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禅とことば 乖離と近接
本体3,000円+税
ISBN 9784750344966
判型・ページ数 4-6・252ページ
出版年月日 2017/04/17

禅とことば 乖離と近接

「這箇」との接点を索めて

青年期の病いを契機に生涯禅と向き合ってきた著者は、禅とは日常生活のなかに生起する、一つ一つの何の変哲もない出来事にも、わが身を賭して丁寧に精一杯生きることなのだ、と気づく。専門である言語学を通して禅からの問いかけに耳をすます。

 まえがき

第一部 わたしにとっての禅
 はじめに
 第一章 わたしの禅体験と禅理解──挫折のなかから
 第一節 闘病と駆け込み寺体験──居士禅(野狐禅)のはじまり
 第二節 禅とことば──わたしの禅理解

第二章 わたしの理解する禅の諸特性──語録のなかの落ち穂拾い
 第一節 意識以前の世界への初期化と回帰──衆生本来仏なり
 第二節 差別のなかの平等地──把住(否定(ゼロ)世界への志向)と放行(肯定の現実(ありのまま)世界への回帰)
 第三節 禅の「直示」性──指呼の真実
 第四節 禅は「己事究明」だ──自己への覚醒
 第五節 禅は日常底の大肯定だ──「いま・ここ・このわたし」
 第六節 禅は「成る」世界──「する」から「なる」へ
 第七節 禅は「即今」「這箇」である──「無心のいま」を生きる
 第八節 禅は「知性の破産」を迫る──門より入るものは家珍にあらず
 第九節 ことばに頼るな──手で考え足で思う(手考足思)
 第一〇節 禅は比較を嫌う──超二元の世界
 第一一節 禅は行雲流水、ダイナミックである──徹底無執着を生きる
 第一二節 球心に立つ自由さ──「無」の自由性
 第一三節 禅は契なり──こころの点火リレー

第二部 禅とことばのインターフェイス
 はじめに
 第一章 ことばの特性──サインとしてのことば
 第一節 新たな視点──C・S・パース(Charles Sanders Peirce)
 第二節 近代言語学の流れ──クラチュラス(Cratylus)とヘルモゲネス(Hermogenes)

第二章 禅とことばの接点──這箇(直示)とオノマトペ(擬音・擬態語)
 [予備知識] 禅とことばとの接点に係る二つの概念と見方
 第一節 禅はオノマトペ(onomatopoeia, 擬音・擬態)である
 第二節 禅は直示(deixis, 直かに示すこと)である
 第三節 禅は相(aspect)である
 第四節 禅は法性(modality)である
 第五節 禅は発話行為(speech acts)そのものである
 第六節 禅は発語内の力(illocutionary force)である
 第七節 記号の三角形(semiotic triangle)を踏みつぶせ
 むすびに

 あとがき
 参考文献
 図版・写真出典一覧

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