――生き続けるナショナリズム
第2章 歴史と口承文芸――今に生きるコソヴォ史観
第3章 ドラキュラのふるさと――ヴラド串刺公と吸血鬼伝説
第4章 柔らかな専制――オスマン帝国の統治と宗教
第5章 地方の名望家アーヤーン――バルカンの地域権力体現者
第6章 匪賊のネットワーク――クレフテスの理想と現実
第7章 「東方問題」とバルカン――国際関係の中の独立運動
第8章 「マケドニアに自治を」――VMROとイリンデン蜂起
第9章 オスマンの遺産をめぐって――バルカン戦争
第10章 さまざまな人の移動――バルカンにおける移民・難民
第11章 バルカン連邦構想の系譜――相克を超える協調の動き
第12章 抵抗運動の中の内戦――バルカンにおける第二次世界大戦
第13章 ギリシア内戦と冷戦――西側陣営の「飛び地」ギリシア
第14章 庶民の知恵「居酒屋政治」――社会主義と小話
第15章 ユーゴスラヴィア紛争と暴力――なお残る火種
2 都市めぐり
第16章 ユダヤ人の町――テッサロニキとサラエヴォ
第17章 世界遺産の中世都市――ドゥブロヴニクとコトル
第18章 バルカンの中の「ヨーロッパ」――ケルキラとコルチュラ
第19章 「継続」と「断続」と――ベオグラードとザグレブ
第20章 西方に開かれた歴史ある都市――ドゥラスとシュコダル
第21章 巡礼地――オフリドとメジュゴーリェ
第22章 バルカンにおける中欧的都市――ブラショヴとノヴィサド
第23章 ドナウ下流の二国の中心都市――ブカレストとソフィア
3 民族を超える、国を超える
第24章 民族の対立は伝統か?――ボスニア・ヘルツェゴヴィナ
第25章 重なりあう「民族の故地」――コソヴォ/コソヴァ
第26章 諸民族が錯綜して織りなす歴史の地――トランシルヴァニア
第27章 ドナウ川の恵みを受ける多民族の平原――ヴォイヴォディナ
第28章 失われつつある多民族性と地域性――ダルマツィアの変貌
第29章 ナショナリズムへの抵抗――イストリアの挑戦
第30章 領土拡大の野心が交錯する地域――近代マケドニア
第31章 国境を越える架け橋を目指して――バナト
第32章 深淵なる森に覆われた秘境の地――ブコヴィナ
第33章 黒海沿岸の文明の十字路――ドブロジャ
4 暮らしと社会
第34章 家族とザドルガ――バルカンを貫く家父長制
第35章 ジェンダーから見る社会――体制の変化が男と女に与える影響
第36章 「伝統」の継承者――バルカン農民のイメージ
第37章 羊飼いの暮らし――移動する人びとと近代国家
第38章 クムとクムストヴォ――血を超える絆
第39章 ギリシア移民の歴史と現在――ディアスポラ
第40章 自然と折り合い自由を謳歌する人びと――ロマの天地
第41章 ドナウ・デルタに暮らす人びと――漁労の民リポヴァン人はスラヴ系旧教徒
第42章 聖山アトスと修道士――神と暮らす男たち
第43章 さまざまなムスリムの暮らし――地域社会の中の共生
5 フォークロア
第44章 春が訪れる三月――マルツィショールとマルテニツァ
第45章 結婚式と葬式――輪舞と泣き歌
第46章 スラーヴァと「名の日」――聖者と祝祭
第47章 遊び――儀礼の中の遊戯、日常の遊び
第48章 結婚儀礼と悪魔払いの舞踊カルシュ――バルカンの踊り
6 言葉
第49章 ギリシア語の二つのかたち――ディモティキとカサレヴサ
第50章 アルバニア語、ルーマニア語と文字改革――五〇〇年にわたる「文字の旅路」
第51章 セルビア・クロアチア語の生成と解体――「ユーゴスラヴィア」の運命とともに
第52章 バルカニズムの謎――文法共通性はどこからきたか
7 食文化
第53章 東西文明の十字路で――麦と米の物語
第54章 おやじの味、おふくろの味――肉料理
第55章 お国自慢の赤と白――ワイン
第56章 村びとの酒――ワインとラキヤ
第57章 カップから香る歴史と未来――コーヒー
8 文化とスポーツ
第58章 「世界文学」としてのバルカン文学――エリアーデ、パヴィチ、カダレ
第59章 イコンから歴史画へ――神中心から人間中心へ
第60章 民族を超える音楽――旧ユーゴスラヴィアのポップスとロック
第61章 クストリッツァとアンゲロプロス――他者イメージの投影場所としてのバルカン
第62章 バルカン・サッカー今昔物語――東欧革命がサッカー界にもたらしたもの
9 世界の中で
第63章 ヨーロッパ統合とバルカン――取り残される「西バルカン」
第64章 歴史教育から見た和解の試み――国民史を超えられるか
第65章 日本とバルカン――「人間の安全保障」の考えを生かして
【コラム1】セルビア南部ヤシュニヤ村 聖ヨハネ修道院聖堂の壁画の調査
【コラム2】ユーゴスラヴィア紛争とNGOの活動
【コラム3】ロマ・ミュージックの光景 グチャでのブラスバンド・フェスティバル
【コラム4】バルカン・サッカーへの誘(いざな)い
【コラム5】一〇年目を迎えるリュブリャナ大学の日本研究
参考文献案内

同じジャンルの本

このページのトップへ