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対テロ戦争の政治経済学
本体2,800円+税
ISBN 9784750346595
判型・ページ数 4-6・344ページ
出版年月日 2018/03/31

対テロ戦争の政治経済学  新刊

終わらない戦争は何をもたらしたのか

9.11同時多発テロ後,ブッシュ大統領が開始を宣言した対テロ戦争は,アメリカの「もっとも長い戦争」となっている。欧米でもテロが頻発し,「戦場」はアフガニスタン・イラクにとどまらず,グローバルに拡大している。
なぜアメリカはこの戦争を強行したのか?
そしてなぜ終わらないのか?
日米安保体制の強化に突き進む日本も,この戦争と無関係ではありえない。
日本と,そして世界の安全保障のために我々が進むべき道は?

はじめに――本書の課題と分析視角
 対テロ戦争を分析する政治経済学の基本視角とは?
 対テロ戦争とはどのような戦争なのか?
 本書が明らかにしようとすること


第1章 アフガニスタンにおける「対テロ戦争」
 第1節 アメリカ主導のアフガニスタン攻撃
  九・一一同時多発テロとアフガニスタン攻撃の論理
  アフガニスタン攻撃とタリバン政権の崩壊
 第2節 アフガニスタンにおける「対テロ戦争」の開始と長期化
  タリバンの勢力拡大と治安の悪化
  「対テロ戦争」の開始
  「対テロ戦争」の本格化
 第3節 アフガニスタンにおける「対テロ戦争」の泥沼化
  「対テロ戦争」におけるオバマ・イニシアティブの意味
  米軍増派と「対テロ戦争」の泥沼化
  アフガニスタンにおける「対テロ戦争」からの出口戦略
  米軍・ISAFの撤退による「対テロ戦争」の深刻化
  イスラム国のアフガニスタンへの侵入
  トランプ政権の「対テロ戦争」政策

第2章 ブッシュ政権のイラク攻撃戦略
 第1節 ブッシュ政権のイラク攻撃の大義名分
  二〇〇二年の一般教書演説――イラクを対テロ戦争の標的に
  イラクの核開発疑惑の強調
  イラクの核開発疑惑の根拠の信憑性
  二〇〇三年の一般教書演説――イラク攻撃の大義名分
 第2節 イラク攻撃の是非についての国連安保理での議論
  米英とその他の理事国との対立
  ブッシュ政権のイラク再建計画案
  対イラク武力行使容認決議案提出から攻撃開始へ
 第3節 イラク攻撃によるフセイン政権の崩壊とイラク攻撃の大義名分の帰趨
  イラク攻撃の開始
  イラク攻撃の大義名分の帰趨

第3章 アメリカの「繁栄」の命綱としての基軸通貨特権
 第1節 IMF=ドル体制とドルの基軸通貨特権
  IMF=ドル体制の特徴
  アメリカ経済の相対的衰退とIMF=ドル体制の変容
 第2節 ドルの基軸通貨特権と「危うい循環」
  レーガン政策と「危うい循環」の形成
  一九九〇年代のアメリカ経済の「復活」
  イラク攻撃による基軸通貨特権の死守
  二〇〇八年秋以降の金融・経済危機と「対テロ戦争」
 第3節 アメリカの恒常的軍拡体制
  一九五〇年代のアメリカの冷戦戦略と恒常的軍拡体制の成立
  米ソの軍拡競争をもたらした抑止力の論理
  一九六〇年代の柔軟反応戦略とベトナム戦争
  レーガン政権期の冷戦・軍事戦略
  冷戦終結後の国家安全保障戦略

第4章 イラクにおける「対テロ戦争」
 第1節 「対テロ戦争」の開始と長期化・泥沼化
  アメリカの占領政策と「対テロ戦争」の開始
  「対テロ戦争」の本格化
 第2節 「対テロ戦争」の長期化・泥沼化の諸要因
  「テロ」事件の多様性
  「民主化」プロセスの難航
 第3節 米軍・有志連合国軍のイラクからの撤退
  ブッシュ政権の出口戦略
  オバマ政権による米軍撤退の実行

第5章 イラクにおける「対テロ戦争」の新たな展開
 第1節 マリキ政権のスンニ派敵視政策
  マリキ政権の独裁的体制と反政府運動の高揚
  マリキ政権の強硬姿勢と内戦再発の危機
 第2節 「イスラム国(IS)」の台頭
  反マリキ政権運動の武力弾圧とISILの勢力拡大
  疑似国家としてのISの勢力拡大の理由
  「対テロ戦争」のグローバル化
 第3節 対IS軍事作戦
  マリキ政権の対スンニ派無差別的軍事攻撃と政権交代
  対IS軍事作戦の本格化と「対テロ戦争」の新展開
  ISの支配地域縮小と戦略転換
  有志連合国内でのISによるテロの頻発
  ISとの「対テロ戦争」における軍事作戦の性格

第6章 終わらない「対テロ戦争」
 第1節 適切な戦後計画の欠落と場当たり的な占領政策
  適切な戦後計画の欠落が「対テロ戦争」に着火した
  戦後計画を欠いたままイラク攻撃を強行したのはなぜか?
  場当たり的なイラク占領政策と性急な出口戦略
  「テロ」への軍事力による対応が「対テロ戦争」を泥沼化させた
 第2節 「対テロ戦争」における「国家の軍事力」の限界
  「対テロ戦争」における「敵」概念の曖昧性
  「対テロ戦争」は軍事力では勝利できない
  武装勢力が民衆の協力と支援を得られる理由
 第3節 「対テロ戦争」の通奏低音としてのパレスチナ問題
  イスラエルの建国と第一次中東戦争
  第二次中東戦争と米ソの影響力の増大
  第三次中東戦争によるイスラエルの占領地域の拡大
  第四次中東戦争後のエジプトの親米・イスラエル容認路線への転換
  第一次インティファーダとオスロ合意
  第二次インティファーダとイスラエルの「パレスチナ分離計画」
  「天井のない監獄」とされたガザ地区
  パレスチナ問題に対するオバマ・イニシアティブ

第7章 「対テロ戦争」と日本
 第1節 日本の再軍備の開始と日米安保体制の成立
  日本国憲法の平和主義の原則
  再軍備の開始と憲法解釈の変更
  自衛隊創設・軍事力増強を可能にするための憲法解釈
  軍事力増強の「制約」のための憲法解釈
 第2節 アメリカの国家安全保障戦略の補完としての日米安保体制の強化・拡大
  一九八〇年代の日米共同軍事体制の強化
  冷戦終結と日米安保体制の変質
  「対テロ戦争」と日米安保体制の拡大
  安倍政権の集団的自衛権の行使容認の危険性
  日本が進むべき道とは?

 あとがき

  略語一覧表
  参照ウェブサイト一覧表
  図表一覧
  索引

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