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介護行財政の地理学
本体4,500円+税
ISBN 9784750346045
判型・ページ数 A5・244ページ
出版年月日 2018/01/31

介護行財政の地理学

ポスト成長社会における市町村連携の可能性

平成の大合併期を経て地方行財政の枠組が再編されたなか、介護保険の広域運営における関係自治体間での負担と受益のバランスについて精緻にデータを分析。超高齢化、人口減少が進むポスト成長社会における市町村連携のあり方に示唆を与える。
 はしがき

序章 ポスト成長社会における行財政の領域再編
 1.現代日本の諸課題と行財政の領域再編
 2.介護保険の広域運営とは
 3.介護保険制度の概要と介護保険の広域運営
 4.本書の構成


第1部 市町村合併と介護保険の広域運営

第1章 市町村合併と広域保険者地域の再編
 1.近年における市町村合併の概要
 2.市町村合併に関する既存研究
 3.市町村合併による広域保険者地域の再編
 (1)保険者領域の消滅と存続
 (2)選択的/非選択的な脱広域化

第2章 介護保険の事業特性をめぐる旧市町村間の差異と市町村合併の影響
 1.疑似的な広域保険者としての合併市町村
 2.使用するデータと研究対象地域
 3.旧自治体別にみた介護保険の量的差異
 4.旧自治体別にみた介護保険の質的差異
 (1)旧自治体間の質的差異
 (2)新自治体との質的特性の差異
 (3)量的差異と質的差異の関係
 5.旧自治体別の差異を内包した新自治体
 (1)合併負担倍率の差異からみた新自治体の特性
 (2)合併負担倍率の顕著な旧自治体を含む新自治体

第3章 均一賦課制による介護保険の広域運営
 1.市町村間で保険運営を統一すること
 2.介護保険の広域的運営に関する制度的特徴
 3.全国における広域的運営の実施状況
 (1)広域的運営の形態別特性
 (2)広域保険者の全国的分布と人口特性
 4.広域保険者における構成市町村別の受益と負担
 (1)「広域化負担倍率」の定義
 (2)「広域化負担倍率」による広域保険者の類型化
 5.広域保険者地域における保険運営の実態と課題
 (1)格差の大きい広域保険者における保険運営
 (2)高負担を甘受する地域的条件と制度的背景
 6.補論―大合併期前後で比較した広域保険者における給付と負担―


第2部 不均一賦課制による広域保険者地域

第4章 広域保険者地域における介護保険事業の地域差と広域運営の枠組みをめぐる諸問題―全国最大規模の福岡県介護保険広域連合を事例として―
 1.全国最大規模の広域保険者
 2.福岡県の市町村別にみた事業特性の地域差
 3.広域連合の構成市町村別にみたサービスの需要と供給
 4.保険料の不均一賦課制の導入とその影響
 (1)不均一賦課制の方法とグループ構成
 (2)グループ別にみた不均一賦課の影響
 5.広域運営の枠組みに関する問題点
 (1)保険者規模からみた広域運営の妥当性
 (2)不均一賦課制に伴うグループ間格差
 (3)ローカルな事業運営の課題

第5章 福岡県介護保険広域連合におけるグループ別保険料の設定方法とその効果
 1.保険料を統一しない広域保険者
 2.給付水準の地域差と不均一賦課制の導入
 3.グループ別保険料の設定方法とその効果
 4.単独運営の場合と比較した保険料水準の変動

第6章 広域連合の比較からみた介護保険料の不均一賦課制と市町村の連携―沖縄県介護保険広域連合と後志広域連合―
 1.どのような広域運営が望ましいか
 2.沖縄県介護保険広域連合の不均一賦課制
 (1)保険者の概要と不均一賦課制の導入
 (2)保険料の設定方法
 (3)不均一賦課制による保険料の変動
 3.後志広域連合との対比からみた不均一賦課制
 (1)後志広域連合の概要と不均一賦課制の比較
 (2)グループ化に伴う収支の帰属
 4.新たな連携の形を求めて―グループ化と非グループ化の併用―


終章 本書の知見と示唆される論点
 1.本研究の要約
 2.本書の知見から示唆される論点

 あとがき

 文献
 索引

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