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中途盲ろう者のコミュニケーション変容
本体3,600円+税
ISBN 9784750345314
判型・ページ数 A5・344ページ
出版年月日 2017/06/10

中途盲ろう者のコミュニケーション変容

人生の途上で「光」と「音」を失っていった人たちとの語り

中途で盲ろうとなった当事者のコミュニケーション変容をテーマに、本人のライフストーリー・インタビューを行い、別の盲ろう者および、盲ろう当事者でもあり研究者でもある福島智教授と語り合う、という3層の方法により、重層的な解釈を試みた研究書。
 まえがき

第1章 本書の背景と目的
 1.1 ある出会い
 1.2 盲ろうとは
 1.3 コミュニケーションとは
 1.4 障害当事者の経験やコミュニケーションをめぐる先行研究
 1.5 目的

第2章 研究の方法
 2.1 研究法の選択
 2.2 方法の全体図
 2.3 第1ステップ:ライフストーリー・インタビュー
 2.4 第2ステップ:他の盲ろう当事者との語り合いによる共同解釈
 2.5 第3ステップ:福島智氏との語り合いによる共同解釈
 2.6 倫理的配慮
 2.7 結果の記述方法

第3章 【私なんか、目も半端、耳も半端】(第1ステップ)――Aさん(弱視難聴、女性、50歳代)
 3.1 Aさんのプロフィール
 3.2 Aさんと私のかかわり
 3.3 Aさんへのインタビュー時のコミュニケーション
 3.4 Aさんのライフストーリー
 3.5 変容を繰り返すコミュニケーションと「半端」な状態の経験

第4章 【盲ろう者のペースで社会が成り立ってれば】(第1ステップ)――Bさん(弱視難聴、男性、30歳代)
 4.1 Bさんのプロフィール
 4.2 Bさんと私のかかわり
 4.3 Bさんへのインタビュー時のコミュニケーション
 4.4 Bさんのライフストーリー
 4.5 埋められないギャップへの無念な思い

第5章 【あたしの場合は救ってくれる人はいなくって、自分で立ち直った】(第1ステップ)――Cさん(全盲ろう、女性、50歳代)
 5.1 Cさんのプロフィール
 5.2 Cさんと私のかかわり
 5.3 Cさんへのインタビュー時のコミュニケーション
 5.4 Cさんのライフストーリー
 5.5 孤独、そして怒りの感情

第6章 第2ステップ:他の盲ろう当事者との語り合い
 6.1 AさんについてDさん(弱視ろう、女性、40歳代)と語り合う
 6.2 BさんについてEさん(弱視難聴、女性、30歳代)と語り合う
 6.3 CさんについてFさん(全盲ろう、男性、60歳代)と語り合う

第7章 第3ステップ:福島智氏との語り合い
 7.1 福島智氏のプロフィール
 7.2 【無限のバリエーションですよね】――「中途半端さ」がもたらす「しんどさ」
 7.3 【なぜ電気が消えてるかっていうとスイッチを切ってるからではない】――周囲の世界とのつながりのもちにくさ、とぎれやすさ
 7.4 【盲ろうになると、人間から物体になってしまう危険性に常にさらされるんですよね】――周囲と自己との認識のギャップ
 7.5 【条件を整えれば、がんばればできるんじゃないのかみたいな幻想】――過剰な努力を強いられる構造

第8章 人生の途中で盲ろう者になるという経験
 8.1 中途盲ろう者のコミュニケーションの変容
 8.2 コミュニケーションの変容が中途盲ろう者の人生に与える影響
 8.3 支援への示唆

資料
 資料1 ライフストーリー・インタビュー協力者への依頼文(原案)
 資料2 語り合いによる共同解釈協力者への依頼文(一例)

 引用・参照文献

 あとがき

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