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黒海の歴史
本体4,800円+税
ISBN 9784750344744
判型・ページ数 4-6・472ページ
出版年月日 2017/04/20

黒海の歴史

ユーラシア地政学の要諦における文明世界

有史以来、文明と野蛮の物語が交錯する舞台となってきた「黒海」。民族、国民、そして歴史をめぐるそのリアリティをえぐり、モンゴルから、地中海世界までも視野に入れ、ユーラシアの諸政体がぶつかり合う地政学上の要衝・環黒海地域の複雑なダイナミズムを描き出す。

 凡例
 謝辞
 名称について

第1章 先史時代の黒海
 水域から見た歴史
 地域・フロンティア・ネーション
 黒海の誕生
 地理と生態系

第2章 ギリシア・ローマと黒海――客あしらいのよい海――紀元前七〇〇年‐紀元五〇〇年
 最果ての世界
 ギリシア植民市の展開
 混じり合う人びと――「民族の共同体」
 文明を救ったスキタイ人
 アルゴー号の探検
 植民市の苦難――より野蛮なギリシア人
 ポントス王国とローマ
 トラヤヌス帝のダキア征服
 アッリアノスの巡察旅行
 アボノテイコスの偽預言者

第3章 ビザンツ帝国と黒海――偉大なる海――五〇〇‐一五〇〇年
 「スキタイ」の脅威
 秘密兵器「海の火」
 諸民族の襲来――ハザール、ルーシ、ブルガール、テュルク
 ガザリア交易時代――中継交易の繁栄とイタリア商人の活躍
 パクス・モンゴリカ
 疫病を運ぶ海――カッファ発ジェノヴァ行
 トレビゾンド――コムネノスの帝国
 「トルコ」の地への航海
 東方からの使者

第4章 オスマン帝国と黒海――カラ・デニズ――一五〇〇‐一七〇〇年
 海の王者
 人を運ぶ海――「コンスタンティノープルへ!」
 地元の支配者たち――ドムン、ハン、デレベイ
 「船乗りたち」の落書き
 カモメの水兵さん

第5章 ロシア帝国と黒海――チョールノエ・モーレ――一七〇〇‐一八六〇年
 海とステップ
 アゾフ海艦隊
 「北のクレオパトラ」、南方を巡幸す
 カルムイク人の逃避行
 ヘルソンの季節
 ジョン・ポール・ジョーンズあるいはジョンス海軍少将
 「新ロシア」の開拓
 伝染病と近代化の波――熱病、マラリア、そしてラザレット
 列強の黒海進出――トラブゾンの領事館
 クリミア戦争

第6章 国際社会と黒海――ブラック・シー――一八六〇‐一九九〇年
 国際法体系に包まれる黒海
 世界とつながる海――蒸気機関・小麦・鉄道・石油
 無神経な訪問者たち
 コンスタンツァ鉄道の光と影
 強制移住・追放・虐殺
 水域の「分割」
 黒海の学術的解剖
 プロメテウス運動
 収奪される海

第7章 黒海の荒波を前にして

 そこはパラレル・ワールドか?――解説および後書にかえて
 各章扉の引用文
 注
 文献目録と読書案内
 索引
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