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英語で大学が亡びるとき
本体2,800円+税
ISBN 9784750342665
判型・ページ数 4-6・360ページ
出版年月日 2015/11/30

英語で大学が亡びるとき

「英語力=グローバル人材」というイデオロギー

英語力が研究力、経済力、国際力であるかのような言説の誤りを正し、外国人教員の増員、英語による授業の拡大、海外留学促進など文科省が推し進める国立大学改革は、国際化に資するどころか研究力の低下、大学教育の崩壊に導く危険性があると警鐘を鳴らす。

第1章 グローバル時代の大学英語
 第1節 「英語力=研究力、英語力=経済力、英語力=国際力」という神話
  1 強まる「英語化」への圧力
  2 「英語力=研究力」という主張は正しいか?――「研究力」の基礎は国語力と数学力
  3 「英語力=経済力」という主張は正しいか?――英語の広がりは貧困の拡大だった
  4 「英語力=国際力」という主張は正しいか?――英語が狭める国際的視野・グローバル力
  5 英語力は「研究力、経済力、国際力だ」という神話に終止符を
 第2節 「英語化」「国際化」は、「創造的研究者」「グローバル人材」を育てるか
  1 はじめに
  2 営利企業と化しつつある大学
  3 ビジネスの道具としての大学ランキング
  4 「名古屋大学物理学研究室憲章」の精神を全大学に
  5 商品としての「英語・米語」「英語人・米語人」
  6 外国からの留学生は「英語による授業」を望んでいるか
  7 「頭脳流出」「学力低下」を招きかねない「外国人教員一〇〇人計画」
  8 アメリカは苦労して留学するに値する国か
  9 求められているのは、日本語で考え日本語で疑問をつくりだす力
 第3節 「英語一極化」に抗して外国語教師に何ができるか
  1 英語教師「三つの仕事」「三つの危険」
  2 「英語一極化」は「英語の弱さ」の現れ
  3 英語教師として「英語一極化」に抗する
  4 日本の英語教育は何を目指すべきか
  5 「英語一極化」に抗してフランス語教師に何ができるか
   5-1 外国語を学び始める二つの動機
   5-2 フランス語を通じて学生に何を語るのか
   5-3 フランス国とフランス語の威信を傷つけるもの
  6 Aさせたいときには、Bの指示をせよ

第2章 京都大学における「国際化」
 第1節 「英語で授業」「外国人教員一〇〇人計画」は何をもたらすか(上)
  1 会議を英語でおこない文書も英語化する?
  2 「英語化」は「異文化理解力」「グローバル人材」を育てるか
  3 留学生を呼び込むために「英語で授業」?
  4 韓国の反省・インドの反省、母国語で学問することの意味
  5 TOEICやTOEFLはノーベル賞もイノベーションも生み出さない
 第2節 「英語で授業」「外国人教員一〇〇人計画」は何をもたらすか(下)
  6 「英米人の眼鏡」でものごとを見る危険性
  7 日本人の知らないアメリカ――医療制度、刑務所民営化、麻薬の合法化
  8 アメリカ留学は異文化理解・アメリカ理解を深めるか
  9 「ショック・ドクトリン」を押し進める力となった留学生・外国人教員
  10 英語力は貧困力だ――経済の貧困化と頭脳の貧困化
 補節 京都大学新聞のインタビューを終えて――「世界ランキングで一〇位に入る大学を目指す」という方針は、なぜ間違いか
   1 はじめに
   2 評価「トリプルA」の崩壊
   3 勉強するのは「学級で一番になるため」?
   4 学習が「楽習」ではなく「我苦習」へ
   5 どこで「学ぶことの楽しさ」を学ぶのか
   6 「ランキング」は結果であって目標ではない
   7 『〈銀の匙〉の国語授業』から何を学ぶか
   8 ノーベル賞受賞者の経歴が語るもの
   9 生涯最高の失敗
 第3節 「対日文化工作」としての英語教育――京都大学の「国際化」路線を、歴史的視点で再考する
  1 突然に舞い込んだ一通のメール
  2 もう一つの「京大事件」
  3 親米日本の構築、日本占領とアメリカの対日情報教育政策
  4 半永久的依存の起源、戦後日本におけるアメリカのソフト・パワー
  5 アメリカ広報文化交流局(USIS)による「英語教育プログラム」
  6 プロパガンダ株式会社――アメリカ文化の広告代理店
  7 ハーバード大学による人間改造
  8 「日本の植民地言語政策」を鏡として
  9 「亡国の英語教育」に歯止めを!

第3章 「地救原理」を広め、世界をタタミゼ(畳化)する言語教育
 第1節 私たちは若者をどのような国に留学させようとしているのか
  1 三つの暴力(銃暴力、性的暴行、家庭内暴力)が渦巻くアメリカ
   1-1 暴力、それはアメリカの生活様式だ
   1-2 私的暴力、家庭内暴力
   1-3 性暴力、性的暴行(レイプ)
   1-4 銃暴力、銃による殺傷
  2 アメリカ国内に渦巻く「失業と貧困」「学生の借金地獄」
   2-1 自己破産が許されないアメリカの学生
   2-2 学生に襲いかかるハゲタカ連邦政府
   2-3 カナダに逃げ出すアメリカの学生
   2-4 日本人留学生はカナダに逃げ出したアメリカ人学生の穴埋めか?
 第2節 アメリカの大学は留学するに値するか
  1 OECD成人力調査から――アメリカ学生の学力は最底辺、日本は最上位
  2 留学生一二万人計画は血税の浪費――学部留学や大学院留学よりも研究員として渡米せよ
  3 日本にアメリカ並みの「研究の自由」と「研究環境」を――山中伸弥氏の留学体験から「創造的研究」を考える
  4 日本にもライティング・センターとライティングの教授を――「プレゼンテーションの仕方と論文の書き方」はアメリカでしか学べないのか
  5 これこそアメリカの思う壺――なぜ世界一の学力をもつ教育制度を破壊しなければならないのか
  6 OECDも激賞する日本人の底力――本当に「問題解決能力」は「平均並み」だったのか
  7 アメリカを蝕む大学ランキング競争――なぜアメリカの大学教育は劣化しつつあるのか
 第3節 英語は「好戦的人間」を育てる――言語学者・鈴木孝夫から学ぶもの
  1 はじめに
  2 原発・武器の輸出ではなく、日本語・日本文化の輸出を
  3 英語のできないひとは仕事ができる
   3-1 混乱の極に達しているEUとアメリカ
   3-2 漢字の「音訓両読み」は意味理解をたやすくする
   3-3 日本語、とりわけ漢字が日本経済を停滞させたのか?
  4 主語がないから非論理的な言語?
   4-1 貧困大国アメリカ、世界一の長寿大国ニッポン
   4-2 非識字大国アメリカ、識字大国ニッポン
   4-3 暴力と頂上志向のアメリカ、平和憲法九条のニッポン
  5 今や「下山の時代」、世界をタタミゼ(畳化)せよ
   5-1 人間の人格を変える「攻撃的言語」
   5-2 なぜ「英語ディベート」は有害無益か
   5-3 日本の良さ(地救原理)を広める言語教育を

 あとがき

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