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原発被曝労働者の労働・生活実態分析
本体5,500円+税
ISBN 9784750345727
判型・ページ数 A5・488ページ
出版年月日 2017/10/30

原発被曝労働者の労働・生活実態分析  新刊

原発林立地域・若狭における聴き取り調査から

福祉研究者である著者が、原発労働の詳細な実態分析に取り組んだ労作。1980年代後半に若狭地域の原発で働く日雇労働者の労働・生活問題をテーマにした学位論文と、原発労働での労災申請不支給処分をめぐる梅田裁判における著者の意見書を元に完成させた。
 はしがき

第1部 日雇労働者の生活問題と社会福祉の課題――若狭地域の原発日雇労働者の生活実態分析から

序章 研究の目的と方法

第1章 若狭地域の原発日雇労働者の就労実態とその背景
 第1節 若狭地域の原発をめぐる歴史と諸情勢
  はじめに
  1項 日本の原子力発電所のはじまりと近年の動き
  2項 若狭地域の原子力発電所建設の歴史
 第2節 若狭地域の原発労働者全体からみた日雇労働者の位置・構図
  はじめに
  1項 若狭地域の人口
  2項 若狭地域の産業構造の変化
  (1)産業別事業所数・就業者数
  (2)勤労人口の流出流入―原発労働者の需要と供給―
  3項 若狭地域の原発労働者の構図
  (1)従事者の被曝線量
  (2)下請労働者における階層性
  (3)下請労働者の数

第2章 若狭地域原発日雇労働者の生活実態の特徴
 はじめ
 (1)事例調査研究の目的
 (2)事例調査の方法
 第1節 日雇労働者の形成過程とその特徴―担い手の主力は中高年層―
 第2節 著しい健康破壊と生活問題の累積―脆弱な生活構造に加えての健康破壊のインパクト―
  はじめに
  1項 賃金と労働時間
  2項 原発日雇と生活保護
  3項 健康破壊の特徴
 第3節 労働者の孤立・閉鎖性―社会問題として問題が表面化しにくい地域性・分断のメカニズム―
  小括

第3章 若狭地域原発日雇労働者の生活問題対策と社会福祉
 第1節 若狭地域原発日雇労働者の生活問題構造と社会福祉の位置づけ
 第2節 若狭地域原発日雇労働者の生活問題の地域性に社会福祉はどう対応するか

おわりに(第1部について)

参考文献・資料一覧

資料集
(資料1)聴き取り調査による実態メモ(項目別)
 1 原発にたどりつくまで
 2 原発下請労働の特徴
 3 労働実態・現場状況
 4 労働者、住民生活にみる特徴
 5 若狭地域と労働者・住民のこれから
 6 これからの取り組み
 7 身体の変化、気づいたこと、健診のなかみ
 8 夫の死亡前後の状態
 9 生前、妻がきいた夫の仕事の訴え
 10 面接調査について思うこと
 11 家計について
 12 原子力発電所・放射線について
(資料2)原子炉内作業求人の件(1982.3.26 労働者Aより聴取)
(資料3)聴き取り調査の抜粋事例
(資料4)中学1年生対象の課題作文説明資料
(資料5)日雇労働者の労働と生活実態(聴き取り調査から)
(資料6)日本原子力発電敦賀2号機建設共同受注体制資料
(資料7)某原発安全教育用テキスト
(資料8-1)非破壊検査技術者名簿等
(資料8-2)一般健康診断個人票
(資料8-3)電離放射線健康診断個人票
(資料9)原子力発電所の事故・故障等の報告件数一覧(電気事業用)【抜粋】
(資料10)死因別死亡者数の推移
(資料11)生活保護関係の諸表
(資料12)事業所数・農家戸数の推移
(資料13)事業所及び農家等従業者数の推移
(資料14)電源交付金関係諸表
(資料15)原子力発電所と被曝労働者にかかわる用語一覧
(資料16)原子力に関する略年表(福井県内原子力発電所の歩みとの関連で)


