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ケア専門職養成教育の研究
本体3,800円+税
ISBN 9784750345000
判型・ページ数 4-6・344ページ
出版年月日 2017/03/25

ケア専門職養成教育の研究

看護・介護・保育・福祉 分断から連携へ

本書は、看護・介護・保育・福祉など、様々なケア専門職の養成プロセスの共通性と差異、就職後の教育課題を浮き上がらせる「俯瞰図」を描くことをテーマとする。日本におけるそれらの分断の現状と原因について分析し、あるべき連携のかたちを模索していく。

 はしがき

序章 課題と方法――ケア関連専門職養成教育の検討のために
 1 課題――なぜ養成プロセス俯瞰の試みか
 2 方法――俯瞰図作成のフレーム
 3 本書の意義と目的――養成教育をケアの議論に据える

第1章 専門職養成基盤の形成――ケアの産業化
 1 ケアセクター形成のスケッチ
 2 ケアと家族の関係変化――生命の再生産過程の「社会化」
 3 ケア関連専門職の制度化による支え(職業化と産業化)
 4 ケア関連専門職養成の国家的課題化の歴史段階

第2章 専門職養成ルートの多様性――階層性と「規制」
 1 なぜ多様性が形成されてくるか
 2 厚生労働省と文部科学省管轄下の養成教育概観
 3 養成学校数等の推移――高学歴化・階層化
 4 資格取得ルートの多様性という共通する特徴
 5 多様性がもたらす指定規則による「規制」の必至

第3章 専門職養成教育のコントロール――教育の分化の困難と対置できない理想
 1 教育の分化はどこまできているか――共通性の確認とともに
 2 看護師養成とカリキュラム基礎
 3 社会福祉士養成とカリキュラム基礎
 4 介護福祉士養成とカリキュラム基礎
 5 保育士養成とカリキュラム基礎
 6 教育の共通基盤と包摂の動き(連携教育)
 7 専門性の基盤をめぐる議論への収斂

第4章 専門職の専門性基盤と職能団体・学会――ケアのアイデンティティをめぐる分断の構造
 1 議論にケアはどのように含まれているか――検討順序の転換
 2 看護師の専門性とケア――「独占」
 3 介護福祉士の専門性とケア――「遠慮」
 4 保育士の専門性とケア――「未整理」
 5 社会福祉士の専門性とケア――「無視」
 6 業務の「重なり」の取り込みとキャリアパスの追求へ

第5章 専門職の社会的評価の現状と対応――分断のなかの資格階層化志向
 1 低評価への対応の先に何が見えるか
 2 ケア関連非専門職(ケアラー)と「境界線上」の専門職
 3 ケア関連専門職(医療・福祉関連)労働市場の特徴
 4 看護師、介護福祉士、保育士の潜在化の意味
 5 官僚システムのなかの社会福祉士――その存在感の希薄さ
 6 社会的評価をめぐる専門職団体等の対応――内部からの資格階層化の追求

第6章 専門職養成における連携教育の現状――ケアの「見えない壁」をどこまで意識しているか
 1 連携教育は期待に応えているか
 2 「医療と福祉」の連携実践・連携教育
 3 連携教育の現在――偏りの構造と深まりの不足
 4 連携教育の「向こう側」を見る視点の再確認
 5 求められる今日の「連携現場のケア」の分析――終章にも代えて

 あとがき

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