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現代中国を知るための44章【第5版】
本体2,000円+税
ISBN 9784750344461
判型・ページ数 4-6・396ページ
出版年月日 2016/12/31

現代中国を知るための44章【第5版】

※改訂版が刊行されていますのでご注意ください。

国際社会においての存在感をますます増してきた中国。胡錦濤・温家宝体制を引き継いだ、習近平・李克強指導部がどのようなかじ取りをしていくのかを、政治、経済、社会、国際関係の視点から解説する、時宜を得た入門書。

 

【執筆者一覧】

藤野彰(ふじの・あきら)
中国問題ジャーナリスト、北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院教授。1955年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。読売新聞上海特派員、北京特派員、シンガポール支局長、国際部次長、中国総局長、編集委員を歴任。主な著書に『「嫌中」時代の中国論』(柏艪舎)、『臨界点の中国』(集広舎)、『現代中国の苦悩』(日中出版)、『嘆きの中国報道』(亜紀書房)、『客家と中国革命』(東方書店、共著)など。

曽根康雄(そね・やすお)
日本大学経済学部教授。博士(学術)。1961年生まれ。東京外国語大学大学院地域研究研究科修了。野村総合研究所、野村国際(香港)などを経て、2012年4月より現職。主な著書に『江沢民の中国経済』(日本経済新聞社)、『香港と中国:融合する華人経済圏』(日本能率協会、共著)、監訳書に『呉敬璉、中国経済改革への道』(NTT出版)など。

高井潔司(たかい・きよし)
桜美林大学リベラルアーツ学群メディア専攻教授、北海道大学名誉教授。1948年生まれ。元読売新聞北京支局長、論説委員。主な著書に『中国文化強国宣言批判』(蒼蒼社)、『新聞ジャーナリズム論』(桜美林大学北東アジア総合研究所、共著)など。翻訳に『中国における報道の自由』(同、共訳)など。

石井利尚(いしい・としなお)
読売新聞東京本社編集局世論調査部次長。1965年生まれ。東京外国語大学中国語学科卒。北京特派員、経済部記者、台北特派員、国際部次長などを経て現職。共著書に『膨張中国』(中公新書)、『チャイナNOW──50歳の中国診断』(中央公論新社)。共訳書に『2030年 中国はこうなる』(科学出版社東京)。

西茹(シー・ルー)
北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院准教授。1986年、瀋陽師範学院中国語言文学系卒。遼寧省『新思惟輯刊』『遼寧青年』編集者を経て、北海道大学大学院国際広報メディア研究科博士課程修了、博士。2008年より現職。著書に『中国の経済体制改革とメディア』(集広舎・中国書店)、『習近平政権の言論統制』(蒼蒼社、共著)など。

遊川和郎(ゆかわ・かずお)
亜細亜大学アジア研究所教授。1959年生まれ。東京外国語大学中国語学科卒。上海復旦大学留学、外務省専門調査員(在香港日本総領事館、在中国日本大使館)、(株)日興リサーチセンター上海駐在員事務所長、北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院准教授、教授などを経て2012年から現職。主な著書に『中国を知る』(日経文庫)など。

比嘉清太(ひが・きよた)
読売新聞東京本社編集局政治部記者。1978年生まれ。東京大学教養学部卒。国際部記者、社会部記者、瀋陽特派員、台北特派員、広州・香港特派員などを経て現職。

及川淳子(おいかわ・じゅんこ)
桜美林大学グローバル・コミュニケーション学群専任講師。日本大学大学院総合社会情報研究科博士後期課程修了、博士(総合社会文化)。専門は現代中国の社会、特に言論空間に関する研究。主な著書に『現代中国の言論空間と政治文化──「李鋭ネットワーク」の形成と変容』(御茶の水書房)、『中国リベラリズムの政治空間』(勉誠出版、共著)など。

魯諍(ろ・そう)
北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院博士課程在学中。同大学院修士課程修了後、2006年から2014年まで読売新聞瀋陽支局、同中国総局で助手を務める。共著に『日中対立を超える「発信力」』(日本僑報社)。共訳書に『中国における報道の自由』(桜美林大学北東アジア総合研究所)。

