本体2,800円+税
ISBN | 9784750344836 |
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判型・ページ数 | 4-6・356ページ |
出版年月日 | 2017/03/10 |
ギリシャ危機と揺らぐ欧州民主主義
緊縮政策がもたらすEUの亀裂
尾上 修悟 著
国家債務危機に陥り過酷な緊縮政策を強いられるギリシャは、左派ツィプラス政権のもと反緊縮を目指すも、EUとの軋轢は深まっている。本書は、ギリシャの経済・政治動向を精緻に分析し、英国のEU離脱など急展開を遂げる欧州民主主義の今後を問う。
序章 ギリシャ危機で問われているもの
一 問題の所在と分析の視点
二 本書の目的と構成
第一部 緊縮政策が経済・社会・政治に与えた影響
第一章 ギリシャの経済システムの破綻
一 はじめに
二 景気後退の進行
(一)金融支援後のマクロ経済の後退
(二)緊縮政策とリセッション
三 財政危機の存続
(一)財政赤字の構造
(二)財政緊縮と債務の持続可能性
四 「対内切下げ」戦略の失敗
(一)「対内切下げ」戦略の基本的問題
(二)「対内切下げ」戦略の実施
(三)「対内切下げ」戦略の誤り
五 対外不均衡の拡大
(一)経常収支の不均衡の存続
(二)基礎的な対外不均衡の拡大
六 おわりに
第二章 ギリシャの社会的保護体制の崩壊
一 はじめに
二 労働市場改革と失業の増大
(一)「覚書」と労働市場改革
(二)失業者の増大
三 社会的排除と貧困化
(一)貧困問題の悪化
(二)緊縮政策と貧困化
四 医療システムの亙解
(一)新自由主義と医療
(二)緊縮政策と医療
五 社会福祉の悪化
(一)社会的支出の低下
(二)社会保障の改革
六 労働・社会運動の展開
(一)労働組合運動の弱体化
(二)社会運動の展開
七 おわりに
第三章 ギリシャの政治的混乱の進行
一 はじめに
二 緊縮プロジェクトと政変
三 極右派政党「黄金の夜明け」の登場
(一)緊縮政策と極右派政党
(二)黄金の夜明けの発展とギリシャ政府
四 急進左派政党シリザの躍進
(一)シリザの選挙での勝利
(二)左翼政治運動の歴史とシリザ
(三)ツィプラスのプロフィール
(四)シリザの基本方針
五 おわりに
第二部 新たな金融支援と超緊縮政策
第四章 ギリシャの債務危機とツィプラス政権の成立
一 はじめに
二 サマラス政権に対する不信感
三 シリザの基本戦略
四 シリザの変革のターゲット
(一)公的債務の削減
(二)寡頭支配体制の打破
五 ツィプラス政権成立の意義
(一)シリザの勝利の意味
(二)新政権の経済政策
(三)連立政権の課題
六 ツィプラス政権の成立に対するユーロ圏の反応
(一)ギリシャ離脱論の出現
(二)債務削減案の批判
(三)ユーロ圏諸国の反応
七 おわりに
第五章 ギリシャと債権団の金融支援交渉
一 はじめに
二 救済プログラムの延長
(一)ツィプラス政権の基本的姿勢
(二)トロイカの対応
(三)救済延長の合意
三 金融支援交渉をめぐる諸問題
(一)ツィプラス政権をめぐる諸問題
(二)債権団=トロイカをめぐる諸問題
(三)IMFとユーロ圏の対立
(四)ディフォールトとGrexitをめぐる諸問題
四 金融支援交渉の決裂
(一)ギリシャのディフォールト危機
(二)債権団=トロイカの脅迫
(三)IMFの対応
(四)ツィプラス政権の抵抗
五 おわりに
第六章 ギリシャにおけるレファレンダムと第三次金融支援
一 はじめに
二 レファレンダムの決定
(一)レファレンダムの告知
(二)レファレンダム告知をめぐる諸問題
三 レファレンダムのキャンペーン
(一)「ノー」のキャンペーンの展開
(二)社会問題の悪化
(三)ツィプラスの言動をめぐる諸問題
四 レファレンダムでの「ノー(反緊縮)」の勝利
(一)レファレンダムの結果
(二)「ノー」の勝利の意味
五 金融支援再交渉とギリシャの屈服
(一)レファレンダム後の行方
(二)ツィプラスの交渉準備
(三)ツィプラスの降伏
(四)シリザ内の反乱
(五)ギリシャ屈服の意味
六 第三次金融支援と総選挙
(一)第三次金融支援の決定
(二)総選挙の決定とシリザの分裂
(三)シリザの再勝利
七 第三次金融支援の課題と行方
(一)債務削減問題
(二)緊縮政策問題
(三)難民・移民問題
八 おわりに
終章 欧州建設の課題と展望
一 はじめに
二 ギリシャ危機と欧州建設の課題
