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スペインの歴史を知るための50章
本体2,000円+税
ISBN 9784750344157
判型・ページ数 4-6・396ページ
出版年月日 2016/10/31

スペインの歴史を知るための50章

イベリア半島に位置するスペインは、アフリカへの玄関口として古来より人の往来が盛んであった。多様な民族や文化の融合という背景をもつ傍ら、現在のカタルーニャ等に代表される地域ナショナリズムが興隆するのはなぜか。歴史からスペインという国を理解する。

 

【執筆者一覧】

内村俊太(うちむら・しゅんた)
上智大学外国語学部准教授
専攻:スペイン近世史
主な訳書・論文:「16世紀スペインにおける修史事業」(『上智大学外国語学部紀要』50号、2015年)、「16世紀スペインにおける王権の歴史意識」(『西洋史学』240号、2011年)、「16世紀カスティーリャにおける商業都市と王国議会」(『スペイン史研究』24号、2010年)、「カスティーリャ近世都市における聖人崇敬」(『スペイン史研究』21号、2007年)、ジョン・H・エリオット「複合君主政のヨーロッパ」(古谷大輔・近藤和彦編『礫岩のようなヨーロッパ』山川出版社、2016年)、J・アロステギ・サンチェス他『スペインの歴史――スペイン高校歴史教科書』(共訳、明石書店、2014年)など。

加藤伸吾(かとう・しんご)
慶應義塾大学経済学部専任講師
専攻:スペイン現代史
主な論文:「アフリカからの非正規移民に関するスペインのメディア言説の持続と変容経済危機と政権交代前後の比較」(『上智ヨーロッパ研究』第6号、2014年)、「モンクロア協定と「合意」の言説の生成(1977年6~10月):世論、知識人、日刊紙『エル・パイース』」(『スペイン史研究』第28号、2013年)。

菊池信彦(きくち・のぶひこ)
国立国会図書館職員
専攻:スペイン近現代史、デジタルヒューマニティーズ、図書館情報学
主な論文:「デジタル化の『その先』へ――ヨーロッパにおける中世写本のデジタル化の現状とデジタルヒューマニティーズ」(『情報の科学と技術』65巻4号、2015年)、「フランシスコ・ピ・イ・マルガルのキューバ擁護論と歴史認識」(『スペイン史研究』第24号、2010年)、「カントナリスモと歴史の利用――カントン・ムルシアーノを中心に」(『史林』第93巻第5号、2010年)。

久米順子(くめ・じゅんこ)
東京外国語大学大学院総合国際学研究院准教授
専攻:スペイン中世美術史
主な著書:「ベアトゥス写本挿絵にみる中世イベリア世界」(『画像史料論 世界史の読み方』東京外国語大学出版会、2014年)、『11世紀イベリア半島の装飾写本』(中央公論美術出版、2012年)。

黒田祐我(くろだ・ゆうが)
信州大学学術研究院(人文科学系)准教授
専攻:中世スペイン・地中海交流史
主な著書・論文:『レコンキスタの実像――中世後期カスティーリャ・グラナダ間における戦争と平和』(刀水書房、2016年)、「十字軍としての『レコンキスタ』?――中世カスティーリャ王国における対異教徒戦争」(甚野尚志、踊共二編『中近世ヨーロッパの政治と宗教』ミネルヴァ書房、2014年)、「アンダルス社会から封建社会へ――農村社会構造研究とレコンキスタの新解釈」(『史学雑誌』118編10号、2009年)。

立石博高(たていし・ひろたか)
東京外国語大学学長
専攻:スペイン近代史、スペイン地域研究
主な著書・訳書:『概説近代スペイン文化史』(編著、ミネルヴァ書房、2015年)、『カタルーニャを知るための50章』(共編著、明石書店、2013年)、『アンダルシアを知るための53章』(共編著、明石書店、2012年)、『世界の食文化14 スペイン』(農文協、2007年)、『スペイン歴史散歩――多文化多言語社会の明日に向けて』(行路社、2004年)、『スペインにおける国家と地域――ナショナリズムの相克』(共編著、国際書院、2002年)、『世界歴史大系 スペイン史1・2』(共編著、山川出版社、2008年)、『スペイン・ポルトガル史』(編著、山川出版社、2000年)、『国民国家と市民――包摂と排除の諸相』(共編著、山川出版社、2009年)、『国民国家と帝国――ヨーロッパ諸国民の創造』(共編著、山川出版社、2005年)、『フランス革命とヨーロッパ近代』(共編著、同文舘出版、1996年)、J・アロステギ・サンチェス他『スペインの歴史――スペイン高校歴史教科書』(監訳、明石書店、2014年)、ヘンリー・ケイメン『スペインの黄金時代』(岩波書店、2009年)、アントニオ・ドミンゲス・オルティス『スペイン 三千年の歴史』(昭和堂、2006年)、リチャード・ケーガン『夢と異端審問――16世紀スペインの一女性』(松籟社、1994年)など。

