本体3,800円+税
ISBN | 9784750344539 |
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判型・ページ数 | A5・252ページ |
出版年月日 | 2016/12/31 |
現代スペインの諸相
多民族国家への射程と相克
フランコ死去から40年、民主化と経済の自由化が進んだスペインはそこからどんな教訓を得、今後どこへ向かって行こうとしているのか。経済格差、自治州の独立騒動など様々な課題を抱える現在の情勢に、11名の研究者が各自の視点から迫る総合的スペイン論。
はしがき[牛島万]
第1章 スペイン政治社会の変遷[川成洋]
はじめに
1.フアン・カルロス1世の即位からスアレス内閣の総辞職
2.「23-F」クーデター
3.社会労働党(PSOE)政権から、その後の多党制政権
おわりに
第2章 スペイン移民社会の変遷[中川功]
1.フランコ体制下の移民送り出し
2.スペイン人移民の帰還とスペインへの外国人の本格的受け入れ
(1)スペイン人移民の母国帰還
(2)送り出しつつ受け入れが始まった
3.経済危機と外国人受け入れの継続
(1)在留モロッコ人とイスラーム人口の増加
(2)在留エクアドル人と母国への帰還
(3)「外国人労働者」としてのルーマニア人
(4)ライフスタイル移住者としてのイギリス人
4.スペインにおける「移民」の出入国新現象
(1)スペイン人の国外移住
(2)スペインにおける難民の受け入れと不法侵入
5.今後の課題.むすびにかえて
第3章 アンダルシアの社会経済の変遷[塩見千加子]
はじめに
1.アンダルシア自治州の成立とフェリぺ・ゴンサレス政権
2.高い失業率
3.古くからの土地の問題と新しい農業
4.工業および他の産業の現状と問題点
5.伝統的な移民流出地域としてのアンダルシア
6.多文化社会の到来と課題
7.再び移民流出地域へ
8.文化と価値観の変容
第4章 直接投資とスペイン経済の変遷[成田真樹子]
はじめに
1.スペインの直接投資の動向
(1)EU(EC)加盟前(1975年から1985年)
(2)EU(EC)加盟後:対内直接投資拡大期(1986年から1992年)
(3)低迷期(1993年から1997年)
(4)対外直接投資拡大期(1998年から2007年)
(5)危機期(2008年から2013年)
2.スペイン直接投資の要因分析
(1)対内直接投資拡大期(1986年から1992年)
(2)低迷期(1993年から1997年)
(3)対外直接投資拡大期(1998年から2007年)
3.スペインの直接投資と経済の発展段階
4.2度の危機とスペイン直接投資
むすびにかえて
第5章 スペイン外交問題の変遷[細田晴子]
はじめに
1.地中海諸国・中東諸国とスペイン:西欧との懸け橋
2.南北アメリカとスペイン:2国間から多国間へ
3.欧州のスペイン:欧州が解決、からスペインが解決策へ?
4.スペインのパブリック・ディプロマシー:情報発信の多様化
おわりに
(1)民主主義国家スペイン
(2)国際社会への復帰、立ち位置
(3)理念の変化
第6章 カタルーニャ分離独立をめぐる相克とその行方[牛島万]
はじめに
1.2006年自治憲章の違憲判決
2.スペイン自治州制度上の問題
3.カタルーニャ自治州の言語政策
4.カタルーニャの分離独立の明暗を決める法的根拠
むすびにかえて――独立国カタルーニャを想定する
第7章 民主化によるバスクの変遷[梶田純子]
1.フランコ死後の民主化の中でのバスク
2.ナショナリズムとETA
3.“Gure esku dago”「私たちの手にある」
4.バスク語復権運動
5.スポーツとナショナリズム
(1)自転車
(2)サッカー
(3)闘牛
6.バスク高速鉄道網“Y vasca”
7.バスクの企業
(1)ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行
(2)イベルドローラ社
(3)ペトロノール社
(4)モンドラゴン協同組合企業体
8.2015年12月の総選挙
9.終わりに
第8章 ガリシアにおける新しいナショナリズム[大木雅志]
はじめに
1.ガリシア・アイデンティティの特殊性
2.「新しいナショナリズム」の誕生
3.ナショナリズム政党の結集と総選挙の実施
4.ガリシア自治憲章及び自治政府の成立
5.ガリシア自治州議会選挙の実施
6.保守長期政権「パックス・フラギアーナ」
7.ヌンカ・マイス運動と環境意識の高まり
8.現代におけるナショナリズムとBNGの分裂
結論
第9章 現代スペイン社会における「宗教性」のゆくえ[渡邊千秋]
1.前史―「国教とはカトリック」だった時代―
2.宗教関連事項の法的枠組み―民政移行期以降―
3.スペインに居住する人々の宗教性、その変化
4.数値から見る宗教的マイノリティの存在
5.宗教教育をめぐる攻防
6.「宗教」へのコミットメント―宗教的多元主義から戦闘的な宗教的中立まで―
7.おわりに―スペイン社会における世俗化のゆくえ―
第10章 現代スペインにおける女性問題の変遷[磯山久美子]
1.良妻賢母から、働く女性の登場へ
2.さまざまな分野での女性の可視化――第二共和政時代から内戦まで
3.妻、母への回帰――フランコ独裁
4.個としての女性へ