第2部 原発労災裁判梅田事件に係る原告側意見書

第1 意見の趣旨

第2 はじめに
 1 本意見書の構成
 2 本意見書のもととなった、原発労働者の聴き取り調査について
 (1)筆者の職歴と研究者としての専門領域、研究テーマ
 (2)調査目的、調査対象者、調査期間、調査方法などの概要

第3 調査結果
 1a 原発に至る経路
 (1)はじめに
 (2)電力会社正規雇用
 (3)元請、1次、2次下請正社員
 (4)3次以下の下請正社員
 (5)2次以下の下請の親方
 (6)日雇、一人親方
 2b 原発関連会社で就労するための仲介者等
 (1)はじめに
 (2)家族自身、親戚、縁者が地元有力者または電力会社に働きかけて就業
 (3)家族自身,親戚、縁者が元請会社や1次、2次下請会社に働きかけて就業
 (4)親戚、集落住民、知人の世話で下請会社に就業
 (5)自ら下請会社を作った
 (6)親族が下請会社経営、そこへ就業
 (7)元請会社から採用の申し出
 (8)電力会社正社員が婿養子に入り地元住民となり、結果「家族が就業」となっている例
 (9)ムラぐるみ
 3c 下請構造、作業指示系統
 (1)多重下請構造の全体像
 (2)作業の指示系統
 (3)賃金
 (4)下請会社の立場の不安定性、恒常的に仕事が発注されている下請会社の条件
 (5)期間雇用の日雇労働者、一人親方の立場の弱さ
 4d 不安定就労
 5e 作業内容の説明
 (1)雇入時
 (2)雇入後
 (3)作業時
 6f 教育
 (1)放射線、閾値に関する労働者の認識
 (2)放管と親方、作業員たちの実情
 7g 被曝線量の違い
 (1)電力会社正社員と下請会社労働者の被曝線量の違い
 (2)下請労働者における、被曝線量の違い
 8h 労務管理・地域管理
 (1)労災封じ
 (2)労災が疑われる元請正社員の処遇
 (3)国籍差別を受けた極貧層の次世代が築いた会社の自主規制
 (4)言論の自由や思想信条の自由を奪う労務管理
 (5)作業・労働環境の話を封じる労務管理
 (6)地域管理
 9i 作業環境・作業条件
 (1)原発内における過酷な作業環境
 (2)五感で感じられずとも労働者たちは確実に被曝していく
 (3)適正とは言い難い現場管理
 (4)原発労働者の立場の弱さ
 10j 被曝労働
 (1)具体的な労働内容
 (2)高線量被曝労働
 (3)高線量被曝したあとの除染等
 11k ずさんな被曝管理・被曝線量の扱い、線量計の扱い
 (1)被曝管理の甘さによる預け等の「工夫」
 (2)放射線管理手帳の扱い
 (3)線量計の扱い
 12l 線量計の不具合
 13m 健康状態
 14n 健康診断
 15o 労災の扱い
 (1)使用者及び労働者の労災隠し
 (2)労災申請数自体が少ないこと
 (3)被曝労働と労災との因果関係切断のための人事異動
 (4)労災以外の方法での解決の横行
 (5)労災申請の実態
 (6)制度の抜け道を利用した労災隠し、労災事故調査の実態
 16p 怪我・病気即失業
 17q 地元労働者の他県原発での就労
 (1)生活の場を地元に持つ原発ジプシー
 (2)定検時期を電力会社間で調整
 18r 地元外労働者
 (1)県外者の若狭定住
 (2)一時的に集められる県外者
 (3)県外労働者の出身地
 (4)県外短期契約者の扱い
 19s 地元外労働者の定住例
 20t その他
 21 まとめ
第4 おわりに


別紙資料
 別紙1:1980年代聴き取り一覧
 別紙2:2012年以降聴き取り一覧
 別紙3:原子炉内作業求人の件(1982.3.26 労働者Aより聴取)
 別紙4:原発労働者の健康問題対策や労災封じに関する問題を取り上げた国会質疑等について

 あとがき
 著者紹介

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