 転変する現代中国をどうとらえるか──まえがきにかえて


Ⅰ 習近平時代の政治動向

第1章 「中華民族の偉大なる復興」への道──不透明感に満ちた大国化路線
第2章 権力掌握を進める習近平政権──建党100周年への政治課題
第3章 建国後の政治と改革・開放40年──変動のなかの一貫性
第4章 共産党独裁体制と内部矛盾──「一元化」と「多元化」の相剋
 【コラム1】中国共産党の地殻変動──「ポスト文革」世代の進出と意識変化
第5章 膨張する軍事力と習近平の軍改革──「強軍の夢」があおる中国脅威論
 【コラム2】「政権は銃口によって守られる」──体制維持装置としての「党の軍隊」
第6章 出口の見えない体制腐敗──「トラもハエもたたく」撲滅作戦の内実
第7章 漢族主導の「民族区域自治」──少数民族の「同化」と経済格差
第8章 火薬庫のチベット、新疆ウイグル──強権統治への抵抗と先鋭化する民族摩擦
第9章 改善遠のく人権・民主化──厳しさを増す「異論」封殺
第10章 台頭する中間層の政治意識──改革推進か安定維持か
第11章 メディア改革と「報道の自由」──統制はどこまで可能か


Ⅱ 転換期を迎えた経済情勢

第12章 「中国ショック」の本質──中国経済を取り巻く状況の変化とリスク
第13章 「リコノミクス」から「新常態」へ──高度成長の終焉と政策転換の模索
第14章 「ゾンビ企業」と不動産問題──新たな成長に必要な「負の遺産」処理
第15章 イノベーション戦略の行方──「製造強国」への転換と民営企業の役割
第16章 金融システム改革──「市場化」の進展とジレンマ
 【コラム3】浸透する「影の銀行」「ネット金融」──非正規金融の拡大と金利の市場化
第17章 進展する人民元の国際化──「自由化」途上の狙いとリスク
第18章 都市・農村一体化の展望──「新型都市化」で格差は解消できるか
第19章 対外開放の変容と新通商ルールの模索──「走出去」とFTA
第20章 新シルクロード構想とAIIB──経済協力を通じた勢力圏拡大
第21章 変わる日中経済──補完関係は安価な労働力から旺盛な購買力へ


Ⅲ 社会の新たな胎動と課題

第22章 急速に膨張する情報化社会──ネット人口7億の衝撃と動向
第23章 拡大する情報空間における世論──SNS「民意」の社会的影響力
第24章 逼迫する環境・エネルギー問題──高度成長が引き起こす世界的波紋
第25章 国民生活を脅かす食品安全問題──安心を求め、「爆買い」の一因にも
第26章 進行する高齢化の圧力──誰が億単位の老人を養うのか
第27章 「一人っ子」から「二人っ子」へ──計画出産政策の大転換に潜む矛盾
第28章 台頭する「80後」「90後」──起業精神に富んだ一人っ子世代の現実
 【コラム4】「X二代」をめぐる怨嗟と同情──階層の固定化が生んだ社会現象
第29章 ジェンダーとフェミニズム運動──女性の権利は拡大したか
第30章 都市と農村で拡大する教育格差──発展のひずみに翻弄される子供たち
第31章 「公民社会」のカギを握るNGO──高まる存在感と政治による統制強化
第32章 頻発する重大事故の底流──不十分な情報公開が再生産する人災


Ⅳ 対外戦略と一国二制度

第33章 大国外交の基本戦略──強気の対外姿勢と増幅する国際摩擦
 【コラム5】中国外交は本当に「したたか」なのか──失墜する国家イメージ
第34章 米中のシーソーゲーム──「新しい大国関係」をめぐる攻防
第35章 低迷する日中関係──メディア報道と国民感情の歪み
第36章 尖閣をめぐる日中摩擦──問題の歴史的背景と対立点
第37章 多極化のなかの中露関係──対米を意識した戦略的共闘
第38章 流動化する中朝関係──不信感が渦巻く「同盟」の虚実
第39章 同床異夢の中韓関係──深まる経済相互依存と対北戦略
第40章 対ASEAN外交──陸海の「南進」路線と深まる経済関係
第41章 緊張高まる南シナ海──領有権紛争と中国の実効支配加速
第42章 アメとムチの対台湾政策──経済緊密化と政治対話のはざまで
第43章 「蔡英文の台湾」の行方──民進党の政権奪還と山積する課題
第44章 香港「返還20年」の明暗──「雨傘運動」と一国二制度の動揺

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