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周産期からの子ども虐待予防・ケア
本体2,200円+税
ISBN 9784750344416
判型・ページ数 A5・160ページ
出版年月日 2016/11/25

周産期からの子ども虐待予防・ケア

保健・医療・福祉の連携と支援体制

子ども虐待における「予防」と「ネットワーク」の重要性を現場に即した形で解説する。著者自身が実践者として向き合ってきた虐待してしまった親、傷ついた子どもたちから学んだことを事例とともに紹介しながら、支援者であることの意味を改めて問い直す。

 はじめに

第1章 保健師と子ども虐待
 1 世界に誇れる母子保健に至るまで
 2 頭から離れなかった「虐待」という二文字
 3 支援者も対象者も支えられることで生まれるゆとり
 4 「措置」「指摘」ではなく、「支援」へ
 5 そして、今
 6 市町村保健師の出番
 ◇コラム◇
  母子保健の着実な実行で虐待予防を叶えたい

第2章 予防の三段階
 1 厚みのある母子保健活動の仕組みにこそ虐待予防の視点を
 2 一次から二次・三次「予防」に共通する目的と対応原則
 ◇コラム◇
  私の惑いの救われ方
  二次予防の代表格 スクリーニングはツールの1つ
  非器質性発育障害NOFTT
  虐待通告は、義務

第3章 多分野・多職種協働は大原則―ネットワーク―
 1 ネットワーク拠点の要対協
 2 親子のリジリエンスを支える
 3 柔軟性と自由度の高い個別ケース会議
 4 個別ケース会議は、事例からの学びと施策の宝庫
 5 つなげない、つながない、かかわらないからの脱出
 6 支援者もケアを必要としている
 7 死亡事例から引き受ける重い痛み
 ◇コラム◇
  個別ケース会議で実行力のあるシステムを
  個別ケース検討が支援者にもたらす効能
  「人間は間違える」が前提

第4章 妊娠期からの親子支援
 1 妊娠中のメンタルヘルスの重要性
 2 待ちに待った「特定妊婦」の法定化
 3 特定妊婦の規定による混乱を乗り越えて
 4 模索しながら進もう。妊娠期の支援のあるべき姿を求めて
 ◇コラム◇
  妊娠期のSOS――妊婦のみならず夫やパートナーの性格傾向を知る
  母子健康手帳交付時面接を好機に
  通知を連携・協働の手段に
  ハイリスク妊婦と特定妊婦

第5章 赤ちゃんのいる生活
 1 新生児訪問と全戸訪問
 2 入り口の母子保健から家族支援・地域支援へ
 ◇コラム◇
  万能感は弊害

第6章 「親を理解したい」から始まる個別支援
 1 「出会い」は、緊張の瞬間
 2 「ネガティブ感情も表出してもらえる人」になる――専門的な出会い方
 3 援助関係が成立するということ
 4 アセスメント(判断)は成熟する
 ◇コラム◇
  拒否されたり、心を開いてくれない1つの理由
  「何かあったら相談してね」と言われていたけど

第7章 自己否定からの解放を促す親支援グループ
 1 親支援グループ(PSG)とは
 2 一次予防のグループ、二次予防のグループ
 3 育児サークルなどに参加する親の二面性
 ◇コラム◇
  「試し行動」
  関係性から生じる課題に取り組む自助グループの可能性

第8章 災害という恐怖と子どもたちの危機
 1 脅威体験や喪失体験で心に傷を負った親や子ども
 2 子どもの不安定を引き寄せる親の不安
 3 疲弊する親を救い、震える子どもを守る
 4 私たち保健師は、被災体験を有する親子に「なに」ができたのだろう
 ◇コラム◇
  どうしたら…よかったのだろう…せいいっぱい…

 おわりに――暴力関係からの解放、そして回復へ

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