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国際バカロレアの挑戦
本体3,600円+税
ISBN 9784750346465
判型・ページ数 A5・436ページ
出版年月日 2018/03/26

国際バカロレアの挑戦

グローバル時代の世界標準プログラム

グローバル化が進む中、世界に通用する学力がますます注目されている。そのひとつが、生涯にわたる学習を通じて自己決定的に学習しうる資質・能力を育成するプログラム「国際バカロレア(IB)」だ。諸外国で取り組まれているIBプログラムの紹介をはじめ、日本人生徒や日本人教師の調査結果、そして日本のIB事情との類似点や相違点を明確にしながら、その現状や教育効果を整理する。

 

【執筆者一覧】

岩崎久美子(いわさき・くみこ) 放送大学教養学部・教授

石村清則(いしむら・きよのり) パリ国際学校・国際バカロレア日本語教諭

錦織嘉子(にしごり・よしこ) 文教大学生活科学研究所・客員研究員

奥出桂子(おくで・けいこ) ケイ・インターナショナルスクール東京 大学進学カウンセラー

吉田孝(よしだ・たかし) デュッセルドルフ国際学校・国際バカロレア日本語教諭

黄丹青(こう・たんせい) 目白大学外国語学部・教授

大和洋子(やまと・ようこ) 青山学院大学国際政治経済学部・講師

橋本八重子(はしもと・やえこ) 元・アムステルダム国際学校・国際バカロレア日本語教諭

金藤ふゆ子(かねふじ・ふゆこ) 文教大学人間科学部・教授

坪谷ニュウェル郁子(つぼや・にゅうぇる・いくこ) 東京インターナショナルスクール創設者/理事長・国際バカロレア日本大使

相良憲昭(さがら・のりあき) 元・京都ノートルダム女子大学学長

 はじめに

第Ⅰ章 国際バカロレアの概要[石村清則]
  はじめに
  1 国際バカロレアのカリキュラム
  2 日本語・日本文学の教育内容
  3 日本語・日本文学から見る評価方法
  おわりに

第Ⅱ章 諸外国の公立学校への導入の試み
 Ⅱ-1 イギリス:公立学校における教育改革とIBディプロマの導入[錦織嘉子]
  はじめに
  1 イギリスの公立学校におけるDP導入の社会的背景
  2 イギリスにおけるDPの導入状況
  3 公立学校におけるDP導入の状況:ケント州の事例から
  おわりに:公立学校によるDP提供の課題と今後の展望
 Ⅱ-2 アメリカ:公教育の質の保証について[奥出桂子]
  はじめに
  1 アメリカの教育制度の概要
  2 IB導入の目的
  3 経費
  4 教員の採用方法と研修
  5 生徒、保護者
  6 IBマグネットプログラム(選抜IB準備コース)の例
  おわりに:課題と今後の展望
 Ⅱ-3 ドイツ:ヨーロッパ化に向けて[吉田孝]
  はじめに:ドイツの教育制度の特色
  1 ドイツにおけるIB・DP
  2 IB 導入の目的:ゲーテシューレの例
  おわりに:課題と今後の展望
 Ⅱ-4 中国:欧米大学進学熱に応えて[黄丹青]
  はじめに
  1 IB導入校の拡大とその背景
  2 国際学校ならびに国際部による現地校でのIB導入
  3 教育のグローバル化と政策による促進
  4 IB導入の実施にかかわる諸要因
  5 IB導入の目標と卒業生の進路
  おわりに
 Ⅱ-5 香港:なぜ公立校でIBを導入しないのか[大和洋子]
  はじめに
  1 香港の歴史的背景および国際学校の需要
  2 香港の教育を概観する
  3 香港のIBスクール
  4 なぜ国際学校やIB提供校の需要が高まるのか
  おわりに:IBOとの協働によるリーダーシップ研究課程の開講
 Ⅱ-6 日本:グローバル化とカリキュラム改革[岩崎久美子]
  はじめに
  1 国際バカロレアの公立学校への導入
  2 グローバル化:都立国際高等学校
  3 カリキュラム改革:市立札幌開成中等教育学校
  おわりに
 Ⅱ-7 国際バカロレア導入の国際比較[岩崎久美子]
  はじめに
  1 国際バカロレアの発足
  2 国際バカロレアの拡大
  3 国際バカロレア導入における各国の動き
  おわりに

第Ⅲ章 国際バカロレアを教える日本人教師とは
 Ⅲ-1 日本人教師の実態[橋本八重子]
  はじめに
  1 調査者の属性
  2 IB日本人教師のキャリア
  3 授業・研修について
  4 要望
  5 日本の教育、入試制度、学校全般について
  おわりに
 Ⅲ-2 日本人教師としてのやりがいやストレス[金藤ふゆ子]
  はじめに
  1 IB日本人教師の職務に対する肯定的意識:日本の公立小学校教員との比較を通じて
  2 IB日本人教師の職務に対する否定的意識:日本の公立小学校教員との比較を通じて
  3 IB日本人教師と日本の公立小学校教員の職務上の意識の構造
  4 IB日本人教師の生活全般への満足度についての検討
  おわりに
 Ⅲ-3 日本人教師調査結果からの考察[岩崎久美子]
  はじめに
  1 日本語教師は何を教えているか
  2 日本の国語教育と何が違うか
  3 調査概要
  おわりに
 Ⅲ-資料 国際バカロレア教員調査結果

第Ⅳ章 国際バカロレア受講者のその後
 Ⅳ-1 在学生調査――ディプロマ・プログラム受講前から卒業まで[岩崎久美子]
  1 受講者調査の目的
  2 調査方法
  3 調査結果
  4 国際バカロレアの教育効果とは
 Ⅳ-2 保護者から見た国際バカロレア教育[大和洋子]
  はじめに
  1 国際バカロレア履修状況とその後:IBスコアが満点の事例
  2 国際バカロレア履修状況とその後:筆者の娘の場合
  3 CASの意義とその実施に関して
  4 TOKとは何か?
  5 Extended Essay(EE)
  6 なぜIBディプロマを選択し、IBディプロマで何が身についたか
  7 IB教員の重要性
  まとめにかえて
 Ⅳ-3 国際バカロレア社会人調査[岩崎久美子]
  1 社会人調査の目的
  2 調査方法
  3 調査結果
  4 卒業生はどのような人生を志向するか

第Ⅴ章 日本のグローバル化のために
 Ⅴ-1 国際バカロレアの政策推進にかかわって[坪谷ニュウェル郁子]
  1 高校時代の体験から
  2 米国での大学生活と起業
  3 二つの学校を立ち上げる
  4 アジア太平洋地区の委員に
  5 国際バカロレアの今後に向けて
 Ⅴ-2 教育の国内性と国際性[相良憲昭]
  1 はじめに:教育とは何か
  2 教育の主体(アクター)
  3 学校の設置者
  4 学校教育の目的
  5 よき国民
  6 価値観の継承としての教育
  7 言語教育
  8 歴史教育
  9 歴史認識と教育
  10 国内教育から国際教育へ
  11 グローバル・イッシューズ
  12 「文明の衝突」と教育
  13 国家社会の多様化

 国際バカロレア用語解説
 おわりに

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