本体4,600円+税
ISBN | 9784750344171 |
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判型・ページ数 | 4-6・368ページ |
出版年月日 | 2016/10/27 |
グローバル化する世界と「帰属の政治」
移民・シティズンシップ・国民国家
社会学者ロジャース・ブルーベイカーの近年の研究の全体像を俯瞰できる論文を収載した日本版独自の書籍化。国民国家やネーションを中心に置いた実際的観点から、グローバル化する世界における移民、シティズンシップ、ナショナリズム、エスニシティをめぐる問題を精緻に考察する。近年の移民/難民問題、世界情勢を考察する上でも示唆に富む議論を展開。
序章 集団からカテゴリーへ――エスニシティ、ナショナリズム、移民、シティズンシップに関する三十余年間の研究をふり返って
第1部 グローバル化する世界と国民国家
第1章 移民、メンバーシップ、国民国家
1.「国民国家」というカテゴリー
2.帰属の政治
3.理念化されたメンバーシップ・モデルと帰属の政治
4.移民と帰属の政治
5.国境外の親族と外的な帰属の政治
6.国民国家とナショナリズム――その順応性と変容
第2章 ネーションの名において――ナショナリズムと愛国主義の考察
1.「ネーション」を問う
2.「ネーション」の用いられ方
3.「ポストナショナリズム」の議論
4.ナショナリズムの限定的な擁護
第3章 ナショナリズム、エスニシティ、近代
1.はじめに――「複数の近代」の再検討
2.近代――単一か複数か
3.近代化論批判を再訪する
4.エスニシティとナショナリズムに関する「単一の近代」の観点
5.おわりに――「単一の近代」の再評価
第2部 「帰属の政治」と移民政策
第4章 ドイツと朝鮮における越境的メンバーシップの政治――国境外の民族同胞問題の再編成[ジェウン・キムとの共著]
1.越境的メンバーシップ政治の比較分析――本章で論じる問題の概要
2.歴史的文脈
3.再移住者を被追放者に――冷戦期の越境的ドイツ人の受け入れ
4.競合する祖国――南北朝鮮のあいだに置かれた在日朝鮮人
5.冷戦下での越境的メンバーシップの政治
6.ドイツにおける民族移民の終焉
7.遅れてきた祖国――国境外の「親族」として再編成された中国朝鮮族
8.分岐する軌跡
9.結論
第5章 同化への回帰か?――フランス、ドイツ、アメリカにおける移民をめぐる視座の変化とその帰結
1.差異主義的転回
2.「同化」の二つの意味
3.三つの事例
4.結論――変化する概念
第3部 認知的視座に向けて
第6章 認知としてのエスニシティ[マラ・ラブマン、ピーター・スタマトフとの共著]
1.エスニシティ研究と「認知的転回」
2.カテゴリーとカテゴリー化――認知的転回の始まり
3.認知的視座――カテゴリーから図式へ
4.認知的視座がエスニシティ研究においてもつ含意
5.結論
第7章 分析のカテゴリーと実践のカテゴリー――ヨーロッパの移民諸国におけるムスリムの研究に関する一考察
《編訳者解説》グローバル化する世界において「ネーション」を再考する――ロジャース・ブルーベイカーのネーション中心的アプローチについて[佐藤成基]
1.はじめに――「国民国家の相対化」を越えて
2.国民国家の中心性――「帰属の政治」をめぐって
3.認知的視座――集団からカテゴリーへ
4.限定的なナショナリズム擁護――ネーションの包摂性をめぐって
5.おわりに――「ネーション中心的」なアプローチからの問いかけ
後記
索引
第1部 グローバル化する世界と国民国家
第1章 移民、メンバーシップ、国民国家
1.「国民国家」というカテゴリー
2.帰属の政治
3.理念化されたメンバーシップ・モデルと帰属の政治
4.移民と帰属の政治
5.国境外の親族と外的な帰属の政治
6.国民国家とナショナリズム――その順応性と変容
第2章 ネーションの名において――ナショナリズムと愛国主義の考察
1.「ネーション」を問う
2.「ネーション」の用いられ方
3.「ポストナショナリズム」の議論
4.ナショナリズムの限定的な擁護
第3章 ナショナリズム、エスニシティ、近代
1.はじめに――「複数の近代」の再検討
2.近代――単一か複数か
3.近代化論批判を再訪する
4.エスニシティとナショナリズムに関する「単一の近代」の観点
5.おわりに――「単一の近代」の再評価
第2部 「帰属の政治」と移民政策
第4章 ドイツと朝鮮における越境的メンバーシップの政治――国境外の民族同胞問題の再編成[ジェウン・キムとの共著]
1.越境的メンバーシップ政治の比較分析――本章で論じる問題の概要
2.歴史的文脈
3.再移住者を被追放者に――冷戦期の越境的ドイツ人の受け入れ
4.競合する祖国――南北朝鮮のあいだに置かれた在日朝鮮人
5.冷戦下での越境的メンバーシップの政治
6.ドイツにおける民族移民の終焉
7.遅れてきた祖国――国境外の「親族」として再編成された中国朝鮮族
8.分岐する軌跡
9.結論
第5章 同化への回帰か?――フランス、ドイツ、アメリカにおける移民をめぐる視座の変化とその帰結
1.差異主義的転回
2.「同化」の二つの意味
3.三つの事例
4.結論――変化する概念
第3部 認知的視座に向けて
第6章 認知としてのエスニシティ[マラ・ラブマン、ピーター・スタマトフとの共著]
1.エスニシティ研究と「認知的転回」
2.カテゴリーとカテゴリー化――認知的転回の始まり
3.認知的視座――カテゴリーから図式へ
4.認知的視座がエスニシティ研究においてもつ含意
5.結論
第7章 分析のカテゴリーと実践のカテゴリー――ヨーロッパの移民諸国におけるムスリムの研究に関する一考察
《編訳者解説》グローバル化する世界において「ネーション」を再考する――ロジャース・ブルーベイカーのネーション中心的アプローチについて[佐藤成基]
1.はじめに――「国民国家の相対化」を越えて
2.国民国家の中心性――「帰属の政治」をめぐって
3.認知的視座――集団からカテゴリーへ
4.限定的なナショナリズム擁護――ネーションの包摂性をめぐって
5.おわりに――「ネーション中心的」なアプローチからの問いかけ
後記
索引