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サイコセラピー臨床言語論
本体4,600円+税
ISBN 9784750343419
判型・ページ数 A5・336ページ
出版年月日 2016/04/25

サイコセラピー臨床言語論

言語研究の方法論と臨床家の言語トレーニングのために

本書は、心理療法における効果的な言葉の使い方を多くの事例を引きながら科学的に論じたものである。クライエントの言語行動からセラピーに必要な情報をどう読み取るか、また、そのために臨床家はどのような言語行動をとればよいか、具体的な方法論を明らかにする。

 本書によせて(平木典子)
 まえがき


第1章 臨床言語分析がもたらすもの
 1 はじめに
 2 日本におけるサイコセラピー・リサーチの動向と言語研究の立ち位置
 3 言語現象を捉える視座
  3.1 経験世界の組み立てと言い換え
  3.2 レトリックとしてのセラピー
 4 本書が拠って立つ言語理論
 5 本書の構成
  本書で例文として用いるセッション

第2章 選択体系機能言語学とサイコセラピー
 1 はじめに
 2 社会的コンテクストと言語システム
 3 選択するということ
 4 メタ機能に基づく選択肢
 5 サイコセラピーを俯瞰する
 6 会話分析との対照
 7 まとめ

第3章 交渉

 はじめに
 1 ムード構造
  1 ムード構造俯瞰
  2 プロトタイプ論から見たムード構造
  3 言いさし文をどう考えるか
  4 共話とサイコセラピー
  5 ムードタイプ各論
   ・説明ムード
   ・「からだ」
   ・「わけだ」
   ・「ものだ」と「ことだ」
  6 行為要求のムードタイプ
  7 問うこと
   7.1 日本語の疑問文
   7.2 ストラテジーとしてのyes/no疑問文の機能
 2 交渉詞
  1 交渉詞「ね」
  2 文末以外につく「ね」
  3 「ね」と「よ」の違い
  4 ポライトネスの観点から見る「ね」
  5 その他の交渉詞
 3 発話機能
  1 基本的発話機能
  2 発話機能
  3 節と節境界
  4 発話機能マッピング
 4 あいづち
  1 あいづちの文化社会的背景
  2 あいづちのヴァリエーション
  3 フィラー
 まとめ

第4章 対人的距離の操作
 はじめに
 1 ポライトネス
  1 セラピーとポライトネス、ある普遍的言語行動現象
  2 積極的ポライトネス
  3 消極的ポライトネス
  4 オフレコード
  5 文化とポライトネス
  6 言語形式としてのFTA軽減措置
 2 対人的距離と情報のなわ張り
  1 情報のなわ張りの理論の理論的枠組み
  2 心理文
  3 なわ張りと私的領域
  4 主語の問題
  5 クライエント中心療法の「オウム返し」の意義
  6 親密性と距離を置くこと
 3 モダリティと対人的距離
  1 SFLの定義による日本語モダリティ
   1.1 モーダル付加詞
   1.2 文法的メタファー
   1.3 指向表現
  2 テクスト分析の中でモダリティを考える
   2.1 フェイス補償としてのモダリティ
   2.2 セラピー設定で注目すべきモダリティ表現
  3 指向表現
   3.1 ゲームとしての主観的/客観的指向表現
   3.2 主客指向表現と対人的距離
   3.3 明/暗示的表現と交渉性
 4 待遇表現とサイコセラピー
  1 待遇表現とは何か
  2 敬語
  3 丁寧体と普通体
  4 硬い表現とやわらかい表現
  5 語形式以外の考慮要素
  6 配慮表現
 まとめ

第5章 評価資源から捉えるセラピー
 1 はじめに
 2 アプレイザル理論の理論的枠組み
 3 面接テクストへの応用
  3.1 セッションを俯瞰する
  3.2 評価語彙数の多寡が意味するもの
  3.3 交渉の焦点-感情
  3.4 明示的評価と喚起的評価の別からわかること
  3.5 判決的評価
 4 まとめ

第6章 名詞化表現のマジック
 1 はじめに
 2 文法的メタファーとしての名詞化
 3 臨床家に求められる言語的コンピタンス
 4 まとめ

第7章 TCM
 1 はじめに
 2 TCMの理論的枠組み
 3 日本語版TCMの開発
 4 日本語面接テクストへの応用
 5 まとめ

第8章 過程構成または経験世界の切り取り
 1 はじめに
 2 過程構成の理論的枠組み
  2.1 過程構成
  2.2. 現実世界解釈の視点――図地反転
 3 「なる」的経験世界観
  3.1 「なる」表現
  3.2 「なる」的強化がなされたクライエントの経験世界
  3.3 主観を反映する補助動詞「てしまう」と「なる」
 4 受動文の経験世界観
 5 過程型の測定可能性と物質過程
 6 経験世界の捉え方の視点モデルと日本語文化の特徴
 7 放棄された行為としての言語行動から行為言語への移行
 8 過程構成と表象構造
 9 まとめ

第9章 セラピーで注目すべきその他の要素
 1 位相による違い――ジェンダーを中心に
  1.1 女性語の特徴
  1.2 ジェンダーを表出させる日本語の表現
  1.3 女性を囲む社会的背景とセラピー設定
  1.4 今後の研究の視点
  1.5 その他の位相
 2 力の不均衡性と力の行使――最も根本的な問題
 3 教育と言語発達としてのサイコセラピー

おわりに

 参照文献
 索引

 あとがき

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