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マリを知るための58章
本体2,000円+税
ISBN 9784750342528
判型・ページ数 4-6・352ページ
出版年月日 2015/11/15

マリを知るための58章

西アフリカでも最も豊かな歴史を持つマリ。古くからサハラ砂漠を越えたイスラーム文明との交流の拠点となり、独自の文化が形成された。近年、世界遺産や音楽など日本でも紹介されることが増えてきたものの、まだまだ知られざる奥深い魅力を様々な角度から紹介。

 

【執筆者一覧】

赤阪 賢(あかさか・まさる)
京都府立大学名誉教授
専攻:文化人類学、アフリカ地域研究
主な著書・訳書:『アフリカの民族と社会』(共著、中央公論新社、2011年)、『アフリカ――人・ことば・文化』(共編著、世界思想社、1993年)、ホーレス・マイナー『未開都市トンブクツ』(翻訳、弘文堂、1988年)。

イスマエル・ファマンタ(Ismael Famanta)
バマコ大学教授
専攻:経済学

伊東 未来(いとう・みく)
日本学術振興会特別研究員
専攻:文化人類学
主な著書・論文:『マリ共和国ジェンネにおけるイスラームと市場』(総合地球環境研究所、2014年)、『ジェンネの街角で人びとの語りを聞く』(風響社、2011年)、「社会に呼応する同時代のアフリカン・アート――マリ共和国のアーティスト集団カソバネの実践を事例に」(『アフリカ研究』75、2009年)。

稲葉 奈々子(いなば・ななこ)
上智大学総合グローバル学部教授
専攻:社会学
主な著書・論文:「社会を取り戻す人々――フランスにおける都市底辺層の反グローバリズム運動」(『社会学評論』258号、2014年)、「〈サンパピエ〉の運動と反植民地主義言説――作動しなかったポストコロニアリズム」(竹沢尚一郎編著『移民のヨーロッパ――国際比較の視点から』明石書店、2011年)。

今中 亮介(いまなか・りょうすけ)
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科研究員
専攻:アフリカ地域研究、人類学
主な論文:「子ども/大人であることをする――マリンケにおける教育の場の制度化について」(『文化人類学』第79-3号、2014年)、「マリ農村における子どもと女性による共同労働組織――その変遷と経済活動の比較」(『アフリカ研究』第84号、2014年)。

今村 薫(いまむら・かおる)
名古屋学院大学現代社会学部教授
専攻:人類学
主な著書:『シャーマニズムの諸相』(共著、勉誠出版、2011年)、『砂漠に生きる女たち――カラハリ狩猟採集民の日常と儀礼』(どうぶつ社、2010年)、『ジェンダーで学ぶ文化人類学』(共著、世界思想社、2005年)。

ウスビ・サコ(Oussouby Sacko)
京都精華大学人文学部教授
専攻:建築学(建築計画)、建築文化論、コミュニティ論
主な著書・論文:「Issues of Cultural Conservation and Tourism Development in the Process of World Heritage Preservation」(『京都精華大学紀要41』2012年)、「Influences of Trans-Saharan Trade's Cultural Exchanges on Architecture: Learning from Historical Cities and Cultural Heritages in Mali and Mauritania」(『京都精華大学紀要39』2011年)、『知のリテラシー・文化』(共編、ナカニシヤ出版、2007年)。

尾上 公一(おのうえ・こういち)
独立行政法人国際協力機構(JICA)長期専門家

門村 浩(かどむら・ひろし)
東京都立大学名誉教授
専攻:環境変動論、国際環境論
主な著書・論文:「ゆらぐ地球環境の中のサヘル――気候と社会の変動、緑の回復をめぐって」(宮本真二、野中健一編『自然と人間の環境史』ネイチャー・アンド・ソサエティ研究第1巻、海青社、2014年)、「地球変動の中の乾燥地――アフリカからの報告」(『沙漠研究』第20巻第4号、2011年)、『乾燥地の資源とその利用・保全』(共編著、古今書院、2010年)。

川口 幸也(かわぐち・ゆきや)
立教大学文学部教授
専攻:アフリカ同時代美術、展示表象論
主な著書:『アフリカの同時代美術――複数の「かたり」の共存は可能か』(明石書店、2011年)、『展示の政治学』(編、水声社、2009年)。
展覧会:「彫刻家エル・アナツイのアフリカ」(国立民族学博物館ほか、2010~11年)など。

坂井 信三(さかい・しんぞう)
南山大学人文学部教授
専攻:社会人類学、歴史人類学
主な著書・論文:「アフリカに拡大するイスラーム」(小杉泰編『イスラームの歴史2 イスラームの拡大と変容』山川出版社、2010年)、「西アフリカのタリーカと社会変動下の集団編成」(赤堀雅幸、東長靖、堀川徹編『イスラームの神秘主義と聖者信仰』東京大学出版会、2005年)、『イスラームと商業の歴史人類学――西アフリカ・ムスリム商業民の交易と知識のネットワーク』(世界思想社、2003年)。

嶋田 義仁(しまだ・よしひと)
中部大学中部学術高等研究所客員教授、元名古屋大学文学研究科教授
専攻:文化人類学、地域研究、宗教学
主な著書:『砂漠と文明――アフロ・ユーラシア内陸乾燥地文明論』(岩波書店、2012年)、『黒アフリカ・イスラーム文明論』(創成社、2010年)、『優雅なアフリカ――一夫多妻と超多部族のイスラーム王国を生きる』(明石書店、1998年)、『稲作文化の世界観――『古事記』神代神話を読む』(平凡社、1998年)、『牧畜イスラーム国家の人類学――サヴァンナの富と権力と救済』(世界思想社、1995年)、『異次元交換の政治人類学――人類学的思考とはなにか』(勁草書房、1993年)。

