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「戦争体験」とジェンダー
本体4,000円+税
ISBN 9784750344638
判型・ページ数 A5・272ページ
出版年月日 2017/01/30

「戦争体験」とジェンダー

アメリカ在郷軍人会の第一次世界大戦戦場巡礼を読み解く

アメリカ在郷軍人会の西部戦線巡礼事業を事例として、第一次世界大戦がいかにジェンダー化された平凡化という策略の過程を経ることになったのかを分析した労作。ジョージ・モッセの「戦争の平凡化」概念に、シンシア・エンローの〈策略〉概念を組み合わせ、さまざまな一次資料を用いて、「戦争体験」のジェンダー化された序列」の動態を解明する。

 凡例

序章 「軍事化」と「平凡化」をめぐる諸問題
 1 「軍事化とジェンダー」論再考
 2 「戦争の平凡化」の担い手としての退役軍人組織
 3 先行研究の整理
 4 本書の構成

第1章 「戦争体験」のジェンダー化された序列
 1 フランス再訪エッセイコンテスト
 2 歴史的背景――南北戦争・米西戦争
 3 「第一の戦場」と「第二の戦場」
 4 アメリカ軍の「地獄絵図」
 5 序列の厳格化と曖昧化――「神話化」と「平凡化」の再定義
 6 〈策略〉としての「戦争の平凡化」の過程
 (1)切り詰められた「第二の戦場」
 (2)戦争目的のセクシュアル化
 (3)「擬似郷愁」の装置
 (4)組み替えられた「戦争体験」の序列――憧れの「パリ体験」

第2章 アメリカ在郷軍人会の設立過程
 1 二つの「アメリカ在郷軍人会」
 2 在郷軍人会の「一〇〇パーセント・アメリカニズム」
 3 在郷軍人会の組織構造
 (1)全国本部と州支部
 (2)地方基地
 (3)看護婦の地位
 4 ヘレン・フェアチャイルド基地の創設
 5 機関誌投稿欄上の看護婦論争

第3章 戦場巡礼の開始――フランス再訪から「聖地」再訪へ(一九一九年~一九二一年)
 1 「真の巡礼者」の登場
 2 「首尾よくいかなかった」アメリカ軍戦場墓地
 3 「男たち」の在郷軍人会巡礼――一九二一年
 (1)「聖地」再訪と「一次的郷愁」
 (2)「失敗」の背景――州支部の反発

第4章 戦場巡礼の変容――「理想の絶え間ない再聖化」のために(一九二二年~一九二四年)
 1 アメリカ人による戦後フランス観光
 2 「思い出」と化すフランス戦場
 3 トーマス・クックと在郷軍人会――一九二二年巡礼
 4 「豪華」から「安価」へ

第5章 大規模化する戦場巡礼――「聖地」創出へ(一九二五年以降)
 1 「フランス大会委員会」の設置
 2 「機会を逸した人々」のために
 3 元従軍看護婦のフランス再訪
 4 「神聖なるもの」の危機
 5 新時代の〈策略〉
 (1)戦場巡礼と子どもたち
 (2)「生きている聖地」

終章 「戦争体験」のジェンダー学のために
 1 序列の応用可能性
 2 「平和を愛する/戦争を抱きしめる」人々
 3 序列の周縁から問う

 あとがき

 在郷軍人会略年表
 参考文献
 図表一覧
 事項索引
 人名索引

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