永田智成(ながた・ともなり)
首都大学東京都市教養学部法学系助教
専攻:スペイン政治
主な著書・論文:『フランコ体制からの民主化――スアレスの政治手法』(木鐸社、2016年)、「民主化におけるフラガとスアレスの政治手法」(『スペイン史研究』第26号、2012年)。

中本香(なかもと・かおり)
大阪大学大学院言語文化研究科准教授
専攻:スペイン近世史
主な著書:「スペイン継承戦争にみる複合君主政――大きな政体・小さな政体」(古谷大輔・近藤和彦編『礫岩のようなヨーロッパ』山川出版社、2016年)、「七年戦争を契機とするスペインの帝国再編」(『Estudios Hispanicos』33号、2009年)、「啓蒙専制期のマドリード社会と女性の衣服」(武田佐知子編『着衣する身体と女性の周縁化』思文閣出版、2012年)、

久木正雄(ひさき・まさお)
慶應義塾大学法学部・流通経済大学社会学部・早稲田大学文学学術院非常勤講師
専攻:スペイン近世史
主な訳書・論文:J・アロステギ・サンチェス他『スペインの歴史――スペイン高校歴史教科書』(共訳、明石書店、2014年)、“The Spanish Jews and Converts in Late Medieval Thought: Statutes of Purity of Blood and the Tract of Juan de Torquemada”(Soyang Chungsesa Yongu: Journal of Western Medieval History, No. 26, 2010)、「16世紀後半カスティーリャにおける「血の純潔」規約論争――ガスパル・デ・ウセーダの『駁論』(1586年)を素材とした一考察」(『スペイン史研究』第23号、2009年)。

福山佑子(ふくやま・ゆうこ)
早稲田大学ヨーロッパ文明史研究所招聘研究員
専攻:古代ローマ史
主な著書・論文:「クラウディウスによる『共生』の模索とカリグラの記憶」(森原隆編『ヨーロッパ・「共生」の政治文化史』成文堂、2013年)、「政治手段としてのダムナティオ・メモリアエ――悪帝ドミティアヌスの形成」(『西洋史論叢』第30号、2008年)。

武藤祥(むとう・しょう)
関西学院大学法学部准教授
専攻:スペイン政治史
主な著書:『「戦時」から「成長」へ――1950年代におけるフランコ体制の政治的変容』(立教大学出版会、2014年)、『概説 近代スペイン文化史――18世紀から現代まで』(共著、ミネルヴァ書房、2015年)、『ヨーロッパの政治経済・入門』(共著、有斐閣、2012年)。

はじめに


第Ⅰ部 古代から中世へ

1 ポエニ戦争とイベリア半島――アルタミラからローマによる征服まで
 [コラム1]《歴史のスポット》ヌマンシアの抵抗と「スペイン人」
2 ローマ帝国の属州ヒスパニア――属州の繁栄とローマ支配の終焉
3 西ゴート王国① アリウス派時代――イベリア半島への進出と支配の確立
4 西ゴート王国② カトリック時代――7世紀の文化的繁栄と王国の滅亡


第Ⅱ部 中世のダイナミズム

5 「イスラーム世界」としてのイベリア半島――繰り返された文化変容
6 イスラーム諸王朝の「繁栄」――文化的な繁栄と「非軍事化」
 [コラム2]《歴史のスポット》スペイン中世のユダヤの遺産、トレードのトランシト教会
7 レコンキスタの始まりとキリスト教諸王国の成長――イベリア半島の「北」と「南」の邂逅
 [コラム3]《歴史のスポット》コバドンガの戦いと「レコンキスタ」の創造
8 カスティーリャ王国の台頭――アブ・ノーマルな「封建社会」
9 アラゴン連合王国の地中海進出――陸と海のはざまで
10 三宗教の共存――中世スペインを超えたテーマ
11 中世西ヨーロッパ世界のなかのスペイン――自らのアイデンティティを探る歴史
12 中世後期の混乱――危機と再編の時代