竹沢 尚一郎(たけざわ・しょういちろう)※編著者プロフィールを参照。

溝口 大助(みぞぐち・だいすけ)
日本学術振興会ナイロビ研究連絡センター所長
専攻:社会人類学
主な著書:「モース――社会主義・労働・供犠」(市野川容孝・渋谷望編『労働と思想』堀之内出版、2015年)、「夢の受動性と他者――マリ共和国南部セヌフォ社会における夢を事例として」(河東仁編『夢と幻視の宗教史』リトン、2012年)、「一八九九年のモース――起点としての供犠論と社会主義的行動」(マルセル・モース研究会『マルセル・モースの世界』平凡社新書、2011年)。

ムーサ・コネ(Moussa Kone)
バマコ大学教授
専攻:歴史学

村上 一枝(むらかみ・かずえ)
特定非営利活動法人カラ=西アフリカ農村自立協力会代表

 はじめに


Ⅰ 地理

第1章 マリの地理――サハラ砂漠、草原、ニジェール川
第2章 マリのサハラ砂漠――多様な景観と環境変動の遺産
第3章 ゆらぐ気候――頻発する大雨・洪水と干ばつ
第4章 ニジェール川――西アフリカの文明を生んだ母なる川


Ⅱ 歴史

第5章 人間の居住と農耕のはじまり――サハラの乾燥化と農耕の開始
第6章 イスラーム化――サハラ交易によってはぐくまれた国際文明
第7章 ガーナ王国――西アフリカ最古の王国
第8章 マリ帝国――ヨーロッパにまで知られたアフリカの王国
第9章 ガオ王国(ソンガイ王国、ガオ帝国)――西アフリカ史上最大の版図をもった王国
第10章 バンバラ王国――奴隷獲得戦争で栄えた強力な軍事国家
第11章 二つのフルベ・イスラーム帝国――マーシナ帝国とトゥクロール帝国
第12章 サモリ帝国――フランスと渡り合った最後の帝国
第13章 植民地支配――仏領スーダンからマリへ
第14章 独立後の政治――独立後の困難に満ちた歩み
第15章 トゥアレグ人の独立運動――国境線で分断された人々
第16章 2013年の政変とサハラの混乱――混迷をつづけるマリの政情


Ⅲ 民族

第17章 バマナン(バンバラ)――バマナカン(バンバラ語)の浸透
第18章 マリンケ――マンデカンの広範囲な分布
第19章 ソニンケ――伝統を重んじる折衷的な民族
第20章 ソンガイ――誇り高きサヘルの定住民
第21章 フルベ――サヴァンナの牧畜民
第22章 トゥアレグ――その社会組織と個性
第23章 ボゾ――西アフリカ一の内水面漁民
第24章 セヌフォ――その言語、生業、親族、歴史


Ⅳ 四つの世界遺産と主要都市

第25章 ジェンネ――西アフリカ千年の都市国家
第26章 トンブクトゥ――中世イスラーム文化の遺産
第27章 ドゴン――バンジャガラ断崖に守られた山の民の伝統文化
第28章 ガオ――王朝の盛衰を見つづけてきた都
第29章 バマコ――村社会で形成される都市
 【コラム1】マリ国立博物館
第30章 モプチ――マリのヴェネチアと呼ばれる水の都
第31章 セグ――歴史と対話できるまち


Ⅴ 生活と社会

第32章 食事――豊かな食文化とにぎやかな食卓
第33章 布――綿栽培が生んだマリ人の着道楽
第34章 女の一生――母として妻として女としてどっしり生きる
 【コラム2】トゥアレグ女性のライフサイクルと日常生活
第35章 王の詩と農の音楽――グリオの村の技芸のありよう
第36章 さまざまな「トン」――受け継がれる組織と組織原理
第37章 歴史伝承――文字なしで千年を語り継ぐ
 【コラム3】アマドゥ・ハンパテ・バー
第38章 学校教育――小学校の増加と教員の問題
第39章 建築物――有機性と多様性
 【コラム4】スーダン様式の建築
第40章 金鉱と呪い――邪術と死のある風景


Ⅵ アートと文化

第41章 音楽――音楽がマリをつくる
 【コラム5】ティナリウェン
 【コラム6】ナ・ハワ・ドゥンビア
第42章 映画――知られざる秀作映画の数々
第43章 独立後のマリの美術――政治の軛から解き放たれて
 【コラム7】生活に根差した造形たち
第44章 仮面――パフォーマンス・アートとしての仮面
第45章 イスラーム――千年におよぶ歴史と伝統
第46章 コーラン学校――イスラームと地域の基盤

Ⅶ 政治と経済

第47章 独立後の経済――慢性的な停滞といくつかの希望
第48章 行政組織と地方分権――三つの共和制と地方分権の進展
第49章 開発とNGO――開発のための枠組みとチェック体制
 【コラム8】知恵者マリ人
第50章 農業――サヴァンナ農業、アフリカイネ、樹木畑
第51章 牧畜――サハラ牧畜民トゥアレグとサーヘル牧畜民フルベ
第52章 稲作――3000年以上の歴史をもつマリの稲作
第53章 漁業――かつてはアフリカ一の生産力を誇った漁業
第54章 商業――異なる生態学的ゾーンを結ぶマリの交易商人
第55章 カースト制――手工業の発展を支えたシステム
 【コラム9】カースト制 トゥアレグ人のケース


Ⅷ 世界の中のマリ

第56章 出稼ぎ――国をあげての開発プロジェクト
第57章 パリのマリ人――サンパピエから市民へ
第58章 マリと日本――日本の中のマリ人


 マリを知るためのブックガイド

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