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子どもの貧困と公教育
本体2,800円+税
ISBN 9784750343051
判型・ページ数 A5・240ページ
出版年月日 2016/02/25

子どもの貧困と公教育

義務教育無償化・教育機会の平等に向けて

新自由主義的な日本の教育再編のなか、「子どもの貧困」「学校統廃合」「学校職員の非正規化」が深刻な問題となっている。本書は、これら三つの課題に対して、教育行財政からのアプローチを試み、普遍主義の立場から教育福祉を構築していくことを模索する。

はじめに――子どもの貧困、学校統廃合、学校職員の非正規化

1 子どもの貧困の現状と課題
 (1)子どもの貧困率16.3%という現実
 (2)現行の選別主義的施策
  [ア]就学援助の実態
  [イ]認定基準の考察
 (3)戦後の子どもの貧困対策と就学督励
  [ア]法整備の過程
  [イ]教育福祉の考察

2 戦後公教育体制の解体と3つの課題
 (1)安倍政権による戦後公教育の解体
  [ア]教育再生実行会議の施策と実体化
  [イ]グローバル人材の育成と地方創生
 (2)子ども、地域、学校

3 新たな選別主義的施策
 (1)「学歴・学力保障」に向かう選別主義施策
  [ア]子どもの貧困対策法の施策
  [イ]文教概算予算に見る子どもの貧困対策のねらいと問題点
  [ウ]就学援助制度の位置づけ
 (2)「学歴・学力保障」政策の具体的な展開
  [ア]先行してきた社会福祉の取組
  [イ]「学歴・学力保障」の新展開
 (3)足立区「2015年子どもの貧困対策元年」
  [ア]23区の格差のなかで
  [イ]構造的な課題と基本構想
  [ウ]教育環境とこれまでの施策
  [エ]2015年子どもの貧困対策元年
 (4)イギリスの拡張学校の事例

4 普遍主義の進展・義務教育の無償化
 (1)学校財政の脆弱性
 (2)義務教育の無償化への展望
  [ア]明治期から学校財政はどのようになってきたか
  [イ]公会計化による改善と就学援助事務
  [ウ]「子どもは地域の宝」を実現する義務教育費の無償化
 (3)高校授業料の無償化

5 学校統廃合
 (1)学校設置と統廃合の戦後史
  [ア]21世紀は学校統廃合の世紀
  [イ]戦後の学校の教育環境整備
 (2)文科省の路線転換
  [ア]地方創生と廃校
  [イ]学校統廃合推進の衝撃
   ①手引の内容と影響
   ②戦後の学校統廃合の変遷
  [ウ]パンドラの箱
 (3)地方創生と学校の統廃合
 (4)都市部における学校統廃合
 (5)脱統廃合
  [ア]学校統廃合をしない、できない場合の方策について
  [イ]手引の分析
   ①手引の前提条件への批判
   ②適正規模・適正配置
   ③学校統合の留意点
   ④小規模校を存続させる場合
  [ウ]しない、できない場合の具体的方策
   ①小さな学校の評価と工夫
   ②教職員定数、複式学級標準の改善
   ③学校施設環境、スクールバスの課題
  [エ]存続の意志を

6 学校職員の非正規化と外部化
 (1)学校職員構成の変容
 (2)教員の多忙化の現実と理由
  [ア]OECD調査への対応
  [イ]鍋ぶた型からピラミッド型へ
  [ウ]非正規教員の拡大の要因
 (3)学校スタッフ職の非正規、官製ワーキングプア化
 (4)21世紀ピラミッド型学校職員雇用
  [ア]小規模化するなかでピラミッド型は有効なのか
  [イ]チーム学校への期待と危惧
 (5)公設民営学校と教育バウチャー
  [ア]新自由主義政策の究極のかたち
  [イ]教育活動の外部化
  [ウ]日本における教育バウチャー
  [エ]公設民営学校の具体化

おわりに――公教育の再生、展望と課題

 あとがき
 付録 増補改訂版 学校給食費の公会計化を目指す人のためのQ&A――法令遵守の徹底から無償化を展望します
 参考文献
 索引

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