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子どもの貧困と教育の無償化
本体2,700円+税
ISBN 9784750345567
判型・ページ数 A5・200ページ
出版年月日 2017/08/31

子どもの貧困と教育の無償化  新刊

学校現場の実態と財源問題

先進諸国の中でもきわめて高い教育費負担が課される日本だが、政府の側においてもその軽減に向けた議論が活発化している。教育財政に長年関与してきた著者が、子どもの貧困問題の解決と公教育の無償化への道筋を具体的なデータをもとに論じる。
1 はじめに――扉を開くと、不都合な真実が現れる
  公教育を支えてきた私的負担
  少子化の課題
  子どもの貧困の課題
  グローバル化の課題
  公私負担の境界と課題

2 無償化に向けた諸課題
 2-1 「集金袋」の思想
  学校で集められている補助教材費
  補助教材費は広義の授業料
 2-2 学校給食費の公会計化
  藤沢市教育委員会職員の学校給食費着服の教訓
  学校給食費の公会計化に向けた新たな局面
  参議院総務委員会で公会計化答弁
  発展的な課題
 2-3 学校給食費の無償化――滑川町の事例
  学校給食費無償化への拡大
  人口は増加している、だからこそ
  比企・滑川の歴史地層
  滑川町のまちづくり
  まち・ひと・しごと創生総合戦略
  「滑川町人口ビジョン」
  滑川町町政・教育・福祉政策
  普遍主義に立つ学校給食費無償化
  「平等・公平」のその先に
 2-4 PTA会費問題に見る学校財政の脆弱性
  ドラえもんの四次元ポケット
  コンプライアンス
  根本的な解決を目指して
 2-5 学校徴収金にPTAが関わる実態
  学校給食費等の徴収の在り方
  PTAの関与の実態
  塩尻市に見る改善の方策
 2-6 就学援助制度――東京都の事例
  授業料のみ無償による貧困への影響
  東京都では就学援助は5人に1人
  周知方法は要改善
  多様な認定基準の活用
  客観的な基準(生活保護基準に一定の係数をかける場合)を1.3倍以上に
  認定基準で変わる就学援助率
  子どもの貧困対策の推進に関する法律の視点
 2-7 入学時の物入り
  ランドセル配付
  中学生になると制服が必須
  新入学児童生徒学用品費の拡充
  入学準備費用の公的補助

3 幼小中学校から大学まで公教育の無償化
 3-1 資質・能力に応じた学歴学力保障
  戦後教育で求められた人格や資質内容
  資質・能力に応じる学力観
  全国学力学習状況調査
  現代の「村を育てる学力」
 3-2 義務教育の無償化・子どもの貧困化
  ヘックマンの幼児教育重視
  日本の就学前教育
  義務制では、財政負担割合は1:8:1
  真の意味のインクルーシブ教育
 3-3 高校生の貧困と授業料無償化
  高校段階の課題
  高校生の貧困と生活保護
  大綱に見る教育支援の効果と限界
  想定されてこなかった大学進学
  もう一つのハードル
  高校授業料無償化(「高等学校等就学支援金制度」)
  戦後高校教育の解体――市場化によるG/L分離別学体制
  高校の再編と教育産業
  都市部G/L人材育成
  教育の産業化
  教育機会の平等を保障する公立高校
 3-4 高校における保護者負担――岩手県立学校の事例
  高校における保護者負担額
  高校独自の徴収金項目
  学校配当予算の2、3倍の保護者負担
 3-5 大学等の再編成と奨学金
  私立大学の危機
  国立大学法人による変質
  奨学金という借金

4 市場化・民営化のなかの教育費
 4-1 英米の教育市場化の実態
  アメリカ われらの子ども
  アメリカ 公教育の歴史
  トランプ政権 最悪の教育バウチャー
  イギリス 公設民営学校の拡大
 4-2 教員の多忙化の底にあるもの
  教員多忙化解消
  教職員の身分、待遇の変遷
  義務教育費国庫負担制度の終わりの始まりか
  「チーム学校」というピラミッド型学校経営
  2015年12月中教審三答申の背景
  青い鳥はいるのか
  トップランナー方式という暴風雨がくる
 4-3 教育政策と教育費無償化
  公教育の無償化は実現しなくてはならない
  公教育の無償化の歴史
  教育財源へのアプローチ
  子育て費用ねん出のアプローチ
  文部科学省の姿勢
  財源確保への考察

5 まとめにかえて――学校から始める普遍主義の子どもの貧困対策
  学校徴収金の諸問題の解決策
  就学前から高等教育までの無償化
  教育機会の平等への新機軸

 参考文献
 あとがき/初出一覧
 索引

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