(一)緊縮と社会問題
(二)支配体制問題
(三)制度設計問題
三 ギリシャ危機と欧州建設の展望
(一)「マクロン・ガブリエル共同声明」の意義
(二)「もう一つの通貨」論と財政統合論
(三)欧州の再連帯に向けて
四 おわりに
あとがき
参考文献
索引
一 問題の所在と分析の視点
二 本書の目的と構成
第一部 緊縮政策が経済・社会・政治に与えた影響
第一章 ギリシャの経済システムの破綻
一 はじめに
二 景気後退の進行
(一)金融支援後のマクロ経済の後退
(二)緊縮政策とリセッション
三 財政危機の存続
(一)財政赤字の構造
(二)財政緊縮と債務の持続可能性
四 「対内切下げ」戦略の失敗
(一)「対内切下げ」戦略の基本的問題
(二)「対内切下げ」戦略の実施
(三)「対内切下げ」戦略の誤り
五 対外不均衡の拡大
(一)経常収支の不均衡の存続
(二)基礎的な対外不均衡の拡大
六 おわりに
第二章 ギリシャの社会的保護体制の崩壊
一 はじめに
二 労働市場改革と失業の増大
(一)「覚書」と労働市場改革
(二)失業者の増大
三 社会的排除と貧困化
(一)貧困問題の悪化
(二)緊縮政策と貧困化
四 医療システムの亙解
(一)新自由主義と医療
(二)緊縮政策と医療
五 社会福祉の悪化
(一)社会的支出の低下
(二)社会保障の改革
六 労働・社会運動の展開
(一)労働組合運動の弱体化
(二)社会運動の展開
七 おわりに
第三章 ギリシャの政治的混乱の進行
一 はじめに
二 緊縮プロジェクトと政変
三 極右派政党「黄金の夜明け」の登場
(一)緊縮政策と極右派政党
(二)黄金の夜明けの発展とギリシャ政府
四 急進左派政党シリザの躍進
(一)シリザの選挙での勝利
(二)左翼政治運動の歴史とシリザ
(三)ツィプラスのプロフィール
(四)シリザの基本方針
五 おわりに
第二部 新たな金融支援と超緊縮政策
第四章 ギリシャの債務危機とツィプラス政権の成立
一 はじめに
二 サマラス政権に対する不信感
三 シリザの基本戦略
四 シリザの変革のターゲット
(一)公的債務の削減
(二)寡頭支配体制の打破
五 ツィプラス政権成立の意義
(一)シリザの勝利の意味
(二)新政権の経済政策
(三)連立政権の課題
六 ツィプラス政権の成立に対するユーロ圏の反応
(一)ギリシャ離脱論の出現
(二)債務削減案の批判
(三)ユーロ圏諸国の反応
七 おわりに
第五章 ギリシャと債権団の金融支援交渉
一 はじめに
二 救済プログラムの延長
(一)ツィプラス政権の基本的姿勢
(二)トロイカの対応
(三)救済延長の合意
三 金融支援交渉をめぐる諸問題
(一)ツィプラス政権をめぐる諸問題
(二)債権団=トロイカをめぐる諸問題
(三)IMFとユーロ圏の対立
(四)ディフォールトとGrexitをめぐる諸問題
四 金融支援交渉の決裂
(一)ギリシャのディフォールト危機
(二)債権団=トロイカの脅迫
(三)IMFの対応
(四)ツィプラス政権の抵抗
五 おわりに
第六章 ギリシャにおけるレファレンダムと第三次金融支援
一 はじめに
二 レファレンダムの決定
(一)レファレンダムの告知
(二)レファレンダム告知をめぐる諸問題
三 レファレンダムのキャンペーン
(一)「ノー」のキャンペーンの展開
(二)社会問題の悪化
(三)ツィプラスの言動をめぐる諸問題
四 レファレンダムでの「ノー(反緊縮)」の勝利
(一)レファレンダムの結果
(二)「ノー」の勝利の意味
五 金融支援再交渉とギリシャの屈服
(一)レファレンダム後の行方
(二)ツィプラスの交渉準備
(三)ツィプラスの降伏
(四)シリザ内の反乱
(五)ギリシャ屈服の意味
六 第三次金融支援と総選挙
(一)第三次金融支援の決定
(二)総選挙の決定とシリザの分裂
(三)シリザの再勝利
七 第三次金融支援の課題と行方
(一)債務削減問題
(二)緊縮政策問題
(三)難民・移民問題
八 おわりに
終章 欧州建設の課題と展望
一 はじめに
二 ギリシャ危機と欧州建設の課題
(一)緊縮と社会問題
(二)支配体制問題
(三)制度設計問題
三 ギリシャ危機と欧州建設の展望
(一)「マクロン・ガブリエル共同声明」の意義
(二)「もう一つの通貨」論と財政統合論
(三)欧州の再連帯に向けて
四 おわりに
あとがき
参考文献
索引
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