ホーム > 中国帰国者をめぐる包摂と排除の歴史社会学
中国帰国者をめぐる包摂と排除の歴史社会学
本体5,000円+税
ISBN 9784750343143
判型・ページ数 A5・280ページ
出版年月日 2016/02/25

中国帰国者をめぐる包摂と排除の歴史社会学

境界文化の生成とそのポリティクス

南 誠

戦後の日本や中国という国民国家の境界によって包摂/排除され、今日でもエスニック・マイノリティ化している中国帰国者。本書では、マクロ、メゾ、ミクロの多様なデータの分析を通して、中国帰国者の豊かな生活世界を浮き彫りにしつつ、戦争犠牲者と棄民という特殊な事例ではなく、近代社会を生きる人々の普遍的な問題(境界文化)として捉え直した労作。

 まえがき

序章 「中国帰国者」の境界文化
 一 「中国帰国者」の問い
 二 「中国帰国者」の先行研究
 三 本研究の分析視角と枠組み


第一部 歴史編

第一章 国民の包摂と引揚
 一 国民の送出と包摂
 二 引揚と「再祖国化」
 三 包摂の余剰
 四 国民の包摂と外交

第二章 不完全な国民統合
 一 法的処理と国籍問題
 二 「残余カテゴリー」の排除
 三 法的主体の抹消
 四 忘却と記憶のあいだ
 五 法の例外状態

第三章 もう一つの包摂物語
 一 実態の把握
 二 日本人政策の模索
 三 国籍と社会統合
 四 剥き出しの生


第二部 表象/実践編

第四章 忘却と想起の痕跡
 一 「日中友好手をつなぐ会」の活動
 二 肉親捜し・帰国促進運動と日本社会
 三 民間団体の主張
 四 残留と棄民の系譜
 五 親密圏から公共圏へ

第五章 支配的物語の生成
 一 記憶・表象するメディア
 二 錯綜する記憶・表象
 三 記憶・表象の政治学
 四 「中国残留日本人」は語られたか

第六章 境界の集合的構築
 一 「中国帰国者」の「再」包摂
 二 国家賠償訴訟運動と社会的構築
 三 集合的表象
 四 沈黙の語り

第七章 境界文化の政治学
 一 命名のポリティクス
 二 呼びかけられる行為体
 三 境界文化の政治
 四 境界文化の諸相

終章 生成的な境界文化
 一 「中国帰国者」の歴史/社会的構築
 二 「よき国民」と社会的排除
 三 今後の課題


 あとがき
 中国帰国者に関する年表
 参考文献(アルファベット順)
 中国語文献
 著者紹介

このページのトップへ