第Ⅲ部 近世のスペイン帝国

13 カトリック両王――スペイン帝国の幕開け
 [コラム4]《歴史のスポット》新大陸植民の先駆け、ラ・ラグーナ市の建設
14 1492年の歴史的意義――中世の終わり、近世の始まり
15 カルロス1世とフェリーペ2世――ハプスブルク朝の栄光と苦難
 [コラム5]《歴史のスポット》帝都マドリードとブエン・レティーロ宮
16 大航海時代とスペイン帝国――「太陽の沈まぬ帝国」
17 近世ヨーロッパのなかのスペイン帝国――ハプスブルク朝の外交戦略
18 オリバーレス伯公爵の改革計画――スペイン帝国再編の試み
19 カトリック信仰による統合――エリート文化と民衆文化
20 ハプスブルク期の社会・経済――スペイン帝国の内実
21 スペイン継承戦争と新組織王令――王朝の交代が引き起こした内戦と中央集権化
22 啓蒙とブルボン改革――啓蒙的改革派官僚のビジョンと戦略
23 ブルボン期の社会・経済――古い秩序からの脱却を求めて
24 ナポレオンと独立戦争――ゴドイを追い込んだ皇帝の野望とスペイン人の抵抗
 [コラム6]《歴史のスポット》バイレンの戦いとフランス軍の敗北の記憶


第Ⅳ部 近代国家形成に向けて

25 カディス議会と1812年憲法――自由主義の種をまく
26 自由主義改革とカルリスタ戦争――自由主義の展開
 [コラム7]《歴史のスポット》バルセローナの要塞シウタデッリャの建立と倒壊
27 1868年革命と第一共和政――「革命の6年間」
28 王政復古体制――見せかけの安定
29 近代社会の誕生――産業構造と社会関係の変化
30 19世紀国際政治のなかのスペイン――ウィーン体制から米西戦争まで
 [コラム8]《歴史のスポット》バルセローナ・ムンジュイックの丘と公共墓地
31 米西戦争の衝撃――「災厄」と「再生」


第Ⅴ部 現代のスペインへ

32 20世紀初頭の危機――モロッコ戦争とプリモ・デ・リベーラ独裁
33 地域ナショナリズムの台頭――政治運動としての地域主義の展開
34 第二共和政――改革と左右対立
35 第二共和政の崩壊――人民戦線の成立からスペイン内戦へ
 [コラム9]《歴史のスポット》ベルチーテの歴史的廃墟
36 スペイン内戦――「二つのスペイン」の全面衝突
37 フランコ体制の確立――分断と困窮からの脱却
 [コラム10]《歴史のスポット》エル・エスコリアルの戦没者の谷
38 戦後国際政治のなかのフランコ体制――孤立から西側の一員へ
39 経済成長と社会変動――内戦前と民主化前の比較
40 フランコ体制の崩壊から民主化へ――スアレスのリーダーシップと市民の役割
 [コラム11]《歴史のスポット》マドリードの街路名変更と歴史的記憶法
41 1978年憲法――スペイン国民の「和解」から「合意」、「幻滅」へ
42 スアレス政権~ゴンサレス政権――民主主義国家体制の確立
43 アスナール政権~ラホイ政権――「中級国」スペインの諸課題
44 欧州統合とスペイン――欧州のなかのスペイン、スペインのなかの欧州


第Ⅵ部 自治州国家の歴史的背景

45 中世諸国家と「ヒスパニア」――多様性を含んだ理念
46 スペイン近世国家のなかの諸地域――複合王政の時代
47 近代国家と地域ナショナリズムの関係――国民国家化の副産物
48 第二共和政およびフランコ体制下における地域――自治権の付与と撤回の歴史
49 自治州国家の構造――進行形の制度
 [コラム12]《国家と地域の諸相》スペインの諸言語と地域ナショナリズム
50 21世紀における国家と地域の関係への模索――独立という新たな問題との対峙
 [コラム13]《地域の諸相》社会問題と地域アイデンティティ


おわりに

参考文献
スペインの歴史を知るためのオンラインリソース
スペインの歴史を知るためのブックガイド
年表

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