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現代エチオピアの女たち
本体5,400円+税
ISBN 9784750344522
判型・ページ数 A5・304ページ
出版年月日 2017/02/28

現代エチオピアの女たち

社会変化とジェンダーをめぐる民族誌

エチオピアの様々な環境に生きる女性の実態を、現地調査を基に鮮やかに描き出す8編を収録。グローバル化により変容する政治・社会制度、宗教事情に女たちは翻弄され、そして立ち向かう。知られざるアフリカの大国の一面を明らかにする貴重なエスノグラフィ。

 プロローグ
  20世紀以降のエチオピア
  現代エチオピアの女性


第1部 変貌する家族

第1章 土地を獲得する女性たち――アムハラの結婚は変わるのか?
 はじめに
 1.エチオピアの土地制度の変遷
  1.1 ハイレセラシエ1世帝政期(1930~1974年)
  1.2 デルグ政権期(1974~1991年)
  1.3 EPRDF政権期(1991年~現在)
 2.アムハラの結婚
  2.1 アムハラにおけるジェンダー関係
  2.2 婚姻の慣習
 3.調査地の概要
 4.EPRDFによる土地再分配と慣習の変化
  4.1 調査地におけるEPRDFによる土地再分配の概要
  4.2 土地再分配が女性にもたらしたもの
  4.3 土地の権利の変化をもたらしたもの――土地不足と法律
 おわりに

第2章 越境する女性たち――海外出稼ぎが変える家族のかたち
 はじめに
 1.なぜ出稼ぎに行くのか?――ローザの場合
 2.「家政婦」という経験
  2.1 暴力から逃げ出す――ウバンチの場合
  2.2 楽な仕事でお金を稼げた――ラザの場合
  2.3 二つの国の経験――アンバルの場合
 3.ゆらぐ家族のゆくえ
  3.1 家族のために家を建てる――ウバンチの場合
  3.2 村の女に戻る――ラザの場合
  3.3 自立の道を探る――アンバルの場合
 おわりに――海外出稼ぎが変える女性の生き方


第2部 グローバル言説と向き合う

第3章 家族計画をめぐるジレンマ――オロミア州バレ県の農村より
 はじめに
 1.調査地概要
 2.子供をもつこと
  2.1 子供の数
  2.2 子供の性別
  2.3 出産間隔
  2.4 夫婦にとっての子供をもつことの意味
  2.5 子供に期待される役割
 3.避妊の知識と経験
  3.1 避妊薬(デポプロベラ、ピル、インプラノン)に関する知識
  3.2 避妊薬・避妊具の効果の信頼性について
  3.3 避妊薬・避妊具の副作用についての知識と経験
  3.4 避妊薬のもつ副作用に対する医療従事者・援助関係者の認識
 4.家族計画に関する意識や行動に影響を与える要因
  4.1 コミュニティにおける家族計画に対する一般的な意見
  4.2 家族計画と宗教
  4.3 家族計画とジェンダー
 おわりに

第4章 女性性器切除と廃絶運動
 はじめに
 1.エチオピアにおけるFGC
  1.1 FGCの全体的な推移
  1.2 FGCと民族集団
  1.3 エチオピアにおけるFGC廃絶の取り組み
 2.各地域の状況
  2.1 FGCの現状に関する調査
 3.FGCの廃絶活動とその影響
  3.1 NGOとFGC廃絶活動
  3.2 地域住民との話し合いと廃絶活動――オロミア州におけるHundeeの活動
  3.3 廃絶に対する抵抗――南部諸民族州ホールの例
 おわりに


第3部 体制に挑む

第5章 戦う女性たち――ティグライ人民解放戦線と女性
 はじめに
 1.ティグライ社会における女性
 2.TPLFと女性
  2.1 TPLFの展開
  2.2 TPLFと女性
  2.3 解放区における女性解放の推進と女性の組織化
 3.女性兵士の経験
  3.1 女性兵士の動員・参加
  3.2 戦闘の経験
  3.3 女性兵士の結婚・出産
  3.4 女性兵士の経験と誇り
 4.戦後のティグライ女性と女性兵士
  4.1 デルグ政権の崩壊
  4.2 除隊と戦後の女性兵士
  4.3 継続する女性解放と課題
 おわりに

第6章 キリスト教国家とムスリム聖女――スィティ・ムーミナの奇跡譚を通して
 はじめに
 1.ムスリム女性聖者と奇跡
  1.1 聖者/聖人とその奇跡について
  1.2 ムスリム世界の女性聖者
  1.3 『偉大なる所業』の構成と特徴
 2.スィティ・ムーミナの人生
  2.1 皇帝と父イメル・ウォルドゥ
  2.2 権力者との軋轢
  2.3 アウェケ氏のこと
  2.4 グッバ・コリッチャからバレ地方へ
  2.5 アルシ地方にて
  2.6 衣服と食事
  2.7 アルシ地方グナにて
  2.8 ファラカサで死去
 おわりに――キリスト教国家とムスリム聖女


第4部 聖性に集う

第7章 ハドラに集う女性たち
 はじめに
 1.B村の精霊信仰とハドラ集会
  1.1 ガダ体系
  1.2 精霊
 2.ハドラに集う女性たち
  2.1 霊媒師と従者
  2.2 精ウカビ霊への供儀と奉仕
  2.3 オロモの慣習の励行
 3.悩みの物語の身体的受容
  3.1 特定されない原因
  3.2 「精霊の秘密」

第8章 「生活の向上」を目指す――ムスリム聖者村における女性組合の試み
はじめに
 1.エチオピアの住民組織と国家
 2.聖者信仰が息づく村
  2.1 オッバトリ行政村
  2.2 ムスリム聖者が暮らす集落
  2.3 トリ集落に集う
  2.4 宗教的な生活
 3.住民の生活と経済活動
  3.1 「手から口への生活」
  3.2 現金獲得の手段
  3.3 現金収入の行方
  3.4 生活を支える関係
  3.5 生活が困難な女性たち
 4.女性組合の活動
  4.1 平和を願う祈り
  4.2 平和組合から女性貯蓄貸付組合へ
  4.3 経済的利益の獲得を目指す
  4.4 マイクロファイナンスの試み
 5.精神的平和と経済的成功の相克
  5.1 成功例としての評価
  5.2 組合に対する不信感
  5.3 国家の思惑
 おわりに

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 索引
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