(1)高学歴化とキャリア形成
(2)女性労働の問題
(3)女性はどこへ向かうのか
コラム[影浦亮平]
コラム① マラーノとフランス現代思想
コラム② オルテガ・イ・ガセーの大衆社会論の特徴とハイデガー
コラム③ スペインの多文化性とマイモニデス
索引
監修者・編著者・執筆者紹介
第1章 スペイン政治社会の変遷[川成洋]
はじめに
1.フアン・カルロス1世の即位からスアレス内閣の総辞職
2.「23-F」クーデター
3.社会労働党(PSOE)政権から、その後の多党制政権
おわりに
第2章 スペイン移民社会の変遷[中川功]
1.フランコ体制下の移民送り出し
2.スペイン人移民の帰還とスペインへの外国人の本格的受け入れ
(1)スペイン人移民の母国帰還
(2)送り出しつつ受け入れが始まった
3.経済危機と外国人受け入れの継続
(1)在留モロッコ人とイスラーム人口の増加
(2)在留エクアドル人と母国への帰還
(3)「外国人労働者」としてのルーマニア人
(4)ライフスタイル移住者としてのイギリス人
4.スペインにおける「移民」の出入国新現象
(1)スペイン人の国外移住
(2)スペインにおける難民の受け入れと不法侵入
5.今後の課題.むすびにかえて
第3章 アンダルシアの社会経済の変遷[塩見千加子]
はじめに
1.アンダルシア自治州の成立とフェリぺ・ゴンサレス政権
2.高い失業率
3.古くからの土地の問題と新しい農業
4.工業および他の産業の現状と問題点
5.伝統的な移民流出地域としてのアンダルシア
6.多文化社会の到来と課題
7.再び移民流出地域へ
8.文化と価値観の変容
第4章 直接投資とスペイン経済の変遷[成田真樹子]
はじめに
1.スペインの直接投資の動向
(1)EU(EC)加盟前(1975年から1985年)
(2)EU(EC)加盟後:対内直接投資拡大期(1986年から1992年)
(3)低迷期(1993年から1997年)
(4)対外直接投資拡大期(1998年から2007年)
(5)危機期(2008年から2013年)
2.スペイン直接投資の要因分析
(1)対内直接投資拡大期(1986年から1992年)
(2)低迷期(1993年から1997年)
(3)対外直接投資拡大期(1998年から2007年)
3.スペインの直接投資と経済の発展段階
4.2度の危機とスペイン直接投資
むすびにかえて
第5章 スペイン外交問題の変遷[細田晴子]
はじめに
1.地中海諸国・中東諸国とスペイン:西欧との懸け橋
2.南北アメリカとスペイン:2国間から多国間へ
3.欧州のスペイン:欧州が解決、からスペインが解決策へ?
4.スペインのパブリック・ディプロマシー:情報発信の多様化
おわりに
(1)民主主義国家スペイン
(2)国際社会への復帰、立ち位置
(3)理念の変化
第6章 カタルーニャ分離独立をめぐる相克とその行方[牛島万]
はじめに
1.2006年自治憲章の違憲判決
2.スペイン自治州制度上の問題
3.カタルーニャ自治州の言語政策
4.カタルーニャの分離独立の明暗を決める法的根拠
むすびにかえて――独立国カタルーニャを想定する
第7章 民主化によるバスクの変遷[梶田純子]
1.フランコ死後の民主化の中でのバスク
2.ナショナリズムとETA
3.“Gure esku dago”「私たちの手にある」
4.バスク語復権運動
5.スポーツとナショナリズム
(1)自転車
(2)サッカー
(3)闘牛
6.バスク高速鉄道網“Y vasca”
7.バスクの企業
(1)ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行
(2)イベルドローラ社
(3)ペトロノール社
(4)モンドラゴン協同組合企業体
8.2015年12月の総選挙
9.終わりに
第8章 ガリシアにおける新しいナショナリズム[大木雅志]
はじめに
1.ガリシア・アイデンティティの特殊性
2.「新しいナショナリズム」の誕生
3.ナショナリズム政党の結集と総選挙の実施
4.ガリシア自治憲章及び自治政府の成立
5.ガリシア自治州議会選挙の実施
6.保守長期政権「パックス・フラギアーナ」
7.ヌンカ・マイス運動と環境意識の高まり
8.現代におけるナショナリズムとBNGの分裂
結論
第9章 現代スペイン社会における「宗教性」のゆくえ[渡邊千秋]
1.前史―「国教とはカトリック」だった時代―
2.宗教関連事項の法的枠組み―民政移行期以降―
3.スペインに居住する人々の宗教性、その変化
4.数値から見る宗教的マイノリティの存在
5.宗教教育をめぐる攻防
6.「宗教」へのコミットメント―宗教的多元主義から戦闘的な宗教的中立まで―
7.おわりに―スペイン社会における世俗化のゆくえ―
第10章 現代スペインにおける女性問題の変遷[磯山久美子]
1.良妻賢母から、働く女性の登場へ
2.さまざまな分野での女性の可視化――第二共和政時代から内戦まで
3.妻、母への回帰――フランコ独裁
4.個としての女性へ
(1)高学歴化とキャリア形成
(2)女性労働の問題
(3)女性はどこへ向かうのか
コラム[影浦亮平]
コラム① マラーノとフランス現代思想
コラム② オルテガ・イ・ガセーの大衆社会論の特徴とハイデガー
コラム③ スペインの多文化性とマイモニデス
索引
監修者・編著者・執筆者紹介