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現代日本の宗教と多文化共生
本体2,500円+税
ISBN 9784750346687
判型・ページ数 A5・240ページ
出版年月日 2018/04/28

現代日本の宗教と多文化共生

移民と地域社会の関係性を探る

二百数十万の在留外国人が暮らす現代の日本において、地域社会の多文化共生に関与する有力なアクターの一つとしての宗教の可能性とその課題について、社会学や文化人類学の立場による社会調査の成果をもとに、多面的に検討・分析していく。
 まえがき

序章 「宗教と多文化共生」研究が目指すもの[白波瀬達也・高橋典史]
 1.はじめに
 2.欧米社会における移民と宗教の関係性
 3.多文化共生の問題からみる日本の宗教状況
 4.本書の目的と概要

第1章 カトリックにおける重層的な移民支援[白波瀬達也]
 1.はじめに
 2.進行するマルチエスニック化
 3.組織理念としての移民との共生
 4.多文化共生の拠点としてのカトリック教会
 5.移民支援の系譜
 6.重層的な移民支援
 7.おわりに

第2章 カトリック教会による宗教組織内〈多文化共生〉を目指す試み――在日ブラジル人の場合[星野壮]
 1.はじめに
 2.在日ブラジル人社会における宗教
 3.在日ブラジル人に関わるカトリック教会
 4.長崎巡礼と移民100周年祭のインパクト
 5.エスニックなイベントの両義性?
 6.不況のなかでの宗教組織外〈多文化共生〉
 7.おわりに

第3章 日本におけるインドシナ難民の地域定住と宗教の関わり――ベトナム難民の事例を中心に[高橋典史]
 1.はじめに
 2.冷戦下の西側諸国におけるインドシナ難民の受け入れ
 3.日本のインドシナ難民の受け入れと宗教界
 4.ベトナム難民の地域定住における宗教の役割
 5.おわりに

第4章 異文化をつなぐカトリックの媒介力――神戸市・たかとり教会の事例から[野上恵美]
 1.はじめに
 2.国内外におけるベトナム系移住者の宗教
 3.カトリックたかとり教会の概要
 4.教会にキリスト像が設置された経緯
 5.地域社会とつながるカトリック教会
 6.おわりに

第5章 高齢化問題に取り組む韓国系キリスト教会――大阪市・在日コリアン集住地域を事例に[荻翔一]
 1.はじめに
 2.在日コリアンの歴史と宗教
 3.調査対象の地域および教会の概要
 4.地域社会に向けた教会の福祉活動
 5.おわりに

第6章 被差別部落/在日朝鮮人コミュニティにおけるキリスト者の実践――「地域化」と「内部化」という相互作用[山本崇記]
 1.はじめに――スラム・貧困地域と社会福祉事業
 2.スラム/同和対策から多文化共生事業への「離陸」
 3.「地域化」の段階的展開
 4.「地域化」という戦略の評価
 5.おわりに――「地域化」後の今

第7章 宗教関連施設を通じたフィリピン人移住者たちのネットワーク――京都市・希望の家を事例に[永田貴聖]
 1.はじめに
 2.フィリピン人の社会関係の広がり
 3.カトリック教会を基盤とした活動から地域社会へ
 4.おわりに

第8章 ムスリム・コミュニティと地域社会――イスラーム団体の活動から「多文化共生」を再考する[岡井宏文]
 1.はじめに
 2.日本のムスリムとモスク
 3.イスラーム団体と周辺社会
 4.イスラーム団体の活動と「多文化共生」
 5.おわりに

第9章 地域政策理念としての「多文化共生」と宗教セクターの役割[徳田剛]
 1.はじめに
 2.「多文化共生」概念の成立過程と意味変容
 3.意味変容の背景要因
 4.行財政のスリム化がもたらす諸セクターの隘路
 5.宗教セクターの相対的自立性
 6.おわりに

 あとがき
 編著者・執筆者略歴
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現代スピリチュアリティ文化論
 

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